犯人探しと美羽探し Ver.翔気
大翔目線
ねーちゃんがまた学校にいにくくなっちまった。あのとき、俺がちゃんとするって決めたのに。きっとねーちゃんのことだから、無理してでも学校に来続けるはずだし。考えろ、どうすればい。
美羽目線
あー。もうため息しか出てこんわー。犯人はだいたい目星がついてるけど、また大翔に心配かけちゃだめだ。元々は、私が悪いんだし?うん、どう考えても。
翔気目線
「美羽が中学の頃あれてたってマジだったのか・・・」
今の美羽からは想像つかないな。
いや、それよりも噂が出回ったままじゃ美羽も学校来にくいはず。まずは女子を沈めないと。でも、どこから漏れた?センセー・・・はありえないか。じゃあ、女子か。男子はあり得ないよな。
『翔、とりあえず女子から情報収集頼む』
『ん』
『ねーちゃん。今どこ』
『美羽?』
美羽からの返信はない。
「美羽!」
どこだよ、危ねーことに首つっこんでんなよ。頼むから。
廊下の先に走っていく大翔がみえた。
「大翔!」
「翔」
「美羽は!?」
「わかんねー」
大翔は唇をかみしめていた。
「俺は、外探す。翔は校舎頼む」
「ああ」
俺らがどこを探しても、美羽はいなかった。後は、立ち入り禁止の屋上と屋上につながっている階段だけだ。
もう、午後の授業は始まっている。先生は廊下にいない。
「行くぞ」
「あぁ」
「はっ?」
美羽の・・・声。




