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一緒と隣と隣と上と下。  作者: 梅屋さくら
Story1 出逢い。
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**カホトユウトノデアイ。

部屋に入りまずは靴下を脱いだ。

杜和が貸してくれたバスタオルで頭を拭き、杜和はいきなり服を脱いだ。

目のやり場に困ったが、挙動不審になるわけにもいかない。


「衣良くんも早く脱ぎなよ」


杜和が先にお風呂へ駆け込んだので、その間に脱いで体全体を拭いた。

下着は濡れていなかったので良かった。

すると、まさかの速さで杜和がお風呂から出てきた。

体に自分で用意したタオルを巻き、入ろうとする。

ちょっと怪しいと思われたが、何も言ってこなかったので良かった。


お風呂に入り、さっと洗い、湯船に浸かりため息をつく。

今日はいろいろあった。その疲れがいまさら出てきた。


「衣良くん、服ないだろうから僕の服外においとくよ〜」


そーっとドアを開け、服をとる。

お風呂の中で服を着て、裸足のまま出た。

服はだぼだぼでワンピースのようになり、身長はそんなに変わらない杜和との体格差を感じた。

安心する人の香りに、ちょっとドキドキした。


「ふ〜っ、災難だったねぇ。僕の服ちょっと大きいね。

衣良くん細すぎ。もっと筋肉つけなきゃだめだよ?」

「うん、ありがとう」


疲れが襲ってきてうとうとすると、誰かがノックしてきた。


「んーだれ?」

「俺」

「ああ、先輩と夏帆ちゃん? どーぞ入って」


夏帆ちゃんって女の子?

もしや……杜和の彼女!? とかいろいろ考えていると、2人が入ってきた。

1人は長身で猫のようにつり目のちょっと怖そうな人、もう1人はきっちりと髪を整えている育ちの良さそうな人。

2人とも男子だった。


「こちら、僕らの隣の部屋に住んでいる高2の先輩のあっきー先輩と……」

「あっきー先輩とか言うなおい。

初めまして、秋谷あきたに 由佑ゆう

あいさつに手作りのチーズケーキ持ってきた」

「僕は長島ながしま 夏帆かほって言います。

よろしくお願いします、衣良さん」


夏帆って男の人だということへの驚きと、怖そうなのに手作りケーキを持ってくる先輩への驚きが重なる。


4人で小さなテーブルを囲み、温かいお茶と由佑のチーズケーキを食べる。

初めてゆっくり座っている時間。強い眠気が私を襲う。


「夏帆ちゃんはお父さんもお母さんも音楽家で、ピアノとかバイオリンとか得意なんだよ〜!

聴いてみたいと思わない!?」

「やめてよ、杜和さん……!」

「聴き、たいです!」


私の目がキラキラしてしまっていたのか、スマホのピアノアプリで今話題の曲を弾いてくれた。

優しい音色で、とても美しかった。


「ああ、良い音色だね……」


ドサッ


「衣良くん!?」

「よっぽど疲れてたんだな」

「かわいそうなので寝かせてあげましょう」



……

………

…………



私が重たい瞼を開けると、隣の部屋から3人の笑い声とテレビの声が聴こえる。

ドアを開けて目をこする。

テーブルに肩肘をつき、杜和たちが想い出話をしているようだ。


「おはよ……」

「あ、やっと起きた! 疲れてたんだねぇ」

「ごめんね、私を運ばせちゃって……」

「いいから。もう疲れは取れたか?」

「はい、ありがとうございます!」

「んじゃあ4人で衣良くんの歓迎会行きますか〜!」


歓迎会!?

初耳だが、3人の優しさが私の不安や緊張をほぐしてくれた。

女の子が男の子のだぼだぼな服を着るっていうの、良くないですか?

どうしても入れたかったんで入れられて嬉しいです♡

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