第48話
今回の話はフランク王国サイドの話になります。
~マジール戦線フランク王国サイド~
カツンッ
「第29魔道猟兵連隊連隊長チャクレル・シュナーダ中佐以下2000名、本日付でマジール戦線前線司令部に着任いたしました」
ダークグリーンの軍服を身に纏い、身長160センチぐらいで金髪をショートポニーテールにまとめている男所帯の軍隊には珍しいクールな女性―チャクレル中佐が敬礼してから言うと辞令と隊員名簿を机の上に置く
「うむ、ここまでのご足労感謝する」
相対するは熊のような体格で右目の横から顎にかけて大きな傷跡がある大男が答礼しながら言う
「それにしてもよく本国が新設、ましてや新兵器をもつ連隊を寄越したな」
葉巻に火を着けながらしみじみ言う
「それは仕方ないのでしょうか。なにせウジ虫どもが国境の山脈まるごと要塞にして防衛しており、戦線が拮抗しているからでしょう」
チャクレル中佐が肩をすくめながら話す
「それもそうか…そういえば新型兵器の調子はどうだね」
「はっ、やはりまだ試作の域をでないのでしょう、故障が目立ちます…まったく開発部にいまからでもいちゃもんをつけに行きたいくらいです」
はぁ…とため息をつきながらチャクレル中佐は愚痴る
「さすがにそれは分かっている。しかし、それを今さら言ったとしてもどうにもならん」
葉巻をプハァーと吹かしながら大男が話す
「ともかく、いまはなんとかやりくりして耐え抜かねばならん。それは陸軍士官学校を16歳という史上最年少で卒業し、そしてわずか3年で中佐まで登り詰めた貴様でもわかっているよな?」
また葉巻を吹かしながらチャクレル中佐をキッと睨む
「もちろん重々承知しております。しかし、たった一つの兵器が誤作動を起こしたせいで部隊が全滅したとなったら笑えない話でありますな」
ふふっと自嘲気味にチャクレル中佐は言う
「…ではチャクレル中佐、着任してからすぐで悪いがここのポイントの支援に入っていただきたい」
と壁に張られていた作戦地図の一ヶ所―多くの部隊が通信を絶っている地点を指し示す
「はっご命令承りました」
口元に笑みを浮かべながらチャクレル中佐が敬礼する
「頼んだよ―『ミガルの狂犬』。我々は君たちの活躍を期待している」
後ろ手に手を組ながら大男―グリャル陸軍中将が命令した。
チャクレル中佐が退室したあと、グリャル中将は葉巻をまたも吹かし、名簿を開きながら一人ごちる
「にしても、軍事研究所の連中は惨いものを作り出したものだ」
と名簿を置いて椅子から立ちあがり、窓の外を見る。
《転属辞令》
以下の部隊はこれに示す場所に転属せよ
場所 マジール戦線
部隊 第29魔道猟兵連隊
発 参謀本部
《所属隊員名簿》
No.1
氏名 チャクレル・シュナーダ
性別 女
身長 161センチ
種族 人狼
―――――
誤字脱字がありましたら遠慮なくどうぞ
この話は作者自身ノリノリで書き上げた話になります(笑)
ちなみにこのモデルは・・・です(察してください)




