第76話
さて直人はどんなトラックを選ぶのでしょう
~若葉直人~
盗賊たちを運べるようなトラックがないか探してみたところ、またも《ミリタリー》の《日本軍》の項目内にあった《輸送用自動貨車(輸送用トラック)》の「九四式六輪自動貨車」(八十万)という車両を3台ほど買っておくことにした
「坂村少尉~。トラックは3台で足りるかなぁ?」
「あっ司令、ありがとうございます。そうですね…盗賊が20人に我々が二個分隊の32人ですから…足りないですね」
と坂村少尉が答え、直人のスマホを借りて何かいいものがないか探していると「あ、これがいいじゃないですか」と言って見せる。それは一式半装軌装甲兵車という車両だった。
ちなみに価格はおよそ倍の百五十万。これに留守番組に渡していた九六式軽機関銃2丁と弾薬の価格を含めると四百万円減り、百億飛んで九千六百万円に残高がいつの間に減っていた。
それは置いておいて、坂村少尉が提示した「一式半装軌装甲兵車」は装甲が付いたタイヤと無限軌道が合体した輸送用トラックらしく、側面には日の丸は描かれていないが前方に一丁と両側面に一丁ずつ九六式軽機関銃が配置されており、定員は運転手などの必要な乗員を除いて最大で12人までのれるようである。
ともかく、九四式六輪自動貨車3台と一式半装軌装甲兵車1台の計4台で衛兵がいるという商業都市「道楽」に向かうことに。順番は先頭に一式半装軌装甲兵車、次に捕虜の盗賊8人と監視の8人が乗っている九四式六輪自動貨車が2台続き、最後に余っている盗賊6人と監視の8人が乗った自動貨車が続く。直人は一式半装軌装甲兵車に同乗した。ちなみに御者の老人達は直人たちと同乗したが、生まれて初めて乗る自動車に対して「て、鉄の馬車が馬もいないのに動いちょる…」とかと驚愕して腰を抜かしかけたらしい。
1時間ほど揺られていると急にトラックが止まった。すると、
「我らは商業都市『道楽』の衛兵隊である!貴殿たちは何者だ!名を名乗れ!!」
という大声が聞こえる。
直人が立ち上がって周りを見渡すと鉄製のような鎧を着た複数の男たちが囲んでいた。彼らが着ている鎧は全身を覆うような鉄の鎧ではなく肘や胸、腹などの重要な部分のみを覆うような鎧であり、手にはカタカナのトのような形をした槍を構えていた。
「早く名を名乗れ!さもなくば攻撃を行う!」
直人が立ち上がると、さらに緊迫感が高まる
「あ、申し遅れました!僕たちは軍事国家『敷島』の総統の若葉直人です!あなた方の皇帝陛下からお誘いを受けてやって来ました!」
そう言いながら近くにいた『道楽』の衛兵に宗奄から貰った「賓客証明書」と書かれた木札を渡す。
受け取った衛兵が隊長格のような人物の所まで持って行き確認をすると、隊長格のような人物の表情が強ばり慌てて周りの衛兵たちに武器を下ろすように命令した
「賓客殿っ申し訳ありませぬ!てっきり新手の盗賊かと思い、警戒した所存であります!」
と隊長格の人物が謝ってきた。直人は「いや、大丈夫ですよ。気にしてないので」と返したら安堵の表情を浮かべる
「ところで如何なる御用で我が街『道楽』へ?」
と聞かれたので
「えっと、盗賊を捕まえたのでその引渡しに」
そう答えたら「左様ですか…え!?盗賊を捕まえた?!」と驚かれた。同時に「我らも街へ戻るので護衛致します!」とも言われた。
『道楽』の衛兵隊が加わった一行が目的地に着いたのはそこから30分も後であった。
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