表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の配達屋さん~世界最強のトラック野郎~  作者: さとう
『第14章・トラック野郎と怒りの決意』
191/273

190・トラック野郎、リザルドと強化

*****《コウタ視点・コロンゾン大陸》*****




「タマ、ホントにここは安全なんだな?」

『肯定。半径二〇キロ圏内にトラックを脅かす程のモンスターは感知されません』

「ふぅ·········じゃあ、一息つけるか」

 ここは、コロンゾン大陸内にある、無数に存在する小さな林の中にある水場。タマの案内でやってきた休憩ポイントだ。

 ユーミールを倒した後も、戦いに明け暮れた。

 超危険種だけでなく、災害級を何匹も倒した。しろ丸クラスのバケモノがマジでワラワラと湧いてきやがるぜ。

 でも、おかげで俺の操縦技術は格段に上昇したと思う。

「あ、そうだ。かなりモンスター倒したし、経験値はどうなってる?」

『経験値を表示します』


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【通常ポイント】《3865000》

【ポイント貯金】《1600000》

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


「ぶふぅっ!? さ、さんびゃくまんっ!?」

 マジかよ、今までで最高ポイントだ。

 かなり倒したとはいえ、前の最高ポイントの倍以上を稼いでる。こりゃアレだ、ポイントに困ったらここに来て稼げばいい。

 俺にとってコロンゾン大陸は、ロープレ風に言えば稼ぎ場所だ。

「タマ、魔族の領土までどのくらいだ?」

『まだまだです。全体の半分も進んでいません』

「確かに、進むってか戦いまくったからな」

 わざわざ災害級が居る方向に進んだり、モンスターの群れを追って迂回したりしたからな。

「そうだ、せっかくだし、新しい車を購入するか」

 シャイニーも運転出来るようになったし、コハクと合わせて二人で別々の車を運転出来れば仕事も捗る。それに、ここで大量に経験値を消費しても、コロンゾン大陸内のモンスター狩りをすれば、すぐに貯まる。

「タマ、【従車販売】を開いてくれ」

『畏まりました』


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【従車販売】

 ○軽トラック[80万]○軽冷凍車[90万]○軽ワンボックス[済]

 ○ハイエース[200万]○軽自動車[120万]○フォークリフト[170万]

 ○F1[280万]○農耕車[70万]○バイク[100万]○ミニバン[180万]

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


「え」

 なんか増えてる。

 F1ってフォーミュラワン? 農耕車って田んぼの? ば、バイクはバイク?

 ラインナップが増えたのはありがたいが、チョイスの意味がわからん。そう言えばレベルも上がってるし、他のラインナップも増えている……あ、そうか。レベルアップの説明飛ばしたんだっけ。

「ツッコみどころが多い、でも今更だしいいや。さーて何にするか……」

 まず、F1と農耕車とバイクとフォークリフトは除外。

 軽トラもなぁ……軽冷凍車もいらんな、軽ワンボックスは[済]になってるし、ミニバン、ハイエース……保留、軽自動車………よし。

「タマ、ハイエース購入」

『畏まりました。ハイエースを購入しました。デコトラウェポン【ハイエースバズーカ】を入手しました。デコトラカイザー・トラックフォーム時に使用可、説明を聞きますか?』

「いいや、名称でだいたいわかったし」

 エブリィワゴンはハンマー、ハイエースはバズーカか。農耕車やバイクは何に変形するか逆に興味が出てきた。

「じゃあコイツはどうすっかな……取りあえず、シャイニーに乗って貰うか」

『畏まりました。シャイニーブルー様を仮ドライバー登録します』

 ハイエースは大人数も乗れるし、椅子を倒せば収納性もある。エブリーよりもパワーがあるし、コイツで集落の配達に行けば楽になる。

「でも二〇〇万は痛いな……まぁ、ここなら稼げるしいいか」


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【通常ポイント】《3465000》

【ポイント貯金】《0》

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


 うん、減った気がしねぇや。

 貯金は無くなったがまだ三〇〇万ポイントある。

「今回は、戦闘に関する項目のみ改造しよう。【カイザーカスタム】を」

『畏まりました』

 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【カイザーカスタム】

[アタックコマンド][ドライビングバスター・完了][各形態コマンド]

[ハイウェイストライガー]

【各形態スペック】

[トラックフォーム][ユニックフォーム][ブルフォーム]

[アイスフォーム][クレーンジャケット][ショベルジャケット]

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


「あれ、ドライビングバスターが完了になってる」

『ドライビングバスターの項目は全て習得しました。一つの武装項目を全て習得すると、新しい武器が解放されます』

「なーるほど、じゃあハイウェイストライガーを」

『畏まりました』


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【ハイウェイストライガー】

【獲得済】

[クローモード][アックスモード][ガンモード]

【未獲得】

[ロッドモード][シールドモード][チェインモード]

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


「おお、かっこいい。うーん……ドライビングバスターの全機能も使いこなせてないし、あんまり欲張るのは……よし、保留だ」

『畏まりました』

 ま、今はいいだろう。改造は山ほどしたし、かなり強くなった。

 いざという時のために、経験値は残しておくか。どうせこれから山ほどポイントが入るんだしな。

 改造を終えて一息入れると、後ろの居住ルームに繋がる通路が見える小窓を、コハクがコツコツ叩く。

「ご主人様、ごはんだよ」

「お、そうか。今行くよ」

 トラックは水場の藪に隠すように止めてあるが、何かあったらタマに呼んで貰うようにお願いし、俺はコハクと一緒に居住ルームへ向かった。

 さて、メシ食ってゆっくり休もう。




 テーブルには、豪勢な料理が並んでいた。

「おお、すごいな」

「今日はあたしと煌星とキリエさんで作りました」

 月詠が若干照れながら言う。太陽のヤツ、いい嫁をゲットしたじゃねぇか。

 それぞれ椅子に座り、さっそく食事をする。ちなみにしろ丸には分厚いステーキ、カイムにもステーキだが、カイムには缶ビールにストローを差して置いてある。

 食事をしながら、これまでの話をする。

「まだ半分も到着してない。まだまだ掛かりそうだ」

「そっかぁ……おっさん、モンスターはどうなんだ?」

「ああ、問題ないよ。お前らは気にしないでゲーセンで遊んでろよ、ヤバかったら放送入れるからよ」

「でもコウタさん、コロンゾン大陸のモンスターはかなりの強敵です」

「そうですわ、流石に……」

「うむ、私達に気を遣わなくてもいい、我々は戦力としてここに居るのだからな」

「おにーさん、気を遣ってくれてありがとね」

 うーん、マジで大丈夫なんだが。勇者パーティー達は親切だなぁ。

 デコトラカイザーの力を知ってるシャイニー達は何も言わない。勇者パーティー達にデコトラカイザーの力をネタバレするのは俺の役目だからと言ってあるからな。

「あ、そうだ!! シャイニー、新しい車を買ったから、お前が運転してみるか?」

「え、マジ!? どんなのどんなの!!」

「ハイエース……って言ってもわからんか。そうだな、デカいエブリーみたいなモンだ」

「ご主人様ご主人様、わたしも欲しい!!」

「うーん、コハクはエブリーの正式ドライバーだからな。悪いけど……」

「うぅ……わかった」

「へへーん、悪いわねコハク。でもまぁ、運転するくらいならいつでも貸してあげるわ」

 すると、勇者パーティー達がポカンとしてた。

 そう言えば、勇者パーティー達にはエブリーの事を言ってなかったな。

「…………………待てよ」

 ちょっとだけ思った。

 確か、【従車販売】のラインナップにミニバンがあったよな。

 勇者パーティー達の移動は馬車だし、車があれば楽に移動できるんじゃ……。

「なぁ月詠、お前達……車欲しいか?」

「え……?」

 俺は勇者パーティー達に【従車販売】の説明をした。

 クリスとウィンクはよくわかっていなかったが、月星太陽の異世界トリオは興味津々だった。

「車……確かに、運転できれば移動がかなり楽になるわね」

「いいじゃんいいじゃん!! オレ運転してみたいぜ!!」

「ですが、わたくし達は未成年ですし……」

「バカ、ここは異世界だぜ、日本の法律なんて当てはまらねーだろ。それに、毎度毎度揺れる馬車の中は正直イヤだったんだ。ケツは痛いしな」

「……まぁ、気が引けるけど、あれば嬉しいわね」

 どうやら、これで決まりだ。

「じゃあ、ミレイナを助けたら報酬代わりにミニバンを進呈するよ。タマ、問題ないよな」

 俺は天上に向かって話しかけると、スピーカーみたいに部屋全体にタマの声が響く。

『問題ありません』

 よーし、そのためにはモンスターを狩りまくって経験値を稼がないと。

 明日も無双してやるぜ、ぐふふ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お読みいただき有難うございます!
最弱召喚士の学園生活~失って、初めて強くなりました~
新作です!
気に入ってくれた方はブックマーク評価感想をいただけると嬉しいです
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ