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『恋地獄』

作者: 燐乃

どこまでも億手で臆病で


そのくせ好きはどんどんエスカレートしていく


こんな私を、好きになってもらいたいなんて


私ってやっぱり、・・どうかしてるのかな・・・?






『恋地獄』の意味



どれだけ苦くてアツイ熱がこの身を駆け抜けても

堕ちてしまえばもう逃げられない

はまって、浸かって溺れて恋焦がれて

もうイヤだって叫んでも


絶対に抜けられない・・『好き』の奥底






ふと無意識に顔を上げて

いつの間にか作りあげられていた景色に、一瞬だけフリーズした




見れば即反応するほどに

私にとっては恐ろしいほど愛しい表情と声

『もう見ちゃだめ』

そう・・分かってるのに


はちきれるほどにズキズキと胸に突き刺さってくる

癒えてきた感情の浅い隙間を見計らって

まるで有言なんて言わせない。

私の抵抗でさえ、自分自身には敵わない


しだいに静かになっていく空間

慣れない空気と緊張感


ぜんぶぜんぶ、私が作り出したものなのに

それを恐れて隠れようとする自分は・・・すごくズルい



『遠くで見てるだけでもいいの』


あの頃の私なら、迷わずきっとそう言えてた。

だってまるでいつもと変わりない日常

心の中にあるもやもやにだって、気付いてなかったんだ・・



だけど、どうして?

なんで私はこんなに不安なんだろう

どこか貪欲な自分にに押しつぶされてしまいそうなくらいに



『見てるだけ』じゃイヤ

『眺めてる』なんて、もう飽きた


ほんとは、本当は


傍に居て

笑い合って

一緒に、・・・いたいんだ。




彼が笑ってる時は、いつも私は隣にいない

あなたの視界に入らない隅っこで

ただじっと・・燃え滾るような熱い想いをしまいこむだけで


身悶える

って、きっとこういうことを言うんだ



『好き』『大好き』


この感情から逃れたいだけなのに


それでも心は・・・許してくれない



目を瞑りたい意思とは裏腹に、私の心は異常なほどにあなたを探して

見つけるたびに、取り乱して

もうやめて

言葉にならない声でそう呟く




苦しいほど好きなんだよ


あなたの笑顔を見るだびに、嬉しくてたまらない


なのに・・こんなにイタイ



ダイスキだから







『恋地獄』





この言葉にならないほどに熱い想いを


私は、そう名付けたんだ―――




ちょっと・・おかしいかもしれないです

すみません。


『恋地獄』という言葉にピンときたので。

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