窪と幹
この文は、意味不明である。
窪と幹 君と僕
十五、予期 虚言
身内、雨 内海
主、使わしむ 無視別つ、死ぬ
精霊、其処にこそ 底にこそ、慰霊せ
帰途の橇、和歌 変わりその時
側の御手 手を伸ばせ
黙秘 暇だ
キスも何処 子供、透き
墨絵 靨
水に浮く 空に澄み
姥と子 言葉失
『本文』
僕と君は、幹と窪のようだ。
十五歳で、虚言癖と予期された。
身内に雨が降った。つまり、星の内海へ還ったのだ。
主は、私が無視をしたことによる別れを、死という形で使わした。
精霊はそこにこそいた。湖の底に埋まっている者をこそ、慰霊せよと言った。
帰途に橇に乗り、和歌を詠んだ。その時に、世界が変わった。
側に、神の御手のような光が降り立ち、手を伸ばせと私に囁いた。
黙秘した。暇だなと神は返した。
ファーストキスは何処へやったか。覚えていなかった。多分妻と子供の時にだったのだろう。その時には好きという気持ちが透けていた。
墨汁で、彼女の靨を塗りたくった時もあった。
水の上に浮かぶと、空は澄んでいた。
姥と子供が、言葉を失っていた。
恐らく著者は、狂っていた。