初めての献血?
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ダークゴールドの髪にヘーゼル色の瞳色香を纏わせて顔が近づく。加賀が牙を立て、血を吸う。「いった...くない?」瞑っていた薄紅色の目を開く。フフッ首元で笑われる。擽ったいのと、牙を立てられたところが、ジンジンする。
「初めてだと、緊張するよね!?」一度首から顔を放す。ヘーゼル色の瞳が、段々赤い瞳に変わっていく。その幻想的な光景に目が釘付けになる麗。目と目が合うと、加賀は口に残った血を舐めながら笑う。
そして、おでこにキスをされ、「お、男に何するんだー」と怒鳴る私。ただ笑うだけで、
そして、また首に牙を立てる。初めてのこの感覚、首から血を啜る音が聞こえる。180cmの高身長に壁に迫られて、壁に手を突かれ、これぞ正に壁ドンだ。
何て思ってる場合じゃないんだけど...
頭がぼぉっとなって意識が遠のきそうになる
次第に赤い舌は私の手の指と指の間を舐めていく。手がじんっと痺れた感覚になる。ベトベトする。
押し返さなければいけないのに、抵抗しないといけないのに、唇にもキスをされる。
「おい!」
ストロベリーブロンドの目に鮮やかな髪が飛び込んでくる。
私は、ぼぉっとする頭で何とか其方に目を向ける。晴一が、一瞬固まった気がした。
晴一は割り込み、
「さっきの話しの続きをしたいんだけど、
加賀は充分血を飲んだでしょ!晴が麗を借りるよ!ほら行くよ!」とグイッと手を引っ張る。そして、解放され麗は、段々と頭が正気に戻っていく。
晴一の部屋に入り「有難う。助けてくれて。」と感謝を口にする。
「感謝なんかしてる場合?君、今の状況分かってるの?」と言うと麗の白い首筋に牙を立てる。加賀に引き続き、晴一まで!?
私は意識が又もや遠のきそうだ。今度は貧血で倒れそう。加賀とは反対の場所を吸われている。誰か助けて!と思うと
「コンコン」ドアをノックする音が聞こえる。「チッ」と可愛い顔には似合わず舌打ちをする。
ドアを乱暴に開ける彩世が立っていた。
「彩世!」
「もう女神の血の女の子はいいの?晴は麗と楽しんでたんだけど?」
「ああ。もう終わった。それよりも、黒頭の意識が無くなりかけてるぞ?」
「はぁ、残念だけど、またの機会にするよ!」
「黒頭は俺が預かる。」と言い彩世が、ぐったりした麗の腕を肩に掛ける。
「おい!黒頭歩けるか?」
麗は彩世を朦朧と見る。
「あー、無理そうだな。抱き抱えるか。」と言い麗の手を自身の首に捕まらせて、彩世の腕は麗の膝裏と背中に回す。世に言うお姫様抱っこで、麗の部屋まで行く。
「彩世...さっん...有難う...」と麗は力無く囁くと意識を手放す。
「ああ。」「意識が無くなったか。飲まれ過ぎだ。」このままにしておくと、また誰かに狙われそうだ。折角、匿ってやってるのに、ここで死なれたら元も子もない!と思い、彩世は麗の部屋で寝ずの番をすることにした。
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