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小人族の仲介人な私。  作者: 榎本あきな
第一仲介所:草原
6/24

6人目。中心人物な私

ハロハロー♪皆のアイドル、僕だよキラッ☆彡

……ごめん。これは僕でも自分でやってて引いた。

…とりあえず、今日のあらすじは「」はい。ちゃんと言ったよ。

え?わかんない?もう。翻訳こんにゃくぐらい食べてきてよ。これぐらいわかるのは普通だよ?もうちょっと勉強しなよ。

えっと…「鋭い視線が五歳児に突き刺さる。大人が土下座する先は五歳児に向けて。そんな注目の的の五歳児本人は、おまじないでしゃべれるようになりました」はい。今度はちゃんと翻訳したから。もうこれ以上は言わないからね?




シーちゃんには、誰の力も借りずに、精霊の加護を引き出して欲しかったな…

………

仲介するために選んだのは…村から少し離れた、空家だった。

なんでも、今ではある程度は認められているためそんなことはないが、昔、一つの小人族の集落につき、村を見張かる見張り番みたいな人が一人か二人、必ずついていたらしい。

この村にも、一人、見張り番がついていたらしい。その見張り番が住んでいた小屋が、この空家みたいだ。


移動している最中、せっかく宣言したんだから、その場で仲介したかったと口を尖らせて私が反論すると、ヒイラギばあに、相応しい場所でないといけないと言われてしまった。


家は木で出来ており、完全なログハウス。

中はテーブルとイスが四脚。ベッドが部屋の隅においてあり、その隣に小さめの本棚。本棚の隣に石で出来た暖炉。その隣には簡易な料理台があった。


ヒイラギばあが懐から アケミ草というツユ草と擦り合わせると燃える草を出し、ツユ草に擦り合わせ、暖炉の中に放り込んだ。

一瞬で火がつき、何もなかった暖炉に暖かい炎が燃え始めた。ずっと空家で少々冷気が篭っていた小屋に、暖かいものが小屋を満たしていく。


私は料理台の下に収納されているポットと茶葉を取り出し、ポットの中に茶葉をいれて水をいれ、暖炉の上に置いた。ちなみに、暖炉はコンロみたいな役目も果たします。


…水が沸騰するまで…どうしよう。

そう思っていると、ヒイラギばあがテーブルの上に乗り、私を見ていた。


「できたかい?じゃあ、始めようか…」


私たちの、仲介が始まった。


***


「……さっそく本題から…入る…」


そういうめーさん。ちなみに、カイアはいません。交渉人に対して、イラっと来てとんでもない事いいそうだから自分からやらないって言ってました。ということで、ヒイラギばあの向かいに座るのはめーさんだけです。

っと…話がズレてた。本題。本題。


「…俺たちは……あなたたち…小人族の力が…欲しい」

「ほう…。なんでじゃ?我らの存在は、どの国でも忌み嫌われ、最弱の臆病者と言われておるが?」

「それは………」


めーさんが言葉に詰まった。いつもはここで、カイアがフォローするんだけど、今は私しかいない。…フォロー…できるかな…。初めてなんだけど…。まあ、がんばろう。


「ヒイラ…村長。私たちは…いえ、私たちの国の王は、小人族の本当の実力を知っています。本当は…何倍も強いことを。特に、戦闘種なんて人間なんか比にならないくらい強いです。それに、小人族が入った…というだけでこの国の軍事力が落ちるわけないです。そう思われてこの国が攻められても、小人族が加入したこの国は今よりも数倍強くなっているはずです。ここに攻めても返り討ち。その強さがこの大陸中に広がれば、戦争の抑止力になります」

「ふむ…確かにの…」


な…なんとか納得してもらえた…。適当にそれっぽいのを並べただけだけど…。しかも、途中でヒイラギばあって言いそうになったよ…。途中で気がついてよかった。あのままいってたら…なんかケジメがつかない。ってか、なんでめーさんはそんなに目を丸くして私を見ているの…?

そう思う私の耳に、ヒイラギばあの反論の声が入ってきた。


「しかし、我ら草原種だけでは…それほど大きい勢力にならないと思うが…のう?」

「…そこは……他の種も探す…」

「…では、仲介はどうするのか?他の種は前の勢力争いで散り散りになってしまってわからないが、我らよりももっと人間嫌いの場合が高い。それに、仮に我らをお主らの下へ入れれたとしても…小人族同士の争いがまたしても起きるだろう」

「………」


黙ってしまっためーさん。…もしかして、実際に交渉役に抜擢されたのって…カイアじゃないの…?そんな気がする。私を仲介人に無理やりさせたのもカイアだったし。

…ここは…小人族を国の下へ入れるためにも…私が犠牲になるしか…ないの…か?

……めーさん。そんな期待したような目で見ないでください。…絶対私を国の仲介人にしようと思ってるだろ…。

思い通りにはならないからね!


「亜人種の方に協力してもらえばいい。幸い、私たち草原種の小人族以外は亜人種と協力し合って暮らしているらしい。まあ…協力してくれるかはわからないけど…そこは、私に関与しないところだから」


…よしっ!私は仲介人にならずに済んだ!心なしか、めーさんがフォローは嬉しいけどダメだったか…みたいな雰囲気醸し出してるけど……気のせい…だよね?そもそも、この国の人も小人族である私に国の命運がかかってるなんて知ったら…正直いって暴動起きるから。他の小人族だって、仲違いした違う種族にこの国の下へ入れ…なんて言われても、不満しか出ないだろうし。


「…そちらのことはわかった。ようする、この国が攻められないようにするための抑止力として…我らが欲しいわけだな?」

「……そういうこと」

「そうか…。しかし、我らとしては、我らを害していた人間を容易に信頼できるはずもない。誰かの下につくということは、その者に自分の命を預けるのと同じような事だ。我ら全員が信頼できるような成果を見れないことには、承諾は難しい」

「…………」


その通りだと思った。こればかりは、私では何もできない。私たち小人族が命を預けられると思うほどの成果を見せてみろってことでしょ?…何か…。そんな事件っぽいものが起きれば…。そうすれば…何か…。証明出来るんじゃないんだろうか…。でも、事件って言っても、そんな事件はそうそう起きないしな…。


私たち小人族は、一種が小さい村を作れる程度の人数しかいないためか、家族としての結束力が高い。それは、どの種族でも同じ。そのため、家族を危険に晒すそうな事は、みんな絶対にしない。人間の場合も、そもそも私たちに関わってこないから。だから、事件なんて家畜が逃げるくらいしかない。それも滅多にないけど。川に落ちる人も、私たちは身体能力が高いからいないし。……私は昔、落ちたらしいけど……。


「キャーーー!!」


突然、外から叫び声が聞こえた。

めーさんがイスから勢いよく立ち上がり、ヒイラギばあがいつもは見せない鋭い視線を扉の向こうに向けていた。バタバタとこちらへ走ってくる音がして、扉がバタンと勢いよく開いた。

そこには、The.村人Aことノースポールさんがいた。


鋭い目はいつもより鋭くなっており、いつもペタリとなっている髪の毛はボサボサ。息も乱れており、さっきの声と合わせると、緊急事態が起きたのだと容易に想像できる。


「たっ、大変だ!サルビアさんが…」


その声を聞いたとたん、私は外に飛び出した。

そして、浮遊した。




…え?

いや、えっ、ちょっ、待ってよ!なんで浮いてるの!?地面に足ついてないよ!?よく見ると、私は鷲掴みされているらしいことが理解できた。

……え?いやいや、それだけじゃ理解できないって。なんなのこれ!?


ちょっと怖いけど、視点を動かしてみると、私を鷲掴みにしている人の向かい側に、気絶しているらしいサルビアさんがいることがわかった。

…なるほど。私は捕まったわけですね。……なんで?


いや、だって、この手の大きさは人間ですよ?私たちを忌み嫌っているのに、無理に干渉するなんて…おかしくない?唯一例外としては、めーさんみたいに王様に頼まれたこの国関連の人とか…。いや、それなら、こんな不利益になるようなことはしないと思うし…。


そもそも、なんでノースさんの方が先にこの小屋にたどり着いてるんだ?ノースさんは騒ぎをしってこっちに駆けつけてきた。なのにこの人間が来たのはノースさんの後…。ここら辺に人間が隠れられるところは…あの小屋以外はない。ということは、この人間の目的は…小人族とこの国との交渉を決裂させる…ってことか…。交渉中を襲ったのは、拉致できるのが今だけしかないから…。ようする、この人間たちはめーさんくらいの人たちよりも弱いってことか…な?


とりあえず、今どこに向かっているのか見ようと、体をひねる。

…そして、向かっている先を見て目を見開く。





そこは、嘆きの森と呼ばれる、小人族だけがその逸話を知る、恐ろしい森だった…。

はい。お久しぶりです。

二週間ぶり…くらいですね。更新しなくてすいません。

最近パソコンの調子が悪くて…。たびたびインターネットに繋がらなくて…。そのせいで何回も消えて…。ビクビクしながら執筆してましたよ。小人族は事情があって私の方で保存できないので…。


まさか拐われるとは思わなかった。実際拐われるのはサルビアさんだけの予定だったのに…。まあ、いいや。


次回は、めーさん視点かボウシちゃん視点か…悩み中です。今日から四日か五日いないだったら、どっちがいいかの意見を取り入れますので。なかったら…どうしよう。まあ、考えます。


それでわ。

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