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7話~好き放題言いやがって!~

書き上がりましたので投稿します。

全く理解できない。


「主夫の極み」はとりあえず置いとくとして、この「???????(改)」というのは一体何だ??



「あー・・・、これは『階級未満』かもしれません」



 すると近くにいた神官が俺のスキルを見るなり話しかけてきた。・・・何故か残念そうな表情をしてるのと今聞こえた『階級未満』という言葉から嫌な予感がする。



「時々現れるそうなんですよ、特定の名を持たずに力を授かる人が。他国の神官達から報告された話によるとですね、こう言っては非常に失礼なんですが・・・名の無き与えられし力は、殆ど生活の役に立たないそうなんです。一例を例えると『自身の身長をほんの少しだけ変えることができる』とか、『後ろ歩きの時、後ろが見えるようになる』とか『仮死状態になれる』など」



 な、なんだそれ!?何処で使えるんだよそんな力!!


 ってか仮死状態になれるとか怖いわ!それで死人扱いされて知らず内に埋められたら冗談じゃ済まねえぞ!?



「そう言った人達は、必ず授かりし力の名の部分に『???』と表示されるのが共通点だと聞きました。そうした理由から我々は彼等の力を『階級未満』と呼んでいます」



「え・・・?じ、じゃあ・・・お、俺の・・・スキルは・・・」



 嘘だ。


 そんな筈無いと否定したい。


 やめろ。


 やめてくれ。


 それじゃあ、俺は・・・俺は・・・



「誠に残念ながら、あなたのは『階級未満』です」



「う、うそだああああああああぁぁぁあぁぁぁああぁぁぁぁぁ・・・・・・」



 俺は絶望した。


 ずっとこの日を待っていたのに、ずっと待ち続けていたのに。

 エレナが『勇者』に選ばれたのに俺は『階級未満の力』だって?もう一つのスキルはよく分からないけど、アイツらに歯向かれるようなモノじゃない事は確かだ。ってか主夫って書いてあるし・・・。俺は四つ這いの状態で打ちひしがれた、その時。



「ひひっあははははははは!あっはははははははははははははははははははは!!!!!!!!!」



 そんな俺の近くで大笑いしてるヤツが居た。


 エレナだ。こいつ俺のスキルが使い物にならないって事を知った故か俺を指差し言い放ってきた。



「何か水晶がキラキラと輝いて!次にオルディの周りから風が吹き荒れて!最後に輝いてたソレがアンタの中に入り込んで!流石にアタシもあの時は驚いたけど得た力が『階級未満』!!ですってあははははは!!派手な演出を見せただけじゃないのっひひ!今のアンタは余りにも無様過ぎてっんひひひ!腹がっ捩れそうよいひひひあははははははは!!!!!!!!やっぱり人間はどうしようもない程救いようが無いわね!弱者は何処まであがいても弱者!!与えられた希望なんかも結局はまやかしだったって事よ!!!」



 途中から耐え切れなくなったのか、腹を抑えながら床をゴロゴロと転げまわり始めた。エレナの言葉を聞いて周りの神官も釣られるように口元を抑え笑っている。



 コ、コイツ・・・!俺が絶望してるにも関わらず好き勝手言いやがって!!今までエレナの身勝手さにずっと耐えてきたが今日という今日は許さねえ、かんっぜんに堪忍袋の緒が切れた!絶対に黙らせてやる!!



 だが、今コイツに何を言っても言い返してくる可能性は高い。


 何らかでコイツを黙らせる方法は・・・あ。



 そういえばさっき光の板に気になる部分を見つけた。「生存力」と書かれた部分、その右側に記号らしきものが書かれている。数字は分かったのだがコレだけが分からなかった。俺が「B」でエレナは「E」と互いに違っていたからだ。これの意味を知るには・・・ん?



 更に右に書かれている「詳細」って何だろうか?俺は立ちあがりその部分を触れてみる事にした。すると光の板に書かれていた文字が変わり、「生存力」の意味を表す文章が出てきた。


それを見た瞬間、俺はこれだ!と閃いた。これならエレナを黙らせる事ができる、いやそれだけじゃない。この場所で恥をかかせることだってできるぞ!



 さあエレナ、俺をバカにした罪。ここで受けてもらおうか!!








 「ふっ・・・ククッ、クククククク」


 

 「あははは・・・は?何よ?急に笑い出して。気味悪いじゃない」



 こいつは鏡を見たことが無いのか?まあ、それはどうでもいい



 「いや、さ?こんな俺にもエレナに勝っている部分がある事に気が付いたんだよ」


 

 「・・・何言ってんの?ぜんっぜん意味分かんないんだけど。それとも負け惜しみのつもり?みっともない」



 どうやら納得がいかないようだ。


 まあそうだろう、エレナはプライドの塊と魂が混ざり合ったような存在だからな。キッチリ説明してやらないと文句ばかり言ってくるし、それを防ぐ為にもう一人手伝ってもらおうか。



 俺はさっき『階級未満』を告げてきた神官に話しかけた。


 「なあ神官さん。光の板に書かれている『生存力』の右にある記号みたいなの、何て読むんだ?後、これはこの世界に存在する言葉なのか?」



 「え?あ、はい。えっとですね、まずそれは記号ではなく『エイ語』と呼ばれるカミが与えし言葉で、その文字は『ビー』と言います。なので『エイ語』はこの世界の言葉ではありません。ではなぜ読めるのかというと、勇者が存在していた時代の文献に『カミが自ら生きる者たちに『エイ語』と読み方を教えた』という部分があったんです。我々はそこから得た知識から同じくそう読む様になりました」



 「成程そういう事ね。じゃあ最後の質問なんだけど、エレナの『生存力』に記されていた『エイ語』は何て読むんだ?」



 「あれは確か、『イー』だった筈・・・ハッ!」


 

 今の質問で神官は気付いた様だな。後はエレナに説明してやるだけだ、ククク・・・




次の話を繋げる故に此処で切り上げてすみません…


後半をどうぞお楽しみに。

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