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Love a lie  作者: しいな
4/7

第1話 後篇

『ちょっと休みたいなぁ・・』

『だな。 俺、飲み物買ってくるから、ここで待ってて?』

『うん、待ってる!』


“待ってる”


笑顔でそういった私。 風也の後姿を見て手を振ったばかりなのに。










気づけば美術室に来ていた。


隣には、片手にパンフレットを持ち、笑顔で私を見る1人の男。


『本当にありがとう! じゃあ・・・また!』

「いえいえ・・・!」 




私よりも少し背が高く、スラッとした鼻で綺麗な顔立ち。

耳に少しかかった黒髪、綺麗な指先。

きっとみんなから好かれてるよなぁ・・・




「・・・・あ!!!」


風也忘れてた。





「・・・アホっ」


さっきの場所に急いで戻ったら、もう缶ジュースを2つ持って、少し不機嫌そうにしている風也がいた。


「ごめん・・喫茶店わからないって、困ってたから」

「え、男?」

「うん。 転入したばっかりだから、よくわからないって言ってて・・」

「え、生徒だったの? 転入生って・・・あ、健也!?」

「・・・??」

「つい2週間前に入ってきたんだよ。 俺と同じクラス。 身長高かった?」

「うん。 多分風也と一緒・・・」


「じゃあ健也だ。 ったくアイツ・・・」

「別にいいじゃん」

「よくねぇよ。 何かあったらどうするんだよ」

「え、健也君に?」

「・・・やっぱお前アホだわ」

「そっかぁ・・・風也のクラスメートか。 健也君か」


その時は、君の存在を名前しか・・知らなかったのに。


気づいたら、もういろんなことを知るようになったんだ。


あの時に会わなかったら、どうなっていたのかな・・・。



「・・・夢乃!!」

「・・・・・・・え?」


「何突っ立ってんの! ご飯中は座ってなさいっ」

「あ、ごめん・・・ボーっとしてた」


そっか・・ご飯食べてたんだ。

私は椅子に座って、またカレーを食べ始めた。


「それで、いついなくなるんですか?」


ふぅにぃの突然の一言に、私のスプーンを持った手が止まった。


「来週の・・火曜日くらいかしら? ごめんなさいねぇ・・」


来週の火曜日?


「そうですか・・・ま、大丈夫です。 父さんも、楽しみって行ってたんで」


父さん? 楽しみ?


「3日間だけだから、何かあったら電話して大丈夫だからね!」

「はい」


・・・3日間?? いなくなるのが? はぁ? えぇ?


「と、いうわけで・・・夢乃。 家事は全部あなたに任せたからねっ」

「・・・どこ行くの? え、いなくなるの? か、家事?!」


お母さんは、呆れたように私を見た。


「お母さんの話聞いてなかったの?」

「うん。 全然」


「・・・行だよ」


隣のふぅにぃから声が聞こえた。


「え? なんていった?」

「だから、新婚旅行」


「・・・はぁ?!」


「ごめんねぇ・・・。 でも、二人とも高校生だし、大丈夫よねっ!」

「はい。 大丈夫ですよ」


笑顔で会話をする、お母さんとふぅにぃ。


いや、よくないでしょ。


「ちょ、ちょっと待って、お母さん、私も一緒にt「ごちそうさまでしたっ!」」


ふぅにぃはもう食べ終わっていた。 食器をキッチンへ持っていって、すぐにリビングからいなくなった。


「ちょ、待って! 待って風也!」


私は、風也の後を追うかのように、カレーを食べ残して、階段を駆け上がった。



駆け上がると、自分の部屋に戻ろうとドアを開ける風也がいた。


「ちょーっと待った!!!」


ドアノブをつかんで、ドアの前に立った。


「・・・なんだよ」


ため息をつく風也。 


「3日間も、それに親なしで!? はっ、よくOKできるよね?」

「別に新婚旅行ぐらいh「そうじゃない!!」」


「そうじゃなくて・・・」

「・・だったらなんなんだよ」


「だから、そうじゃなくて、その・・えっと・・・」


何て言おうとしたの? なんでわざわざ階段駆け上がって風也を止めたの?

自分の行動の理由がわからない。 なんで・・・。



「俺達はもう別れたんだよ」


「・・・え?」


「何考えてるかしらねぇけど、俺とお前は兄妹なんだよ。 兄と妹」


ふぅにぃに言われた瞬間、私のドアノブをつかんでいた力がするっと抜けたような気がした。

力が抜けたのか、ドアノブから手がすべりおちた。


「・・どいて」



バタン



ふぅにぃは部屋に戻って行った。



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