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料理、西園寺彩世

何時もお読み下さり有難うございますm(≧○≦)m



彩世(あやせ)に米俵の様(お米様抱っこ)に運ばれ、腹部が圧迫され気持ち悪くなり、尋常じゃない動きでキッチンまで向かわれた私こと(れい)は、気を失った。小説や漫画では、見たことある持ち方だけど、予想以上に圧迫され苦しかった。


そして、キッチンの簡易的ソファで寝かされていた。目が覚めるといい匂いがする。

「私寝て!」段々正気に戻ると、ガバリッと起きる。

「起きたか?お前やわ過ぎ!」と赤褐色の頭が麗の方を振り返る。


怒っていいでしょうか...?

いきなり、あんな格好で運ばれた上に、尋常じゃない軽快な動きを使われて、気を失わない方がおかしいと私は思う。

「はい!やわなのは、認めます。だけど彩世さんの運び方も悪かったと思います!腹部が圧迫されて気持ち悪かったんですから!」私は抗議する。そして、料理の事も思い出す。

「ってそれより、料理!すみません!」麗は慌てて、彩世が調理しているコンロの所まで向かう。


「忙しない奴。料理は殆ど終わった。手伝いたいなら、皿を洗え。」と指示する彩世。


「分かりました。」麗は頷く。ガスパチョやパエリア、アヒージョなど、スペイン料理を作ってる

彩世。オシャレ!

「わ〜凄い!美味しそうですね!彩世さんは料理上手なんですね!」麗は褒める。

「まぁ、料理は、1人が多かったからする様になっただけだ。」彩世は、鍋に目線を下げて言う。


「1人...」あっ!この(くだり)は聞いてはいけなかったのに、私は、思わず口を滑らせていた。


「ああ。俺の母親は忙しい人だから中々手料理は食わしてもらえなかった。だから、料理もこの家に来る前までは時々してたな。

まぁ、殆ど家のお抱えシェフが作ってくれてたがな。」


何故なら、この会話は、主人公であるひなちゃんが聞く筈の会話だから。


ヴァンパイア界でも由緒ある純血のヴァンパイアで人間界でも高貴で

大会社のCEOを勤めていた西園寺(さいおんじ)家当主、

彩世の父親は多忙を極め、50年前には、自社を設立、彩世の母も次いで手伝い、幼い彩世にあまり構ってる暇が無かった。

彩世は、殆ど西園寺家の執事に世話をされ、少し寂しい思いをしてきた。だけどそんな事はおくびにも出さない強がりな彩世。

西園寺の跡取りと言う事で執事に厳しく育てられる。負けず嫌いな彩世は勉強、マナーそしてヴァンパイア能力の特訓も弱音は吐かず、努力し、そして生まれ持った才能でヴァンパイア界、人間界でも認められる。乱暴な話し方に反して、その心は繊細で少し寂しがり屋だ。

ヴァンパイア界でも人間界でも優秀な父に追いつこう追い越そうと必死で頑張って生きてきた彩世。


ゲーム内ではこの後...


「そうなんですね。それは、寂しかったですよね。」ヒロインひなちゃんは両眉を下げる。

「はぁ?何言ってんだ?寂しい訳あるか!」彩世は不快な顔をしながら言う。


「彩世さんは強い人ですね!だけど、甘えたい時は皆んなに私に甘えていいんですよ!私は頼って下さったら嬉しいですし!と言っても、あまり役立つ事は無いかもですが...」と言ってひなちゃんは彩世に微笑む。


「... ...」彩世はその笑顔を眩しそうに見つめ、プイッと顔を背ける。

「役立たずは要らねぇ!まぁ、どうしてもって言うなら頼ってやってもいいけどな。」言葉とは裏腹に背けた顔は薄っすら赤みがさしていた。


と、言う風に会話が進んでいく。しかもこの会話は信頼度が上がってた時の会話。


私は会って3日。信頼も無いだろし、そして何より、そんなテンプレ通りの決まった言葉を言いたくない!それに、信頼関係があったからって、私の性分では、如何にもヒロインみたいな、正義感の塊みたいな言葉はむず痒くて言えない。ヒロインひなちゃんだったら、お似合いの言葉だと思うんだけど...。

だけど、気不味いのは嫌だし、寂しい思いをしてきた彩世をどうにか慰めて上げたいし、何か気の利いた言葉はないかな?

ここは、シンプルに!


「じゃ〜これからは、俺が彩世さんの為に料理、頑張りますね!土・日限定で!しかし、シェフが居る家って凄いですね!」と笑顔で彩世さんの背中をバシっと叩く。


「お前...危ねぇだろ!急に叩くな!しかも、土・日限定かよ!」金色の瞳を此方に向けて睨んできたり、拍子抜けな顔をして、百面相になる。


「運動神経抜群の彩世さんでも、俺のひょろひょろの力で、よろめくんですね!」私は薄紅色の瞳をニヤっと細め、したり顔をする。


「ッ五月蝿い!不意打ちは汚ねぇ!」彩世さんは又もや金色の瞳で睨んでくる。


私には、こんな気安い会話がいい。

さっき、母親の話の時、少し寂しそうな顔をしてたから、今は何時もの調子が戻ったみたいで良かった!と思う。思わず、私は笑みがこぼれる。「フフフッ」


「あっ!テメエ黒頭!何笑ってやがるっ!」

「彩世さんと漫才が出来て楽しいなと思って!」私はごめんなさいの意味を込めて、叩いた背中を撫でる。「なっ!?」彩世さんはビックリした顔をするが気にしない私。


だけど何時か、

彩世さんの寂しさを満たせたらいいな!と思う麗だった。

本日も最後までお読み下さり有難うございました!(≧∀≦)

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