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9話~正体不明のスキル~

書き上がりましたので投稿します。

 

 エレナと別れ家に着いた俺は母さんに神殿での出来事を話した。



 俺が言っている間、母さんはずっと黙って聞いてくれて『階級未満』のスキルだった事を告げた時、母さんは「そう・・・あなたにとってそれは非常に残念だったのでしょう。でもねオルディ、それはどんな力であってもあなた自身の力である事は変わりないわ。だから決して神を責めてはだめよ。」と言った。その言葉が申し訳ないという自分の気持ちを更に強くしてしまったが、家族の前で自分の弱い部分を見せたくはないので我慢した。



 その後父さんが帰って来て、皆で食事を済ました後俺は自分の部屋にある傷が目立つボロいベッドの上で寝転がっていた。その頃には日はすっかり暮れ辺りは暗くなっており、夜空には数えきれないほどの星々が輝いている。



 今日エレナの家ではパーティが行われている。元々開く予定はあったそうだが、まさかの『勇者』に選ばれたアイツは家族はもちろん他の種族からも大喜びされ、この町全体がパーティ会場のような現象になっていた。彼方此方で音楽が流れそれに合わせダンスや歌う者がいたり、中には酒を飲み浴びて理性が吹っ飛び荒ぶっている奴だっている。・・・まあこれらは遠目で見てわかったのだが



 ちなみに両親と俺は呼ばれてはいない。神殿で仕返しをした後エレナが泣いて、それを知った住民と町長(内容はエレナ両親によって酷く書き換えられている)が怒り、その後町長が家にやって来て本日のパーティ参加及び一年間俺に対してエレナとの接触の禁止を命じた。



 元々俺はパーティに行くつもりなど一切無く、むしろエレナに一年も合わないというのは此方からすれば非常にありがたかった。会うなって事は向こうも会ってはいけないと告げられているのだろう。それに色々言ってやった後だし、あの獰猛幼馴染がコッチに来る可能性も潰れたんだからな。俺は悟られないように非常に残念な顔をしながら話を受け入れた。


何なら永遠でもいいですよ!っと願ったが残念ながら町長に心の声は届かなかった。チェッ



 そういう事があって今自宅にいるわけだが、先程からずっと悩んでいる事がある。



 俺に与えられた名称不明のスキルに付いてだ。神官は『階級未満』のスキルだと言っていたが、果たして本当に俺のがソレに値するものなのだろうか?と。俺はもう一度あの時見た光の板を表示してみようと思い右手を突き出して



「我を教えよ。『(ひらけ)』」



 と唱える。すると神殿で見たのとそっくりな光の板が目の前に現れた。後で教えて貰ったのだが、これは『ボード』と呼び自身の能力を知る事ができるのだという。そしてボードを再び現すには今の言葉を唱える必要があると言う事だ。そして俺はそこに書かれる部分を再確認する事にした。



「やはり『???????改』ってのが一番気になるな・・・これが本当に『階級未満』なのかも分からない。ってかそもそもこの『改』って部分は一体何だ?何故これだけ表示しているのと、これがどういう意味を表わしているのも気になる・・・。[詳細]を押せば分かるのは知ってるんだけど、これを見る度胸と覚悟ができない・・・。本当に使い物にならないスキルだったと考えると・・・うぐぐ、どうしたものか」



 色々悩んだ末、他の部分から詳細を見る事にした。まだ分からない事だらけだし、今のうちに知れる事は知っておくべきだろう。そう言う訳でまずは「戦闘力」を見てみようと思い、その部分を触れた。





[戻る]


詳細:戦闘力とは?

________________________

自身が持つ身体能力、及び力を現した数字である。


人間種の成人戦闘力「100」を基準とする。





 成程、つまり俺の「70」はまだ成人ではないから基準値より低いって事なのか。エレナは確か「5500」って表示してたよな・・・?つまりアイツは成人した人間より55倍も強いって事なのかよ!?それに狼族最強の『紅狼』って事もあるし、どうりで自信に満ち溢れている筈だ。


 まあそれでもあの巨大な岩を持ち上げれてはいなかったけどな。ンフフッ



 さて次の[状態]見てみよう





[戻る]


詳細:状態とは?

________________________

これは自身の健康状態を表す。


何も無い時は「健康」、異常な時はその原因となる言葉で表示される。


また男性には特有の「賢者」という状態が起きる事があるが、これで頭が良くなったり何か強力な力を扱う事ができるとかは一切無いので勘違いしないように。


ただ単に頭が冴えた様な感じになってるだけである。





 え?そうなの!?確かあの時「賢者」状態になってた俺はそういう風になっていただけであって特別な存在になれたってわけじゃないのか!!

 ガッカリだ・・・。



 まあ今それはいいとして、次の[階級]を見てみよう





[戻る]


詳細:階級とは?

________________________

カミが与えた力は様々であり、個人で決められるものではない。


そうした力には「階級」が存在し、高ければ高い程より一層強い効果を発揮する。


また最高ランクのレジェンダリーは力がもう一つ付与されるという特殊効果がある。


[高]

 ・レジェンダリー『特殊効果』

 ・ミラクル

 ・スペシャル

 ・レア

 ・ノーマル

[低]





 だからレジェンダリー級であるエレナの「勇者」や俺の「主夫の極み」によって、スキルが二つになってたのか。それで得たのがよく分からないスキルなんだが・・・





 さて、残るは俺のスキルなんだが・・・まずは「主夫の極み」を見てみよう。戦闘には使えないと思うけど、最高階級のスキルだしかなり優秀な筈だ。





[戻る]


詳細:主夫の極み【レジェンダリー】

________________________

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次(





何か突っ込み所が多いけどとにかく凄く便利って事はよく分かった。


 

まだ下があるけどとりあえず保留にしよう、このまま見てると日が明けてしまうかもしれない。



 さて・・・残す所はあと一つ、一番気になった『???????改』だ。正直まだ気持ちが揺らいでいるがここまで見た以上引き下がるつもりはない。『階級未満』かそれとも・・・



 俺は覚悟を決め正体不明のスキルの詳細を押した。





 そこに書かれていたものは





[戻る]


詳細:「???????改」【不明】

________________________

秘密じゃ!










「・・・へ?」




自分の作品を見ていただいてる皆様方、


ブックマークや評価を入れていただきありがとうございます!


これからもこの調子で書き続けていきたいと思いますので、よろしくお願いします。


(もしも自分の作品を見て少しでも印象に残ってもらえましたら、ブックーマーク・評価ptの方をお願いします!)

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