2度目の吸血
何時もお読み下さり有難うございます!(>人<;)
うっ!近い!此処のヴァンパイア達って距離感近いよ!
「ちっ近いです!分かりましたから。血の採取はお手柔らかにお願いします!貧血にならないところまでで!」麗は掌を晴一の前に出し防御する。
「...だけど、今はちゃんと俺の目を見てくれてますね。」麗は微笑む。
「?」晴一は首を傾げる。
「昨夜ダンスの練習の説明の時、晴さん、ずっと俺と目を合わせてくれなかったから。俺何か気に触る様な事したかと思って心配だったんです。」
「なっそんな事、君の勘違いじゃ無いの?」晴一は顔を赤らめて言う。
あれ?心無しか晴さんの顔が薄っすら赤い気がする。気のせいかな?
そう言っている間にも、徐々に距離を詰められて、私は逃げる様に後ろに後ろにと体が反っていく。ぽすっ
いつの間にか私は、ソファの上に晴一に組み敷かれていた。
もしかして、今血をちょうだいって事かな?
私は頭を横に向け
「どうぞ!血の採取どうぞ!」と目を瞑る。
晴一が何やら小さく呟いた後「じゃぁ麗の血貰うね。」そう言うと、直ぐに私の顎や首筋に柔らかいストロベリーブロンドの髪が掛かる。擽ったくて、思わず身じろぐ。
晴一は首から顔を放しこちらに目を合わせてくる。
「晴さんの髪が擽ったくて」とはにかむ麗。
「本当にもう、君は!」と晴一は顔を薄っすら赤くして言い、また首筋に向く。
すると首筋に唇の感触がしたと思うと、その瞬間ベットリと濡れる感覚がした。麗はビクッと反応する。晴一が麗の首筋を舐めていた。何回か舐めた後ぷつりと牙を刺し込む。血を啜る音が聞こえる。
これが、3回目だけど、最初は少しチクッとしそうで身が強張る。それに、舌で首筋を舐められるのは、一回目の加賀の時と二回目の晴一の時は無かったから、初めてで恥ずかしいなと麗は目を瞑る。
程なくして吸血行為は終わり、また晴一は麗の首筋を舐めた。
「反対側、向いて。」と言いつつ晴一の手は麗の吸血してない左側の首を向ける。「?」疑問に思いつつ麗は言われるがままにする。
其方の首筋もベットリと晴一は舐めとる。
突然の事にまた麗はビクッと反応する。まさか、反対側の首も舐められるなんて!?何で?
晴一は顔を放し麗の薄紅色の瞳に合わす。
「消毒しといたから、傷にはなん無いよ。」晴一のエメラルドの瞳が赤い瞳に変わり、恍惚とした表情で軽く笑みながら麗を見る。
牙に付いた血を舌で舐めとり、普段可愛い系の晴一はドッキリッとする程、色気を含んでいた。
「えっと...有難うございます?」何だ、この状況!何かドギマギする!だけど私はソファの上で晴一に乗っかられてるこの状態を何とかしないと!
「あの、俺動きたいんですけど...」と言った瞬間!?
「ぐぅぅ〜ッ」とお腹の音を麗は鳴らす。色気もへったくれもない。流石私だ。
「... ...ぐぅぅあォ〜何ちゃって恐竜の真似?ですアハハッアハハッ」と無理矢理、お腹の音を恐竜の声真似で誤魔化す。最後は愛想笑いで締めくくる。
けど虚しくなり、「冗談です。お腹の音です。失礼しました!」と潔く認め謝る。恥ずかしさで顔が熱くなり、晴一の下で身をすくめる麗。
拍子抜けした顔を晴一はする。
「はぁ」わわっやっぱり溜め息出るよね!晴さんは私のお腹の音に呆れたのか溜め息を出す。
「お腹空いたんだね。」晴一は麗の上から退き、何やら家具の引き出しから取り出し、起き上がった麗に、差し出す。
ラップに包んだマフィンだった。
「頂いていいんですか?」
「ほら、上げる。食べなよ!これで少しお腹が落ち着くと思うから。」
「有難うございます!」麗は薄紅色の瞳を細めて、笑う。一口食すと甘すぎず、程良い甘さでしっとりとした、味わいが口の中に広がる。
「うわぁ、とっても美味しいです!有難うございます。もしかして、これって.. ...晴さんの手作りですか?」麗は瞳をキラキラ輝かせて晴一に言う。
「其れは、どうも。ああ、僕が作ったやつ。大したものじゃ無いけどね。」プイッと照れた様に横を向く
晴一。
「いやいや!これは相当な代物ですよ!美味しすぎて、ほっぺが落ちそうです!」甘いものに目が無い私は、ついつい女子に戻って顔を綻ばせてしまう。いかんいかん!今の私は男!
キリッとした顔を心掛ける。料理も早くしに行かなくては!
「晴さんのめっちゃ旨スーパーマフィンを食べて、腹ごなしも出来たし、料理してきますね!」
「凄い名前...いつの間にか勝手につけてるし」晴一はツッコミを入れる。
「では!」と私はそこには触れず、晴さんの部屋を後にして、キッチンに向かう。
「おい!」廊下の後ろから声を掛けられる。
「お前、勝手にうろちょろして、護衛の意味無いだろぅが!」金色の瞳を細め、呆れた表情で私を見てくる彩世がそこに立っていた。
「あ、ごめんなさい!お世話になってるお礼に料理をしようと思いまして!」
彩世は軽快な動きで一気に麗の下まで飛び麗の右肩に手を置く。一瞬ビックリとした表情をした彩世だが、構わず、麗の首に右手を添える。いきなりな事にビックリする麗。
「お前、黒頭、また吸血されたな。晴だろ。」
「だけど、俺はこの通り元気です。貧血にもなってないし。」と私は元気アピールに力瘤を出す動きをする。
「はぁ、仕方ねぇな。じゃあ今から料理しに行くぞ!」と彩世がさらに麗に近く。
「?」麗は首を傾げる。
「手伝ってやる!お前、今日ダンスの練習あんの分かってんのか?倒れられたら困るから、俺様が手伝ってやる!」
「あ、有難うございます!宜しくお願いします!」そう言うといきなり彩世は麗を肩に抱き、俵持ちにする。
「へっ!?ちょちょっと待って下さい!」麗はビックリとした声を出す。くっ苦しい!この体制...。
「口閉じとけよ!舌噛むぞ。」と彩世が言うや否や麗を抱えたまま、ヴァンパイア能力で2階のキッチンまで、瞬間移動した。
本日も最後までお読み下さり有難うございました!(>人<;)




