第42話
食料事情について、直人たちはどうするのでしょう。
今、直人と暇そうにしていた第四銃隊がぞろぞろと森の中を進んでいる。向かう先は、海賊の捕虜や避難民たちで構成された村だ。
直人たちは村に入ると、働ける人(村にいた若い衆、高校生程度の年齢に達している子どもら)を「これから一仕事してもらいたいんだけど…」と言って連れ出す。それを聞いた村人たちは興味半分といった感じでついていった。その道すがら
「あれっ直人さんっどこにいくんですかぁ?」
前方から寧々がてくてくと歩いてきて反対側からやってきた直人に聞く
「あ、これから畑仕事をしに…」
と直人が言うと
「えっ楽しそう…はいはーい私もいきまーすっ」
と直人の横で一緒について行くことになり、寧々も含めた人々で向かうことになった。その道中、常にニコニコしながら直人に話してくるので、女子相手の会話に慣れていない直人は終始タジタジだったとか…
しばらく歩いて村から少し離れた所で立ち止まる。そこは木や草が生えている細い道ではなく、テニスコート一面分くらいの広さの広場についた。
「えーと、これから皆さんと一緒に畑仕事をしたいと思いまーす」
と事前に持ってきていた鍬を手に持ち、同じく鍬などの農道具を持っている第四銃隊の兵士たちとまずは見本、といった感じで土を耕し始める。
まず、三列の畆と四列目にあたるところに丸形の畆を10個作り、堆肥も一緒に混ぜる。一列目はトマトで株と株の間を70センチ空けて植えていき、次の二列目はナス、その次の三列目はきゅうりを同じように植える。そして四列目の畆にはスイカは丸い畆ひとつにつき、一株植えていく。
この作業を直人と兵士たちと行っていく。その様子を寧々や連れてきた人たちは興味深そうに見ており、特に寧々は
「畑仕事ってこんな感じなんだぁ~」
とか
「ねぇねぇっあの道具ってなんなのかなぁ?君知ってる?」
とややはしゃぎながら畑仕事を見ていた。
連れてきていた人々はその様子を見ていると俺も何かできないかと思ったのか次第にゆっくりとだが加わっていき兵士たちと一緒につまづきながら、教えてもらいながら全員が作業に加わった。
「おーい!ここにでかい岩が埋まってるみたいだ!ちょっと手伝ってくれー!」
トマトの畆を耕していた兵士が手が空いていて何をしたらいいのか分からなくなっている子どもらに向けて呼び掛け、みんな一緒になって除去作業を行う。が、鍬ではどかすことが出来なかった。なので
「司令、ツルハシってありますか?」
一人の兵士が直人に聞くと「ちょっと待ってて」と言って直人はスマホを取り出し、ツルハシを何本か購入した。
しばらくカーン、カーンというツルハシが岩を砕く音が響く。その周りで様子を見ていた子どもたちと寧々は「うんしょ、うんしょ」と掛け声を掛けながらバケツリレーのように手渡しで割れた岩の一部を畑の外に捨てている。するとカーンカーンという岩を割る音がガキッという鈍い音になり、なんだなんだ?と子どもたちと兵士たちがのぞきこんだら、「ワァー」と歓喜の声に変わった。
何事かっ?!のような感じで直人もその群衆に向かっていくと、その中心には割れた岩がありその割れ目から岩とは違った色をした鉱物らしきものが顔を覗かせていた。
何かは分からないので、はしゃいでいる寧々に聞いてみると
「直人さんっやったよっ。何かは分からないけど見た感じ宝石を見つけたよっ」
と言われ、本当かどうか分からないためスマホの売却サイトのカメラをかざしてみる。すると…
《ダイヤモンド(原石)》
価格「不明」
と鑑定結果がでた。
「ウソだぁ・・・」
ただ普通に畑を耕そうと畆を作っていたのにとんでもないものを掘り出してしまった直人たちだった。
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