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未来のために  作者: 猫波
1/1

未熟な英雄物語

どうしてっ


なんでっ


なんでこんなことにっ!


駆ける脚がもたつき、転んでしまう。


「っ…!」


膝を強く打ち付けたようで、立つことができない。


そして、聞こえてくる足音。


「…諦めろ」


無機質な声が響く。


「…諦めれるわけないだろ」


「これで何度目だ?いい加減理解しろ」


そいつの言葉を鼻で笑いながら振り向き、言い放つ。


「できる訳ないだろ。…俺は諦めない!何度だって抗ってやる!」


俺の言葉を前にそいつは、無感情な目をしているだけだった。





これは、やり直しの物語。


脱出不可能の無限回廊に挑む、一人のちっぽけな英雄の物語。



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