伊集院由希翔 視点①
今晩は!何時もお読み下さり有難うございます!m(>○<)m
本日気づいたのですが、伊集院由希翔の瞳、朽葉色
のルビは(くちば)色でした!大変申し訳ございません!誤字脱字お許しください!(>人<;)
冷たく、暗い底
喉が渇いた。
ある日、この暗い底に
一滴、2滴いや、暫くすると、大量の血が染み込む。
僕は血の方に全神経を集中させ、
その染み込む血を肌で吸収していく。身体に血が回る。土の中に染み込んだ血を舐める。混濁状態だった僕の頭はフル稼働し、力が湧く。
もっと欲しい。僕は血を舐めた事で少しヴァンパイアの能力を使える様になった。
鎖を解く為に銀色の毛並みの犬に変わった。鎖は体から抜け、暗い底から、犬の前足を使って土を掘り出す。上へ上へと掘り進むと、地面に出た。その先には戦争に負けた兵が血塗れで横たわっていた。
僕は堪らず、その血を吸い尽くす。
久しぶりに喉が潤う。もっと欲しい。
見ると他にも兵士が倒れている。僕は朽葉色を輝かせ、もっと!と無我夢中で血を求める。その時、サクッと草木の音がする。
そこで出会ったのが西園寺彩世、と彩世の両親だ。彩世や彩世の両親が拾ってくれたお陰で、今の僕がある。
本当は、人間達の血を全部飲みたかった。ちょっとだけ復讐もしたかった。が、恩のある西園寺達の思想が「温厚派」(人の血は最低限の摂取、輸血パックそして人間の食べ物で生活する吸血鬼)だったから僕はそれに従う事にした。
今は、出来れば人間達に関わりたくない。
このシェアハウスで静かに暮らす為、あまり、人と関わらない仕事を選んだ。
翻訳の仕事と偶に加賀と一緒に研究したりしている。
だけど昨日から、ここにやって来た人間が居る。
栗色の髪に薄水色の瞳で1000年に一度しか生まれないとされる「女神の血」の持ち主
森口ひなと
黒髪に白い肌、薄紅色の瞳に意志の強そうな目の女の様な男、上坂麗だ。
2人ともいい血の香りだ。「女神の血」なんて初めてだ。3日目には「女神の血」を飲める。少し気になる。
だけど、僕の嫌いな人間だ。兎に角、極力は関わらない事にする。
夕方何時もの様に目を覚ます。普段は仕事場である図書室に居る事が多い。今日は、いい天気だ。庭に出て散歩しよう。
話しかけられるのが嫌だから、僕は僕のヴァンパイア能力を使って犬に変身する。
銀色の毛並みに朽葉色の瞳のシベリアンハスキーに。
散歩を切り上げようと戻ろうとした瞬間、風に乗って血液のいい香りがしてくる。
ずっと嗅いでいたい様なそんな香り。昨夜も嗅いだ香りだ。
黒髪に薄紅色の瞳の上坂麗の匂いだ。逃げようとしたけど、様子を見る事にする。
お腹が空いてくる。
僕は静止する。
慎重に近づく上坂麗。血液の音と心臓の音がドクドク緩やかに音を奏でる。
その音は優しい。僕に逃げないでと聞こえる。
僕のヴァンパイア能力は人の鼓動で、その人の感情、焦りや殺意、優しさを察知する事ができる。
此れは、僕が昔、人間達に捕らえられた時に身につけた能力だ。
だから、珍しく僕は大人しくなる。僕を捕らえた人間達とは全く違う、
落ち着く心音だ。
恐る恐る近づいてくる上坂麗。挙動不審な行動は怖い。だけど、心音が落ち着くから逃げない。後10cm朽葉色の僕の瞳と上坂麗の薄紅色の瞳が合う。
僕の事を少し警戒している心音。
きっと僕が襲い掛かってこないか確認してるんだろう。慎重に手を出して、僕の銀色の顎に手を入れる。
僕の首周りを撫でる。久しぶりに人に触れられた。
優しい手つき。
人間のしかも男に撫でられるって複雑だけど、うっとりとして、朽葉色の目を細めてしまう。
次第に両手を使ってわしゃわしゃ揉まれる。何だこれ、気持ちいい。
僕はされるがまま、ゴロンと芝生に寝転ぶ。
そのまま、上坂麗は僕の背中も撫でる。そして僕の首辺りに上坂麗は顔を埋めてくる。
僕は何でこんな事、他人に許してるんだろう?
何時もの僕だと人に触れられると
嫌なのに... ...
上坂麗は嫌じゃない。
不思議な気分だ。
本日も最後までお読み下さり有難うございます!(๑>◡<๑)




