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第一次メグロ送電施設攻略戦線:前篇

 


 2066年、1月22日午後11時。


 東京都心。メグロ区画。


 崩れ落ちた廃ビルがいくつも並び、かつて人が住んでいたであろう廃屋がひしめく居住区画。人の気配はなく、街の明かり一つない夜の暗闇が周囲に広がる。


 瓦礫が縦横に走る道に無数に走り、横倒しに崩れたビルが大きく高速道路を横倒しに倒していた。


 路地裏には野良猫など動物は消え、いるのは無数の触手の生えた肉塊の骸。


『異人』の死体が暗闇の中、至る所に転がり、ビルの窓からダラリとだらしなく上体を垂らしていた。五つの首を持ち、二つに裂けた胴をもった化け物。七つの目があり、口腔の中に無数の顔を迫り出す、異形の生物が暗闇広がるメグロの街に転がっていた。


 そんな死体をつつく鳥、蠅一匹すら現れず、腐ることすらなく暗闇に肉の塊が佇む。


 ただ、四十万が夜闇に広がる―――


 ―――ドォオオンッ


 ビルの合間から空へと立ち上る黒い土煙。


 宵闇広がる路地に迸る閃光。


 闇を塗りつぶす光は絶え間なくフラッシュし、暗闇の中にドラムのような重たく激しい破裂音が走る。


 ビルに反響する銃撃音―――白い硝煙がビルの合間から昇る。


 粉塵を大量に撒き散らし、崩れかけた廃ビルが中から折れて崩れる中、暗闇に飛び上がる大きな影があった。


 それは六メートル超の巨体。


 スラリとした四肢。装甲は闇に溶け込むように、黒を基調にし、頭部は対照的に白く光を放つアイサイトが二つ。脚部には補助スラスターが装甲の内側から展開。


 噴射口の光は脚部から零れるままに、滑らかな黒の装甲を照らす。


 四機の両腕にそれぞれ、狙撃銃が計二丁、突撃小銃一丁、八連バレル大型チェーンガンと背部弾薬パックを装備。閃光を放つビルの合間から縫い、近くのビルに飛び退くままに、硝煙の幕の向こうに四機の巨人が踵を返し装備を構える。


『……今だ、撃て!』


 ―――重たい発射音。


 地面にアンカーを突き刺し固定した脚部がトリガーを引くままに、大きく後ずさった脚部にコンクリートが抉れる。


 マズルブレーキから硝煙が立ち上り、閃光と共に対強化装甲用徹甲弾が煙幕を晴らし、二発同時に飛び出した。


 ―――ドォオオンッ


 重たい衝撃音と共に、同じような大きさの機体の胸元を貫き、爆発の中で上体が浮いて下半身から千切れた。


 その一撃で啖呵を切ったように、ビルの上から降り注ぐように、対装甲ガトリングランチャーの雨がビルの間にいた七機の弾幕を押し返す。


 大きく上下する八連バレル。


 ガトリングガンを担いで弾幕を張り続け、残った二機は後ずさる敵機を捉えて正確に胸元を撃ち抜き、暗闇を裂く断続的な閃光の中、敵の数が五機、四機と減っていく。


『アリシア!そろそろ引くぞ!』


『後十秒!』


『増援を引っ張って隊長の下に帰る気か!?』


 ―――遠くから噴き上がる新たな光の雨。


 刹那、ガトリングを背負っていた一機の頭部を掠める新たな弾幕に、四機は暗闇の中アイサイトを細めた。


 そこには新たに五機、六メートル超の巨人が暗闇の中、無数の廃ビルの合間を縫い煙を引いてやってきた。


 ――日本連邦政府所属パワードスーツ、エルザ。


 大型ロボットとして十五年前、アトモス社との共同開発により旧日本政府により作られたロボット兵器を人が乗れるように生産された機械。分類は大型パワードスーツで操縦者の動きに忠実に追随する事で柔軟な動きと分厚い装甲による防御力を可能とし、オイルエンジンによる動力によりより重たいものが持てる代物だ。この日本を統治する連邦政府が所有する最新鋭現行機だった。


 そんな最新鋭機が、目の前まで来ている――


『―――渋いな……逃げるに逃げれん』


『狙い撃つ……!』


『敵の方が多い時はどうすると教えられた……!』


『……遮蔽物を利用する』


『あまり戦線は下げられんが―――撒くぞ』


 脚部固定用アンカーが外れ、装備した武装の重さに僅かに前のめりに浮く巨体。


 夜闇の中、噴き上がる弾幕を背に、四機の巨人はソレゾれ足元のビルを離れ、再び細く入り組んだビルの合間へと飛び降りた。


 バキリッと罅を走らせ割れる道路のアスファルト。


 巨体は着地に地面に沈めば、脚部装甲から補助ブースター、足部裏面からキャタピラが迫り出した。


 土煙を上げ、地面に沿って走行を始める四機。その後ろから直ぐさま、アサルトライフルの強化弾が雨のように降り注ぎ、蛇行する四機の装甲を掠める。


『グゥウウ……!』


『エトナ!弾薬バックパックを切り離せ!』


『これだけで何人敵が殺せると思ってるのよ!うち貧乏なのよ!』


『お前が死んでどうなるものか!』


 逃走をしながら、周囲の狭いビルの壁に装甲を擦られ、ガトリングを持った一機が大勢を崩した。


 そして膝を折り、脚部が火花を上げ地面を擦っては、黒い巨人は滑りながら周囲の壁にぶつかり、粉塵を引きずり尻もちをつきながら、動きを止める。


 損傷した頭部のアイサイトを動かしながら、閃光を上げ弾丸を撒きながら近づいてくるエルザがモニターニ見える。


 グッと八連式の多重バレルの砲台を持ち上げては敵を狙おうとする。


『撃ち方やめ―――』


 ――――聞こえてくる低い声。


 闇を切る鋭い音。


 瞬間、尻もちをついた黒い巨人の頭上、夜の空をよぎり、巨大な影が後方から飛び出してきた。


 噴き上がる背部と脚部の補助推進スラスター。ライトに照らされる黒い装甲。


 滑らかな躯体は、柔軟な動きを空中に見せながらビルの合間から飛び上がり、眼下に五機のエルザを捉える。


 腕の装甲から迫り出す長いナイフ。


 スラスターを切り自由落下するままに、左腕内蔵ブレードが夜風の中、一機のエルザへと振り下ろされる。


 真っ赤にぎらつく二つのアイサイトが、闇に紅い残光を引く――


『引いてもらおうか』


 ―――夜闇に紅い尾を引き、眼前に浮かぶ影。


 ヒュンッ


 夜風の砂塵を払い、周囲の建物の壁に浮かぶ一文字の斬痕。


 靡かせる長い銀髪。


 前のめりに身体を屈め、斬痕に沿って斜めに崩れ落ちるエルザを前に、そこには黒い装甲の巨人が立っていた。


 大きさは黒い機体と同型機。


 左腕には鋭いブレード。他には何も装備せず、真っ赤な目が、黒いオイルの血飛沫を上げながら崩れる敵機の下半身の向こうに、四機の気配を捉える。


 カシャリと小さな音を立てて走行の中に内蔵ブレードが収まる――


『エトナ。少し下がれ――ガングレド、戦線を構築するぞ』


 ドスンッと腰を落とし、アスファルトに深くめり込む脚部。


 ソレと共に脚部の滑らかな黒い装甲が内側から開いていき、中から迫り出す巨大な杭が地面に突き刺さった。


 キィイイインッ


 金切り音と共に微振動する八つのステーク。黒き巨人は堪えるように低く身体を屈める。


『広域パルスバスター始動』


 ―――半径二キロの高周波攻撃。


『行くぞ、ガングレド』


 立ち上る膨大な土煙。


 甲高い空気の悲鳴と共に旧居住区画一体を覆う程に、地面が激しく割れ、砂塵が地面奥深くから噴き上がった。


 音を立てて一斉に崩れ落ちる一帯の無数の建物。それと共に、地面がクレーター状に窪んでいき、七機のエルザがよろめきながら、崩れた地面の中へと引きずられていく。


 メグロ一体を覆うスポットライトを遮る程に夜空へと粉塵が立ち上る――


『撃て!』


 ――粉塵を一瞬で晴らす程の激しい弾幕。


 混乱する七機のエルザを捉え、暗闇を裂く閃光と共に、激しい銃撃が津波のごとく押し寄せてきた。対装甲ライフル弾の群れが一直線に走り、夜の闇をよぎり、遥か後方から放物線描いて溜弾が土煙に吸い込まれる。


 赤々とした爆風がさらなる粉塵を形作り、後ずさる七機のエルザの四肢が降り注ぐ弾丸にバラバラになっていく。


 ドスンッ


 降り注ぐ溜弾が一機の胸部コックピットに直撃。


 より激しい爆炎が浅いクレーター状の更地に噴き上がる中、紅い瞳をした黒き巨人は火柱に戦線を後退する。


 肩には友軍機。


 ガトリングを引きずり、よろよろ歩く仲間をモニターに捉え、ため息が零れる。


『エトナ……無茶をする』


『隊長……すいません』


『銃は人を殺すためにあるんじゃない』


『銃は、相手の動きを封じるために使う――生きているにせよ、死んでいるにせよ、相手に撃つことに意味がある……』


『危なくなったら直ぐに武器を捨てろ。……よく生きた、エトナ』


『隊長……』


『―――ガングレド、エトナ機を回収、そっちに戻る』


 やがて浅いクレーター状の戦場を離れ、二機のパワードスーツは再びビルとビルの合間の暗闇に戻る。


 そこには先ほどの静寂はなく、いくつもの人影が動きまわっていた。


 ビルの隙間、或いは廃ビルの屋上に立ちライフル、ヘビィマシンガンを取りまわす同型機が約二十機。仲間が膨大な弾幕を作り、後方には巨大なトラックが何台も止まり、暗闇に動きまわっていた。


 それは黒い巨人を収める程に大きなコンテナを牽引していて、紅い瞳の巨人はコンテナへと友軍機を引っ張っていく。


『―――ユウ隊長。更に増援が十機』


『作戦は変わらん、戦線を上げる――流れ弾に当たるなよガングレド。皆にも伝えろ』


『了解です』


 ガシャンと重たい音立てて肩装甲に壁の固定用ハンガー。


 巨大なコンテナに収納され、黒い巨人はその場で蹲るままに、力なく項垂れ、紅い瞳の巨人は同じく片膝をつき項垂れる。


 シュゥウウウ……


 装甲隙間から噴き上がる圧縮空気の解放により、舞い上がる長い銀色の髪。


 そして首元の装甲が内側から開き、首の後ろから顔を出す人影が一つ。


「エトナ、大丈夫か」


 コンテナ内のライトに照らされる銀色の体毛。


 鋭く細める紅い双眸。


 鼻腔は獣の如く突き出し、牙を大きな口の端に覗かせながら、そこには狼の頭を持った男が巨人の肩に立っていた。


 口元には通信用マイク。尖った耳がヒクヒクと動き、白んだ吐息が口の端から零れる。


 銀色の尻尾は黒いスーツから飛び出し風に舞い、巨躯が飛び降りるままに、目の前の友軍機へと足を運ぶ。


 長い足の爪が歩きながらコツコツと床を叩き、ユウと呼ばれた狼男は同じく首の折れた巨人の下へと歩いていく。


「エトナ、返事をしろ」


「待って……ください。ちょっと、ハッチが歪んで――」


 首元の装甲が剥がれ落ち、飛び出す人影が一つ。


 そこには同じく顔が少し茶色い体毛に覆われ、尖った耳が黒髪から飛び出す『人間』がパワードスーツから飛び降りてきていた。



『獣人』



 十年前の異変以降に生まれた新たなる『人』――狼男は安堵に笑みを滲ませ駆けよる獣人の少女を出迎えた。


「よく生きた……」


「えへへっ―――隊長超格好よかったっす」


「ありがとう、アリシアの報告だと、送電施設がこの向こうにあると聞いたが」


「はい、隊長の行ってた通り―――奴ら、ここから都庁まで電気を送っているようです」


「敵の数はどうだ?」


「えっと―――百ちょいのエルザが配備されていましたね。自走砲もいくつか配備されていました。ただ送電施設自体に防衛機能はないように思えます」 


 そう言ってパイロットスーツの胸元から小型のPDAを取り出しつつ、年端もいかない少女はそう告げる。


 銀の狼男は表情は強張ったまま小さく頷くと、肩越しに彼女、エトナのPDAを覗く。


「施設自体にシールドエフェクトは?」


「アリシアがスナイパーでつついたけどなにもありませんでしたよ?」


「……。ぞろぞろ来るわけだ」


 ペタンとげんなり気味に垂れる尖った耳。


 肩を落とし苦い表情を浮かべる狼男に、少女、エトナは気まずそうに笑みを滲ませながら首をすぼめた。


「どのみち皆相手するわけだしいいかなって……」


「まったく……ガングレド」


 照れくさそうに身体をよじるエトナを横目に、狼男は耳元に取り付けた通信用バイザーに爪を添えた。


 そして尖った耳の向こうに、弾丸の発破音に混じって男の声が聞こえる。


『隊長。増援が更に十機―――更にフィールド外からこちらに十機。上空から攻撃ヘリが見えます』


「―――フィールドを迂回して送電施設を破壊する。そっちのチームには俺が入ろう」


『了解。我々は引き続き攻撃を続けます』


「皆の命、お前に預ける」


 通信機越しに狼男は強張った表情のままそう告げると、やがてバイザーの周波数を変え、今度は別の人間に通信を掛けた。


「ゴルドチーム――――ミハイル、ベス、ピーター、ハルキ。聞いているか」


『はいはいっ。聞いてます隊長っ』『時間ですか?』『撃ちっぱなしはダレるっす……』『オラオラァアアアア!ぶち殺すぜぇええ!』そう言って口々に話す仲間の言葉に、苦笑を滲ませつつ、狼男は安堵に零れるため息

を殺し、彼らに命令を届ける。


「よし揃ってるな、ゴルドチームは今から部隊を離れフィールドを迂回して送電施設を破壊してもらう」


『了解。すぐ切り上げます』


「こっちには俺も入る―――」


『ユウッ、ダメだよっ』


 と、通信にノイズが入り、聞こえてくるのは甲高い少女の、嬉しそうな緊迫したような興奮した声だった。


「ミアか……」


 少女の声に強張った表情を通信機越しに見せ、銀の狼はミアと呼んだ少女に低く澄んだ声を潜ませると、


『同じように迂回してこっちに近づいている連中がいる。こっちのソナーに今一瞬だけ映ったよ』


「……ガングレドッ」


 通信の周波数を合わせて、先ほどの男に話しかける―――


『攻撃を続けていますが、フィールド内で他に敵の姿は見えません。サーモも使っていますが』


「ありがとう。前進しろ。各機散開して敵の迎撃にあたれ。少しでも前線を上にあげていけ。ただし」


『無茶はするな、ですね―――了解ッ』


 発砲音交じりの通信が途切れる。


「……地下の鉄道か」


『ステルスエフェクトを使用しているね。もたもたしているとこっちが挟撃に合うよ』


 狼男は表情は強張らせたまま、踵を返すと眼前にそびえる五メートル強の黒い鎧の巨人を見上げた。


 ―――東京獣人反乱軍所属機体、オルフェト。


 エルザを作り上げたアトモス社が独自に作り上げた強化骨格の規格であった。


 エルザとは違いオイルエンジンは使用せず、特殊なエネルギーを使用した機体で、獣人の特質、その敏感な知覚にリンクさせ、索敵範囲を上昇させる能力があり、更に獣人の強靭な肉体を機体に反映させるために、搭乗者の能力によって機体の出力、及び装甲強度が大きく向上する機体だった。


 エルザと違い、出力、性能と共に搭乗者の如何によってすべて決まる、そんな特殊な機体が配備されていた。その中心にはその特殊なエンジンが関係していた。


 銀の狼男、ユウ・アトラが乗る機体は、その機体弾力性を更に特化させた機体であり、機体の能力よりもパイロットの身体能力が優先される機体だった。ただその装備はほぼすべて内蔵であり、内蔵機関砲、対装甲用ブレード、広範囲ステルス機能と特殊音波発生装置以外は装備されていない。


 高機動を追求するために装備を内蔵した機体――そんなスラッとした躯体の巨人を前にユウは銀色の体毛を逆立てる。


 興奮に僅かに鼻息を荒くしながら、スゥと目を細め巨人の装甲に手を触れる――


『ユウ、どうするの?』


「……ミア。ソナーで確認できた場所は?」


『ここから北東に一キロ先』


「ゴルドチームに連絡しておいてくれ……アルファチーム。アリシア、ミナト、ユン」


 狼男は通信バイザーを手に当て地面を蹴りあげた。


『隊長?うちのエトナがまたなんかやらかしました?』


「別動隊がこっちに来ている、迎え撃つぞ。ポイントをこっちで指定する、二分で来い」


『了解ッ』


『あ、隊長。私の評価は―――』


「アリシア、後で説教だな」


『―――すんましぇん……』


 通信が途切れ、銀の狼男はパワードスーツ、オルフェトの肩に飛び乗ると首の後ろに跳び移った。


 そして、開いた首の装甲の中、ハッチの奥へ大きな体を滑り込ませる――


 ――暗闇に目の前に映る分厚い機械の棺桶。


 立ったままの操縦。身体がすっぽりとはまるような感覚でコックピットに身体が収納される。


 目元に自動でヘッドマウントディスプレイが取り付けられ、僅かに伸ばした手足が周囲の機械にすっぽりとはまった。


 それは機体追随の為の操作デバイス。狭い空間の中に手足が壁に収め、狼男は狭いコックピットの中で手足をよじり、オルフェト『ゼノアトラ』を立ち上がらせる。


『―――エトナは休んでおけ。ミア、出るぞ』


 紅い残光を引きながら踵を返すままに、音もなく地面を蹴りあげる巨躯。


 ヒュォオオッ


 突風を引きずり、高速で飛び出す黒い巨躯はまるで風の如く、一機の黒きオルフェトが銀髪の後立を靡かせ再びメグロの廃墟へと姿を現した。


 飛び出すままに振り返れば、そこには広がる浅いクレーター状の更地。



 その中には崩れたビルの瓦礫を盾にして撃ち続ける味方オルフェトの姿、その奥で後ずさる敵機エルザの姿が見える。


 その向こう、スポットライトに照らされ巨大な施設。丸いドーム状の建物、周りには低い塀があり、その周りには巨大なパイプがまるでイカの足のように八方に伸びていた。


 日本連邦政府所有の特殊電力送電施設。


 ユウ達が壊すべき建物が、浅いクレーターフィールドの遥か向こうに見える――


(……ガングレド、頼むぞ)





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