第95話
皆様、お久しぶりです。作者のswordfishです。
前回の投稿から約半年経っていますが、最新話を投稿させていただきます。
これは言い訳ではないのですが、教育実習に卒論準備にと振り回され執筆に集中できなかったということが理由として挙げられます(^^;
最近になってどうにか時間を見つけ、執筆を再開し出来上がりました。少々期間が空いているので、質が落ちてしまっているかもしれないという可能性については、謝罪申し上げます。
来年からは一社会人になるため、今よりもっと時間が無くなり投稿頻度も落ちるかもしれないですが、気長に待っていてくださるとうれしい限りです。
さて、長々と書いてしまいましたが、最新話をどうぞお楽しみください。
〜反乱軍視点〜
夜も更けた頃、反乱軍の総大将の天幕では、椅子に座る紫の唐風の着物を着た総大将と将軍が昨日の戦いについて話していた
「くそっ!昼の戦で、これほどの被害を出すとは!」
総大将がダン!と椅子の肘置きを叩き割る勢いで拳をたたきつける
「はい、想定していた近衛軍を遥かに上回る軍を用意しているとは思いもよらず……。多大の損害を出してしまったこと、申し訳ございません。さすれば、この身をもって詫びを」
と相対している将軍が地べたに片膝をつき、腰に帯びていた剣を首筋に押し当てようとする
「……よい。戦いには常に予想外が付き物だ。次に生かすようにすればよい。それにわしにはまだ貴様が必要だ」
その様子を静観していた総大将は将軍の行動を制止させる
「……はっ、寛大なる処断ありがく存じます」
その言葉を聞いた将軍は、しばし剣を首筋に押し当てた状態でいたが、剣を鞘に収めて立ち上がった
「それにしても、あの数の軍は一体どこの軍なのだ」
改めて相対した将軍にそう問いかける
「私にも分かりません。ですが、各郡や各県に向かう疑わしい者は残らずその場にて処刑にしたはずです」
聞かれた将軍も顎に手を当てて考え込む
「戦いに出ていた兵の話を聞く限り、千を超える炎槍を連続で使っていたそうです。また、その長さも五百弦から三百弦に達したと聞きました」
やや俯きながら、将軍が家臣から聞いた話を話す
「炎槍を連続で、だと?眉唾物だな。それにひとつの軍全てが魔道師というのも有り得ん。そこまで揃えられるはずがない。我が軍でも百人に満たず、近衛でさえ百人がやっとではなかったか?」
それを聞いた総大将はフンと鼻で笑う
「オイ、老いぼれ。それはちぃーと話が違うんじゃねぇか?」
と、不意にその天幕に緑を基調とした軍服を着た男がズカズカと入ってきた。その男は左右で瞳の色が違い、闇夜のような黒い瞳と地獄の炎を見ているかのような赫い瞳を持っていた
「貴様!我が主になんという口のきき方をするのだ!無礼ぞ!」
声のした方に振り向いた将軍が腰に帯びている剣を抜かんとする
「ちっ、いちいちやかましいんだよ。ギャーギャー騒ぐんじゃねぇ。それとも俺とやり合おうってんのか?俺ァ喜んで相手するぜ」
男はすっと目を細めて、将軍を睨みつける。睨みつけられた将軍はたじろいだ
「無用な争いはやめていただきたい。貴殿は帝国の武人なのだろう?」
その様子を見ていた総大将は制止を促す
「あぁん?俺は武人じゃぁねぇ、閣下に従う忠実な軍人だ。そこを履き違えるんじゃねぇ、老いぼれ」
男は腰に手を当て、今度は総大将を睨みつけた
「っと、そうだ。さっきの話、ありゃあオメェらが考えてるような魔道、だっけな。そんなんじゃねぇよ」
それを聞いた将軍と総大将は驚き、息を飲んだ
「つまり、なんだ、貴様の国が使っている鉄の筒と同じもの、だというのか?!」
将軍が驚愕しつつ、男に聞く。男はニイッと笑い
「あぁ、かもしれねぇな」
と一言だけ返した。
すると、すぐ側の陣地後方からボゴン、ボゴンと音がする。
将軍と総大将は何事かと辺りを見回し、男は苦虫を潰した顔をした。
そして、付近で破裂する音がいくつも響きと同時に兵たちが慌てふためく様子が聞こえる。
「な、なんだ!何が起きた!」
総大将は椅子から立ち上がり、叫ぶ
「……夜襲か」
そう男は呟き、混乱している2人を置いて天幕の外へ駆け出していった。
男が天幕から出ると、遙か前方から戦闘音が響き、後方からは変わらず一定間隔を空けて射出音が聞こえている。
男は射出音がする後方へ向けて駆け出した。
少し走ると、近くの天幕の上からあまり背の違わない同じ軍服を着た少女が走りながら飛び降りて、男の横に並んできた
「兄上、敵襲です。敵がライフルを持っているのを仲間が見たと言っていました」
少女は男を兄上と呼び、そう言うと
「至急仲間に連絡。小隊を二つに分け、敵を返り討ちにしろ。後ろは俺がやる」
それを聞いた少女は「ヤヴォール(了解)」と答えてまた天幕の上に飛び移っていった
「めんどくせぇことに巻き込みやがって」
少女が去った後、男は走りながら毒づき、黒いもやを身に纏って人ならざるものへと変化していった。
いかがだったでしょうか?
皆様からの評価、感想、レヴュー、誤字報告等々、お待ちしておりますので書いてくださったら作者はうれしいです。




