登場人物・国・風習等設定
設定&情報メモ的に
ユフィリア・フォン・ハルモニア 十六歳 162センチ
白銀の髪に淡い紫がかった空色の瞳。月の女神の化身と言わしめる美貌と、人畜無害な笑顔で人を出し抜く。貴族の中でも淑女の鑑と称される教養の持ち主。
おっとりと優し気な容貌だが、強かなで図太い面もある。時折スーパードライ。
実は知識欲が旺盛。勉強もできるし、将来のために国家資格の一級錬金術師を目指し、後に合格した。
出自は伯爵令嬢だったが、ゼイングロウの皇帝に見初められ皇后になる。ヨルハの番であり、その寵愛を一身に受けているが、暴走しがちな夫を嗜めることもしばしば。
イアン・フォン・ハルモニア ユフィリア+22歳 180センチ
伯爵当主。銀髪に赤い目。やや強面で中肉中背。
アリスを溺愛しており、手のかからないユフィリアは放置していた。「そういえば長女がいたな」程度。
ユフィリアをゼイングロウに差し出せば大金が手に入ると目がくらんだ結果、王家やゼイングロウから顰蹙を買い、結婚後のユフィリアから絶縁を言い渡される。
ソフィア・フォン・ハルモニア ユフィリア+24歳。159センチ
伯爵夫人。金茶の髪に菫色の瞳。姉さん女房でイアンを溺愛している。
割とイアンに倣ってしまう傾向があり、ユフィリアのことは最低限以下のことしかしていなかった。
ユフィリアが家を去ってから、徐々に立ち行かなくなっていく。
我儘なアリスはさらに悪化し手に負えなくなり勘当するが、今更ユフィリアとの仲は修繕不可能。
彼女なりに二人とも愛していたつもりなのに一人は絶縁され、一人は自滅した。アリスの一件でかなり精神的に患っていたが、問題行動もありイアンと共に療養(蟄居)することになる。
アリス・フォン・ハルモニア ユフィリア-2歳 150センチ
ユフィリアの妹。ややぽっちゃりした金茶の髪に赤い瞳。愛嬌のあるというか、かなり我儘性格。
末っ子でイアンやソフィアに甘やかされて育った。
家族の気を引くためにしょっちゅう仮病を使う。
もともと多少熱が出やすかった(小児性の発熱が多かった)が、病気の振りをすれば自分が一番になれると悪用するようになった。
アリスもそれなりに可愛いが、優秀なうえ傾城の美貌をもったユフィリアの前では霞み、激しいコンプレックスを持っている。
獣人の国に嫁ぐ姉を「可哀そうに!」と言いつつ、内心嘲笑している。
獣人族に美形が多いのを知らない。偏見で見ており毛むくじゃらの貧乏に嫁ぐと思っている。
エリオスと婚約したが、それをきっかけに家族からも見放されていき人生が転落していく。
姉が美貌の皇帝に嫁ぐことに嫉妬して誘拐を企てるが失敗。処刑される。
ブライス・フォン・ハルモニア ユフィリア+3歳 180センチ
ユフィリアの兄。ひょろ眼鏡。銀髪赤目。良くも悪くもイアンに似ておりユフィリアのことを忘却し、アリスを猫かわいがりしていた。
ユフィリアが美しく成長しており、政略結婚させる時、アリスより利用価値が高いと考えている。
両親よりは盲目的ではないのでアリスの仮病にはうすうす気づいているが、面倒なので放置。ユフィリアは聞き分けが良いのでとしわ寄せを見て見ぬふり。
崩壊していく家族への失望し、自分がハルモニア伯爵家を立て直すと奮起中。
ユフィリアにはどの面下げて状態なので、自分からはもう会いに行かないつもりである。
エリオス・フォン・アクセル ユフィリア+2歳 175センチ
オレンジ色の髪に、琥珀色の瞳。(茶色~オレンジ)中肉中背。
顔立ちは整っているが、本人のだらしない性格が滲んでしまりがない。
ユフィリアの婚約者で、アクセル公爵家の三男坊。公爵家は兄が継ぐので、家が別に保有している伯爵の爵位と領土を継承予定。
かなり浮気性でユフィリアとはどうせ結婚するからと適当にしていたらまさかの横からかっさらわれて窮地に陥る。
何をさせてもそつなくこなし、令嬢の見本のようなユフィリア。若くして貴婦人として完成されている彼女を自慢しつつも、物足りなさを感じている。
薄っぺらく浅い付き合いしかないので、ユフィリアの本性を知らない。
アリスと仲良くしていたのは、未来の義妹という名目でつまみ食い。
ユフィリアがゼイングロウへ行くと聞き、大慌てで止めようとするが時すでに遅し。
結局、何もかもうまくいかなくなり落ちるところまで落ちていく。
ヨルハ(夜覇) 二十代前半に見える 192センチ
琥珀色にも金色にも見える瞳。梟っぽく白黒茶の混じった独特の配色の髪。高身長で体格が良い。
凄味がある美形。だが目つきが鋭い。酉族らしく目が良く、聴力が鋭い。梟なので夜目も良い。
基本きっちり着込んでいる+ふさふさの羽を織り込んだ上着や襟巻を纏っている。
ユフィからの第一印象は「でかいのに気配がない不思議ちゃん」。
十二支族の鳥の族長(当主)。梟の獣人。夜の森の王者の異名を持つ。
基本強い=当主&族長。獣人たちは気配で大体の強さが分かる。
嫁探しにミストルティンにきたが、どれもいまいち。夜中に抜け出して気晴らし飛行。
鳥族はキラキラしたものが好きで、ユフィリアの美しい銀髪と空色の瞳に一目惚れ。
月光の下で輝くユフィリアの髪に目を引かれた。
※獣人は髪=毛並み・羽の綺麗で美しい異性が好まれる。酉族は特にキラキラ好き。
上空で鳥化していた時に見とれていたら建物に激突→失神して落ちる→ユフィが保護。
鳥の姿のまま治療を受け、「きれい! やさしい! あたまいい! しゅきいいい!」となる。
梟獣人らしく羽根を渡してプロポーズする。
ユフィは鳥(梟)の求愛の仕方を知らなかったので、「綺麗な羽根をありがとう」と受け取る=「素敵な人、喜んで」とヨルハは解釈。
プロポーズ成功と思い、人に戻ってゼイングロウの嫁探し集団(使節団)に戻る。
その後、ユフィ寄越せユフィユフィユフィと猛烈コールで、婚約者のいたユフィを奪い取り成功しお持ち帰り。
後に人間に詳しい人たちに「それプロポーズ気付いてないよ」と諭されショック&自分の片思いに気づき猛アピールを開始する。
結婚後、ようやく囲い込み完了――ではなく、番を耽溺するためにますます愛情が重くなっていく。
シンラ(森羅) 168センチ 78歳
巳の族長。イグアナの獣人。だいぶ高齢で、白髪白髭の好々爺。
幻獣の格を持ち、甘党の奥様(番)と甘味巡りデートが趣味。
現在はゼイングロウの序列三位。
実は先々代皇帝。
コクラン(黒嵐) 185センチ 41歳
戌の族長。ジャッカルの獣人。黒髪に褐色の肌。逞しく高身長。
粗野な雰囲気があるが、兄貴肌で面倒見が良い。
番の妻と狼の獣人の息子がいる。
現在ゼイングロウの序列二位。
実は先代皇帝。
グレン(紅煉) 176センチ
コクランの息子。戌の一族で霊獣の格を持つ。窮屈を嫌いいつも着崩した服装をしている。
朱金の髪と深紅の瞳。褐色の肌。自他ともに認める女好き。
とあることをきっかけに、ユフィリアには特に特別な思いを抱くが、その初恋はヨルハに即刻粉砕された。
ヒヨウ(飛鷹) 171センチ 46歳
灰鷹の獣人。灰色の髪に山吹色の瞳。
ぎりっぎりで霊獣の格を持つがぶっちゃけかなり弱い。だが権力欲の強い酉の一族の元次席。
派手好きで成金っぽい趣味。腕から肩甲骨あたりまで羽根がある。
ユフィリアに失礼な態度をしたため左遷&更迭された。 娘のフウカをヨルハに近づけ、妃にしようとする。
フウカ(楓華)167センチ 22歳
ハイタカの獣人。灰褐色の髪に山吹色の瞳。格なし。彫りが深く、肉感的な美女。
踊りはそこそこ上手い。涼やかで切れ長な目が特徴的。手首から腕にかけて羽根がある。
神獣であるヨルハを昔から狙っており、いまだに諦めていない。そのためユフィリアを敵視している。
我儘で浪費家な性格。自分はヨルハの妻になると信じている。
ミオン(美音) 175センチ 24歳
長い黒髪と黒耳(角耳タイプ)で薄緑の瞳。すっきり一重の中性的な美女。
ユフィリアの護衛に任命された黒豹の獣人。霊獣の格を持つ中でも戦闘に特化しており、非常に強い。
茜色の胴衣と翡翠の付いた金具の帯留めスタイルが男装の麗人っぽい。(上級武官)。
同僚に弟が二人いる。しっかり者。
クオン(久遠) 18歳 170センチ
黒髪に薄緑の瞳。右に髪留め。レオンと双子。(兄)
ミオンの弟。丸耳がコンプレックスの黒豹獣人。
格を持たない中でもかなり強い。
レオン(玲遠(弟)
ミオンの弟。丸耳なので角耳になりたいお年頃の黒豹獣人。
格を持たない中でもかなり強い。
ゲット(月兎) 52歳 80センチ
卯の一族の長。薄茶色の被毛を持った野兎風のルックス。見た目がほぼ兎。
その可愛い外見で商談相手の油断を誘うこともしばしば。
情報通で独自の販路を持つ根っからの商人。
まごに狸獣人がいる。
タマリ(玉狸) 5歳 43センチ
ふわふわな毛が自慢の狸獣人。あざと可愛いを地で行く。そういう意味ではゲットの血が濃い。
変化の術が得意で、ゲットの真似をしてほぼ獣っぽい狸スタイル。呂律がちょっと怪しい。
ちなみに人型になると尻尾だけしっかり狸。
ミストルティン王国
伝統で数十年に一度周期で、若者を隣国のゼイングロウ帝国に嫁がせる風習がある。嫁ぐのは一人の時もあれば数人の時もあるが、多い人数ではない。
ゼイングロウからの要請により、人数は決まる。
花嫁の条件は健康であること、十代半ばから二十代半ばであること、高位貴族令嬢であること。稀に花婿を要求されることもある。
ユフィリアはぎりぎり高位貴族なので、花嫁として選出されてしまった。
花嫁には国と嫁ぎ先から莫大な結納金や祝いの品が贈られる。
人間の王国で南は大国メーダイル王国、北は獣人の魔窟ゼイングロウ帝国、東西は険しい山に挟まれた絶妙に力のない国。
ゼイングロウからの魔石や魔物の素材とメーダイルの加工品等の貿易でなんとかやっている。
ゼイングロウの後ろゼイン山脈は死の山と呼ばれ、凶悪な魔物が跳梁跋扈+メーダイルを牽制しているのでゼイングロウの要請は断りにくい。
錬金術が盛んであり国家資格が設けられている。等級によって優遇や資格が変わる。
ゼイングロウ帝国
竜人、獣人を始め亜人が支配している国。
十二支族という、十二支の獣人たちが主な支配階級。
十二支族は人間でいうと貴族に当たる部族で、獣人ではあるが精霊や幻獣種に近い。
非常に高い身体能力や、長寿、特殊能力を保持している。
しかし、それ故に子供ができにくい。血が濃くなりやすく、同種や同格の相手を番に選べない。
国の雰囲気はアジア系。和・中華系の装い。
貴族階級はないが、実力序列に一般獣人<霊獣<幻獣<聖獣<神獣という絶対的なものがある。
メーダイル帝国
人間系軍事国家。人間というか、人型至上主義だが獣要素ある獣人は劣悪種族と蔑む節がある。魔力が強い人間が優秀という風潮が多い。
魔法や魔道具の生産が盛ん。
ゼイングロウとは長きにわたり犬猿の仲。
獣人について
十二支族
稀に強力な個体が生まれるが、彼らは総じて人間から花嫁(花婿)を貰う。
本能が強い分、番は同族から遠い存在しか選ばない。
ミストルティンから選ぶのは、この辺りで一番ゼイングロウの風習を理解しているから。
稀に旅人などを嫁や婿に見つけてくるが、住んでいる場所が場所なので数百年に一人いるかいないか。
十二支にちなんだ獣人部族だが、分類は割とおおざっぱ。
生活圏や姿が近いという理由で分類されている場合すらある。
小動物や草食動物系の獣人は特に単独種ではなく一つの土地に雑多に暮らしていることが多い。
人基盤で+耳や尻尾、角が多い。どの獣人かわかる程度。
ほぼ獣姿の多少いる。それらは子供~一般成人サイズ。
一般獣人は一つの姿だが霊獣~クラスは獣姿になれる。聖獣・神獣は+αで巨体化できる。
<例>
子族:ネズミ、ハムスター、ハリネズミ、チンチラ、ヤマアラシ、アルマジロ等もいる。
丑族:水牛、ヌー、バッファロー
虎族:猫、獅子、豹・虎のネコ科がくくられている。
卯族:大まかに兎全般、やや大型のげっ歯類。時々子族との境界がグレーゾーン。
辰族:竜族オンリー。爬虫類獣人が、竜族詐欺をするとキレる。見かけはだいぶ近いがブレスで判定。
巳族:蛇、トカゲ、爬虫類系を含む。
午族:ポニー、ロバ、シマウマ。オカピ。
未族:羊だけど山羊もニコイチ。
申族:サル、ゴリラ、チンパンジーその他。獣人は必ず一部がふさふさ。
酉族:雀から猛禽類、ダチョウまでなんでもあり。ペンギンもいる。
戌族:イヌ科全般。ジャッカル、オオカミ、コヨーテ等。
亥族:イノシシ、豚獣人。オークと同一視すると徹底抗戦。綺麗好きでおいしい物が好き。
一位 酉族 当主 ヨルハ(神獣 梟)
二位 戌族 当主 コクラン(幻獣 ジャッカル)※グレン父
三位 巳族 当主 シンラ(幻獣 イグアナ)物凄いお年寄りのおじいちゃん。
以下の当主は霊獣クラスなので団子。頭一つ抜けているヨルハの発言権が一番強いが、ヨルハは支配欲がないのでコクランやシンラが纏め、ヨルハに決断が委ねられるような形。
両親の一族が違うとどちらか片方の姿を受け継ぐ。稀に祖父母の場合あり。
なのでチワワの親からコヨーテが生まれるのもざらにあるし、逆もしかり。
獣人は初見で相手の種族や力量がなんとなくわかる。
コクランとシンラはそれぞれ先代、先々代皇帝だったりする。
ただ、コクランは奥さんが旅人→一目惚れ→口説き落として結婚なので番探しがこの代だけなかった。
奥さんが実家(ミストルティン貴族)嫌いで、交流も少なかったためコクラン=元皇帝と顔を知らない人も多い。
精霊の木
意思を持つ巨木。ヨルハとユフィリアの住まい。外見よりも広い。
周辺に豊穣を齎すが、近づく人間を選ぶ。住まう人はもっと選ぶ。
ヨルハ邸の精霊の木は、家主ヨルハよりユフィリアがお気に入り。
朱金城
異空間にある水上宮殿。朱塗りの柱と黒い瓦が特徴的。朝焼けや夕暮れに当たるとその名の通り朱金に輝く。
政治や祭事などの国事を行う場所。
ヨルハの家(精霊の木)とも直結している。