〜自由の光をめざして相棒と共にぶち壊す〜
「識別番号1004、でろ。」
男性の声で重い瞼を開ける。最初に目に映ったのは無機質な灰色の天井。ここ、どこだ、、?
状況を確認しようと身を起こしてみるが、周りに見えるのは天井と同じような灰色の石で作られた、床と壁だけ。
やばい、、、マジで記憶ない。なんか足枷嵌められてるし、、っ!とりあえずここから逃げないと、、。
そんなことを考えてたらさっきと同じ声で「早くしろ!」と言われてしまった。
、、仕方なくね?こちとら記憶ないんだぞ?
まぁ、とりあえず言う通りにするしかないか。そう思い扉の前まで行くと、扉が開かれる。目の前にたってたのは、白衣を着た30代後半くらいの男性。ついてこい、と言われ大人しく着いていくと、今度は半径2mくらいの円柱状の中に入っていく。ハテナばかり僕の中に生まれるがそんなことはお構い無しに、その円柱は動き出した。しかも上に。一瞬の浮遊感の後に僕は目に映る光景に言葉を失った。僕の目の前には、息も忘れるほどの綺麗な景色が広がっていたのだ。
下の方にはレンガで作られた統一感のある家が立ち並び、遠くの城に続く大きな一本道には人が楽しそうに行き来している。高い建物が少なく、空が果てしなくどこまでも青く広がる。まるで全てを包み込むかのように大きくて、その空には翼が生えた馬が飛び回っていた。ここがステージだ!とでもいうように、楽しく踊るみたいに飛び回っている。右下の方には7色に輝く湖があり、そこに神がいるかのように神々しく周りを照らす。波風ひとつすら立たないその水面は、葉が水面に落ちるだけで、波紋が広がり続ける。
さっきまでは周りが石だから気づかなかったけど、この円柱は透明だった。だから、おそらく地下であっただろうさっきのとこから上に上がった瞬間、この景色が広かったのだろう。
緑が生い茂り、これでもかと太陽が輝く。いつまでも見ていたい、そんな景色だった。
すると急にとまり、ドアが空いた。もう少し見せてくれたっていいじゃないか!そんなことを不満に思いつつも、結構長い間歩き、やっとひとつの扉の前に立たされた。
「この扉を開けて部屋に入れ」
とだけ言われ、僕は大人しく入る。抵抗してなんかされたらやだしねー!すぐに鍵が閉められたのは、まぁ、気にしないでおこう。僕が入ったその部屋は、なんとも無機質だったが、広く、30人くらいだろうか?若い人たちがたくさんいた。僕と同じ格好をして。
「あー、あー。マイクテスト」
その時、呑気な低い男性の声と共に僕から見て右側の部屋の壁が透明になった。
無効に見えるのはさっきの白衣着た人と同じような人がたくさん。そして中でもマイクの前に立ち金髪をたなびかせた人が、この無機質な部屋からは似ても似つかないテンションで話し始めた。さっきの低い声とは打って変わって、無理に高くした声で、、、
「はぁ〜い♡みんな元気にしてるぅ〜?私の名前はルーナ・テック。よろしくね♡」
、、、なんだコイツ。記憶をなくしてる僕でもわかる。関わっちゃいけない部類の人間だ。しかし、テックだかコックだが知らんが、長い金髪をはらいながらそいつは続ける。
「みんなにはぁ〜、僕たちのモルモットになってもらいまぁ〜す!!!」
「、、、は?」
思わず口に出てしまった。しかし、それに答えるかのように
「だぁ〜か〜ら〜!僕達ね、今大切な実験を計画してるんだー。だから、名誉あるその実験の第一被験者に、君たちにはなってもらうってこと!!物分り悪いねぇ〜」と、返された。
いやいや、意味わかんない!モルモット!?なんだそれ!
ーパチンー
ープシューー
テックが指を鳴らす。その瞬間僕たちのいる部屋に紫色のガスが入ってきた。噴射口の近くにいた子達はすぐに気絶してしまった。おそらく結構やばめのやつ。たがら僕ももちろん焦る!
やばいやばい、僕も逃げないと!!、、え?体、動かない、、
眠っちゃ、、だ、、、め、、。
薄れてく意識の中、透明の壁の向こうテックの笑い声だけが耳に届く。
「ンフフフwンフッwwwアハハw!!
ゆっくりお眠り〜。君たちには素敵な脳をプレゼントしてあげる♡機械化人間ハイヒューマンを誕生させてあげるんだから、
もっと喜んでちょーーーだい♡」
、、なんだよそれ、、、気色わりぃ、、
ープツンー
ここで僕の意識は途切れてしまった。
ここまでお読み頂きありがとうございます!
ゆめめ ゆゆの初めての作品ですが、どうか付き合ってくだされば幸いです。
彼らを通し、皆様に何か少しでも幸せをお届けできることを願っております。