謎の女
突如として目の前に現れた女性。
腰まである長い金髪が特徴的で白いローブを身に包み、長い杖を持ちながら宙に浮いていた。
そう、宙に。
「☆→€¥#%€¥×÷〒☆」
突如として意味不明な言葉を彼女が口にした瞬間、俺の視界は急回転を始める。
回転はドンドン勢いをつけて加速して、周りの風景が一色になる。
そこから緑→茶→黄と色が変化していき、最後に目を開けてられないほどの光になり、俺は目を閉じた。
再び目を開けたときは、周りが木材?でできている部屋にたどり着いた。
もう何が何だかわからず、頭がバグりそうだが、一つだけ分かることはある。
俺の目の前に立っている女性が現実離れした美しさを持っていることだ。
さっきは薄暗い場所でよくわからなかったが、本当に可愛いし美しい。
白いローブの隙間から見えるすらっとした綺麗な足。ローブの上からでも隠しきれてない豊満な体。可憐で柔らかそうな手。
真っ直ぐ俺を見つめている青い目。
最後に不機嫌そうに「へ」の字に折れ曲がっている口。
???
不機嫌そう???俺がそう思った時、
「☆♪→→→→¥$€€¥〒〆☆」
ムスッとした表情で俺を見下しながら話し始めた。俺には何一つ言葉がわからない。
「 」
俺は言葉が分からないと話そうとしたが、何も言葉を発せれない。
というか、一応?安全な状況になった事で、俺自身が限りなくおかしい状態になっている事に気がついた。
「☆♪¥€€$¥##<÷÷○・〆☆」
まず俺は喋れないし、口も動かせず、表情も変えられない。この何か言っている女性にジェスチャーを返すことも出来ない。
さらに手足が動かない。
俺は横に倒れてるだけかと思ったが、それにしても視点が低い。
というか、この状況何?
夢にしては長い。
4んだにしては意味がわからない。
現実にしては、先程のブラックホールと、この女性に説明がつかない。
「☆♪→→¥€%#<〆 」
女性の話が終わったようだ。
訪れる沈黙。俺は何も出来ない。
彼女はムスッとした顔から、プクッと頬を膨らます。息を一気に吐き出すと、途端に困り顔になった。
そこから右に一歩。左にニ、三歩歩くと、急にハッとした表情になり、俺に向き合う。
そこには自信満々なドヤ顔。ローブの中に手を入れて、腰の中をガサゴソすると石ころを取り出した。
5センチ位の石ころ。何で石ころ?と俺が思った時だった。
彼女の手の中から俺の口?の中に石ころが突っ込まれたのだった。