表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/102

ある館での呟き。

https://35309.mitemin.net/i526947/


挿絵(By みてみん)


紫黒色の髪にアメジストの瞳に光を放ちながら「ここ最近、吸血事件が相次いでいるそうだ。人間が知らず知らずの内に消息を絶っている。また、『過激派』(欲望のままに、人間の血を吸う吸血鬼のこと)の仕業だろう。」と形の良い唇から告げられた。


「あぁ、それは俺も知ってる。何とか、人間に悟られてはいないみたいだが、俺等、

『温厚派』(人間の血は必要最低限に吸う、輸血パック、人間の食べ物で生活している)としては、処理しないとな?」赤褐色の髪をもて遊びながら、牙を見せて怪しく笑う。


「そうだね。最近の過激派での行いは、些か目に余るな。人間を沢山殺しすぎているね」落ち着いた声音ながらも、ブルーの瞳に整った金色の眉と眉の間に皺を寄せながら話す。


「まあまあ、それより噂では、一千年に一度生まれてくる乙女、『女神の血』を持つ女の子の話を聞いたんだけど、俺としては、そっちの方を優先したいね!その女の子を見つけたい!次いでに可愛い子だったら大歓迎だな♪」舌舐めずりをし、

色香を発した男はブロンドを掻き上げて、ウインクする。


「あっ!それ!晴も知ってる!『女神の血』の女の子の話。過激派に見つかる前に、早く僕達で見付けないといけないんじゃない?しかし、加賀は本当に女の子に目がないなぁ。女の子だったら誰でもいいわけ?」


ストロベリーブロンドのショートヘアーに癖毛、エメラルドの綺麗な瞳、愛らしい顔とは裏腹に言葉は棘を帯びていた。



赤褐色の髪を掻いて、

「まぁ、そっちの話も大事だけどな。どっちも並行して解決してくしかねぇな。俺様の手を煩わせるんだ、相当極上の血じゃねえと許さねぇ!」机に頬杖をつきながら言う。


「あっあっ!?彩世!抜け駆けは駄目だぜ!」加賀が詰め寄る。


「そうだ!加賀はいっぱい女が居るからいいんじゃないの?晴だって『女神の血』の乙女気になってるんだ!」


「う〜ん!まぁ、どっちみちその乙女には、

僕らのうちの誰かを選んでもらわなければ、ならないね。」と言い、金の睫毛を伏せてブルーの瞳に影が落ちる。


「そっか!晴がその乙女に気に入られればいいんだ!」

「フッ俺様に落ちるに決まってるだろ!極上の血は俺のもんだ!」彩世が言う。

「乙女ちゃんは俺のもんだ!彩世は血だけが望みだろう?」とまるで子供みたいな言い争いをするのだった。

その光景を見て「はぁ」やれやれと溜息をついた、紫黒色の髪の美丈夫と金色の髪の美青年。そして

「... ... ...スゥ______ッ」聞こえてくるのは寝息だった。

セミロングのシルバーブロンドを上質なソファーに垂らし、本を胸に乗せ眠っている。その寝顔は、起きていなくても一目瞭然の中性的な顔立ちの美貌だ。

「寝ているね!伊集院は疲れてるのかな?今日はこの辺で失礼するよ。」金髪碧眼の美青年はクスリと上品に笑いつつ、部屋を後にした。同じく紫黒色の髪の美丈夫も頷き、無言で退室する。

後に残されたのは、言い争いをしている3人組と寝ているシルバーブロンドの男のみだった。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ