第27話 死神VSヴァンパイア
ふぅ、今日も一日コイツに振り回されたぜ。
オレは疲れた顔で帰り道を歩いていた。死神はフワフワとオレに付いてきている。
今日は死神と美香が馬鹿やってたせいで全然勉強が頭に入らなかった。
「は〜、今日も納得のいくイタズラができましたなぁ。」
「お前はあそこまでやらねぇと納得がいかねぇのか・・・。」
可哀相な優等生、三笠。
朝と放課後で毛髪の量が激しく変わってしまった三笠。
自慢のノートには髪の毛がドッサリ・・・。
お昼のお弁当にも髪の毛がドッサリ・・・。
弁当箱の中には箸と一緒にバリカンを入れられていたね。
帰りのショートホームルームでは最後の仕上げにジョリジョリ剃られていたよね。
みんなには死神が見えないから、ジョリジョリ音がどこから聞こえてくるのかでショートホームルームが一時中断してしまったね。
可哀相な三笠。
さらに君は最後に油性ペンでキュッキュと何かを書かれていたよね。
そして再びその音でショートホームルームが一時中断してしまったね。
君の頭を見て
『有頂天』
と書かれていたのを見たときはさすがに笑っちゃったよ。ゴメン。
君はショックだったろう。髪が無くなった事よりも、七崎美香のヤツに
スッパァーン!
とスキンヘッドを叩かれたことが。
でも良いじゃないか。君はこれから皆に
《おしょう》
というあだ名で親しまれるのだから。
「死神・・・、今度三笠に謝っておけよ。」
「えー?何でー?」
「三笠をスキンヘッドにしちまったじゃねぇか。」
「あぁ、アレね!だって〜、三笠君が自分から国語の時間に
『私は髪を憎む!』
って言ったんだよ?みんなの前で!」
うん、それは『神を憎む』と教科書を朗読したんだよ。
そして貴様は三笠に激しく憎まれただろうよ、死神さん。
「ねぇ準くん、今日の晩ご飯なぁに?」
「そうだなぁ、今日の晩飯は・・・あ。」
しまった!冷蔵庫空っぽだ!
「死神!急いでスーパー行くぞ!安売りタイムが終わっちまう!」
「えーっ、金持ちのくせに安売りタイムを狙うなんて!この金の亡者〜♪」
やかましい。
急いでスーパーへ向かい、買い物カゴを掴むと安くなった食材を選んでカゴへ入れる。
バサッ
「だから『殺伐』を入れるなって!」
53万円のクレイジー雑誌をカゴから出す。
「バレちゃった。」
死神はまたフワフワと何かを探しにスーパーの中をうろつきに行った。
あとはキャベツだな。おーっと、残り一個だ!いただき〜っ!
「あ。」
『あ。』
偶然その場に居合わせたヴァンパイアとオレは同時にキャベツを掴んだ。
「準くん、ここは譲れませんよ!キャベツを買って帰らないと彩花さんにヒドイ目にあいますからね!」
・・・お前の気持ちはわかるぞヴァンパイア。
しかし!
「バンプ、ここはオレも譲れないんだ!悪いな!」
オレはヴァンパイアからキャベツを奪うと全速力でカウンターへ走りだす。
「逃がすかぁ準くん!くらえ《ブラッドニードル》!!」
ヴァンパイアは後ろから赤い針を飛ばしてくる。殺す気かっ!
仕方ない、時間稼ぎだ!
「死神!COME ON!!」
「なぁに準くん!?」
死神が奥から飛んでくる。会計の間、時間を稼がなきゃ。
「晩飯がかかってる!バンプを止めろ死神!」
「承知!!」
晩飯という言葉に敏感に反応した死神はブラッド・デスサイズを出した。
オレはヴァンパイアを死神に任せて会計をした。
「53万4500円になります。」
!?
しまった!あのヤロー殺伐入れやがった!時間が無い、チキショー安売りタイム狙った意味ねぇじゃん!
「バンプ、覚悟なさい!私が相手よ!」
「ロシュか。僕を止められるなら止めてみろ!こっちは命がかかってるんだ!!《ブラッド・ニードル》!」
ズドドドド!
死神はローブで針を防ぐ。普通にすげぇ。
「やるわねバンプ。くらえ必殺《冷凍トイレ》!」
ずどーん!
「ぐわぁ!逆から読んでも《レイトウトイレ》だぁ〜!」
死神は謎の斬撃でヴァンパイアを吹き飛ばした。
よし、いまだ!
「逃げるぞ死神!」
「はぁい♪」
「待ってくれぇ〜キャベツ〜!これからまだ《納豆プリン》も買わなきゃいけないんだぁぁぁぁ・・・」
そんなもんは絶対に無いぞ。
「納豆プリン!?」
反応すんな死神。
部屋に戻るとオレはキャベツを半分に切り、死神に彩花さんの所へ届けさせた。これでヴァンパイアも安全だろう。
「ただいまーっ、渡してきたよ〜!」
「ありがとなー。今日は豚カツだぞ。」
「やったぜー!」
しかしキャベツ一個であそこまで苦労するとはな。
こちらもキャベツの無い豚カツなんかを出したら死神に何言われるかわかんねぇ。
「今日の三笠くん超楽しかったなぁ〜。そうだ、明日は眉毛も剃っちゃおう!片方だけ。アハハハハ」
タチ悪ぃコイツ。多分美香にそそのかされてエスカレートするんだろうな。
「今度は準くんに私の美容技術をみせてあげるねっ♪そうだなぁ〜、テーマはズバリ!《チョイ悪チキン》!!」
悪いんだか臆病なんだか・・・。
こんにちは読者の皆様、作者の是音でございます。いつも《死神といっしょ!》をご愛読頂き嬉しく思っております。直接メッセージを送ってくださる方々、ありがとうございます。本当に嬉しいです、支えになります!この場を借りてお礼を述べたいと思います。『ずっと終わらないで欲しい』と言ってくださる読者様が多くいることを、とても幸せに感じます。勿論、私のインスピレーションはまだまだ限界ではありませんので(笑)これからも皆様が笑顔で画面に向かえるような作品を書き続けたいと思います。これからも宜しくお願い致します!