早乙女晴一視点
今晩は。
何時もお読み下さりありがとうございます!
朝倉加賀のイラスト「みてみんイラスト」さんに投稿しました。まだ試作段階ですが、ご興味が有りましたら覗いてみてください!
章の「初めての献血?」に
新しく朝倉加賀のイラストを貼り付けました。
良かったら見て下さい!そのイラストをクリックして頂くと「みてみんイラスト」まで飛びます。
2日前
突然、僕達の館に侵入してきた
栗毛の女と黒髪の男、正直かなり腹が立った。
僕達の憩いの場に平然と入ってくる人間に。
僕は、黒髪の男に
「君ら人ん家で何してるの?」耳元で冷たく囁く。
黒髪男は慄いていた。2人とも僕の綺麗さに見入っている。僕は満足気になる。それにしても良い血の匂いだ。男のくせに、変な奴。
栗毛の女は、もっと極上の匂いがする。
僕達に食べて欲しいのかな?
彩世も後から来る「不法侵入者か?晴?」
「そうみたいだ。彩世。」
「「す、す、すみませんッ!」」黒髪男と栗毛の女が土下座をする。
「人が住んでるとは、知らずに、肝試しに来てしまい、本当に申し訳ございませんでした!」「でした」と後から栗毛の女。
「あっ!肝試しとか失礼な事を言って申し訳ございませんでした」と再度頭を2人で下げて、思いつく、無礼を謝罪してきた。
頭を下げられるたびに甘い、
食欲をそそる香りがする。僕達は固まる。吸血したくなる衝動を抑えた。
僕達『温厚派』は『過激派』と違い、理性的でいる事。そして、無闇に人の血を飲まないという生き方をしている。
栗毛の女は噂の『女神の血』の乙女かな?と思う。
僕の憧れの血の持ち主?
僕は小さい頃から、早乙女家長男として、蝶よ花よと大切に育てられた。吸血鬼が成長するの?と思われるかも知れないけど、ゆっくりだけど、成長する。
そして、自分の意思で成長を止めることもできる。
両親達から
「貴方はもしかしたら、『女神の血』の乙女を手に入れて、ヴァンパイア界の頂点に立つかもしれないわ!」
「女神の血?」僕は尋ねる。
「そうよ!
その人間の乙女は極上の血を持っていて、その乙女の血を飲むと強さも増し、
そして、婚姻を結ぶと代々栄えるらしいの!
晴ちゃんが『女神の血』の乙女を伴侶に迎えたら
早乙女家も安泰するわ!」と嬉しそうに話す母や父。
僕はその乙女と絶対に結婚をする!そう決めた。
そして、この世界は僕、中心で回っていると思っていた。しかし、少し大きくなると、
西園寺彩世や瀧川晃生に会って僕のそれは、
思い違いだったのだと、思いっきり鼻をへし折られた。
でも、彩世や晃生達は納得がいく。ヴァンパイア能力が優れているし、優秀だし、かっこいいし、
彩世は口は悪いけど、面倒見がいい、晃生も、
加賀だってあんなに女ったらしなのに、実は医者だし。他の3人も優秀だ。
僕は井の中の蛙大海を知らずだった。
暫く心が捻くれてた僕だけど、
根気良く、話しかけてくれた加賀や彩世達と仲良くなった。このヴァンパイア達になら、『女神の血』の乙女を取られてもいいかな?と思うぐらいに。だけど、実物の乙女は、凄い破壊力だ。
僕の忍耐力を試すかの如く、いい香りがする。吸血衝動を抑えるのに必死だ。
そして、今日、『女神の血』の持ち主
森口ひなとおまけ付きで黒髪の男、
上坂麗もこのシェアハウスに住む事になった。
上坂麗は気に入らない。僕と同じ、中性的な部類で僕とキャラが被る。いい血の匂いだけど。
まぁ、いい血って言っても、男には興味ない!上坂麗は無視だ。
その晩、
森口ひなや上坂麗に僕達がヴァンパイアだとバレた。森口ひなは僕達に血を提供してくれる事になった。
僕は憧れの乙女の血を飲めるのが、嬉しくて
あみだくじを率先して作る。
加賀が、黒髪男の上坂麗に血を無心する。
あの、女ったらしが!男まで興味を持つとは、
気持ち悪い。
『女神の血』の女が彩世と晃生に血を吸われる
瞬間を暫く見ていたが、思わず吸血衝動がでてきた。
自身も、早く部屋の輸血パックを飲みに行こうと廊下を出たら、廊下も血の匂いがする。ここもか!と思う。そう言えばさっき加賀が麗を連れて行ったなと思い返す。
鼻に皺を寄せながら、早くこの場を去ろうとするが、興味本位で見に行く。
廊下の角を曲がると、高身長の朝倉加賀が屈んで、
麗の血を吸っているのを目撃する。
加賀にいい様にされて、男同士で気持ち悪い奴!
と思ったが、僕等の能力で、今意識が朦朧としてるんだなぁと思い留まり、
不本意だが、加賀から助けてやる事にする。
「おい!」
そう声を掛ければ、僅かに残った意識で麗が僕の方を見る。
さぞかしキモイ顔をしているのかと
思いきや...
言葉を無くす。
黒髪に蒸気して
薄くピンク色に染まった白い肌、
薄紅色の瞳は潤んでいて、さっき加賀にキスされた、唇は濡れていて、艶やかになっていた。激情する。気がついたら言葉にするより、麗の手を掴んでいた。
咄嗟に「さっきの話しの続きをしたいんだけど、加賀は充分血を飲んだでしょ!晴が麗を借りるよ!ほら行くよ!」とグイッと引っ張る。
僕の部屋まで連れて行く。
「有難う。助けてくれて。」と麗が感謝するが僕はさっきの事が頭を離れず、
「感謝なんかしてる場合?君、今の状況分かってるの?」と口にする。
男相手なのに... ...そう思いつつ
僕も気持ち悪い奴の仲間入りだ。
気がついたら、麗の白い首筋に牙を
ぷつりと
立てていた。
甘く、芳醇な味わいが口に広がる。
僕は、夢中になる。麗は背の低い僕より、
まだ身長が低くて150cmくらいの小柄だ。
高身長の加賀みたいにすっぽりとは、納まらなくても丁度いい身長差だ。抑えきれない欲望が、溢れる。
ああ、もっと飲みたい!と思っていると
、ドアをノックする音がする。
「チッ」と可愛い顔には似合わず舌打ちをする。
僕は聴力がずば抜けて、いい。今外にいる人物が分かる。
ドアを乱暴に開ける彩世が立っていた。
「彩世!」
「もう女神の血の女の子はいいの?晴は麗と楽しんでたんだけど?」
「ああ。もう終わった。それよりも、黒頭の意識が無くなりかけてるぞ?」
「はぁ、残念だけど、またの機会にするよ!」と
麗を見る。
麗の顔は薄く蒸気していて、
綺麗な薄紅色の瞳は潤んでいる。
その顔を僕が作ったと思うと満足がいく。仕方ない。またの機会にしよう。と思うのだった。
しかし、麗が部屋で呟いていた「死亡回避」ってどう言う事なんだろうか?と思った。
本日も最後までお読み下さりありがとうございます。




