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死神といっしょ!  作者: 是音
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第18話 死神&ナイトメア VS 最強の敵?

今日はナイトメアが遊びに来ている。もちろん死神とナイトメアが顔を合わせるとやっかいな喧嘩が始まるワケで・・・

しかも前回熱でダウンしていたためか今日の死神は妙にハイテンションだ。


「ロシュ!あなたこの前準くんと四話分もまたいで二人で地獄へ行ってたでしょ!!」

「オーホホホホホ!羨ましいかこの超面白ニット帽めが!」

「黒ローブのあんたに面白いとか言われたくないわよ!」


もー、仲良くできないのか?この二人は。


「お前等もっと仲良くしなさい。」


「それは無理な相談だよ準く・・・」

「ハイ、わかりました準くんっ!」

「貴様急ニキャラヲ変エルナ!!」


ホント仲悪ぃ・・・。このままだと部屋で乱闘を起こしかねない。


「二人共、ちょっと散歩に行かねぇか?」

危ないから外へ連れ出す作戦だ。


「行く〜!」

「行きます〜!」



というわけでマンションの近くにある公園へ二人を連れてきたオレ。周りから見ればいい歳した高校生が一人で公園にいるみたいに見えるんだろうなぁ。


「メア〜、ブランコ行こ〜よ!」

「いいよ〜!」


ガキかこいつら。まぁいいや、オレはまったりとベンチに座って本を読むことにするか。

ん?なんか二人の様子がおかしい。揉めているみたいだ。


「準くん〜!あの子にブランコ横取りされた〜!」

「準くんからも何か言ってやってください!」


ホントにガキだ。横取りされたくらいで保護者に助けを求めるな。


「仲良くなさい!」

何言ってんだオレ?


「でもこの猫全然どいてくれないんだもん!」


・・・猫?


「どきなさいよ!この《猫型ネコ》!」

それは猫だ。


「もう、違うわよロシュ!《猫型ネコ混合タイプ》っていうのよ!」

雑種って言えばいいじゃねぇか。


「あ、そっか。」

納得してんじゃねぇよ。


それにしてもホントにブランコの上で揺られながら猫が寝てるよ。


「ロシュ、どかしちゃえば?」

「そうだね、よいしょ・・・イダダダダダ!!」


ほらみろ引っ掻かれた。


「コノヤロー!やったな〜!」

「くらえ《ブラックマターボール》!」


小動物相手に攻撃仕掛けんな!


ヒラリ


おー、避けたよあの猫。


「待つですー!」

「ネコー!」


「毛皮触らせろです!」

「毛皮剥ぎ取らせろ!」


「肉球触らせろです!」

「肉球食わせろ!」


おいコラ死神・・・。


『ニャーニャー!ニャァ!{高機動を誇るこの私が貴様等のような若造に捕まるわけがなかろう!}』


ん、何?あの猫今変なオーラが出てた。


「ロシュえもん、ロシュえもん!」


ロシュえもん!?


「どぅぉうしたんだぁい?メア太くぅ〜ん。」


なんだコイツ?


「ジャイ猫がいぢめるんだよぉ〜!」

「なにぃ〜!そんなときはこれの出番だぁ。《ブゥラッド・デェスゥサァイィズゥ〜{ブラッド・デスサイズ}》!」


わぁすごいよロシュえもん、なぁにそれ〜?

じゃねぇよ!だから小動物相手に攻撃仕掛けんなってば!


「くらえ!必殺《{母さんまた通信販売?}{ちょっとこの広告見てよ、飛ぶだけなのに一ヵ月で3.4キロも体重が減ったんだって〜!}{母さんこの前も・・・」


「長いっつーのよロシュえもん!」

『ニャニャニャニャニャー!!{スキだらけだ小娘!}』


ぱっこーん


おわー!猫パンチで二人が吹き飛んだ!あの猫すげぇ!!


「ひでぶ!」

「あべし!」

二人共、わかりづらいからそのやられ方はやめろ。


『ニャーニャー。{フハハハ、まだまだだな若造共!}ケサランパサラン!』


こいつケサランパサランって言った!


本当に謎な猫はトコトコ去っていった。一方二人がかりでしかも猫パンチに負けた二人は・・・


「ニャーニャー!」

「ニャー!」


猫ごっこしてた。

ブランコはもうどうでもいいらしい。


「くらえメア!猫パーンチ!」

「ぶはっ!」

「猫パーンチ!」

「げふっ!」


何で猫パンチくらってそんな生々しい声が出るんだよ。


「飽きた!」

「飽きました!」


そう言うなり二人は走ってジャングルジムをかけ登る。ホントに姉妹みたいだなオイ。

しかもよく考えたら実際あいつらも公園で遊ぶような歳じゃねぇんだよな。

ちなみに以前オレは死神に歳を聞いたらぶっ飛ばされた。『レディに歳と視力を聞くのはマナー違反よ!』だとさ。

なのでアイツの歳は謎です。オレよりは若いな。ま、いいか死神の事は。


ほらみろ、またジャングルジムのてっぺんで何かやりだしたぞ。



「やめるんだ奥さん!はやまるな!」


「メア刑事、私は夫を殺しました。だから・・・だからこの崖から飛び降りて罪を償うのです!」


「馬鹿を言うな!君が死んだら君の帰りを待つ子供たちはどうなるんだ!」


「け、刑事さん・・・ううっ」


火サスのラストシーン!?


【※火サス…火曜サスペンス劇場の略。断崖絶壁でのラストは有名。ちなみにナイトメアが演じているのは《船越○一郎》だったりして。】


つーかそんなもんをジャングルジムでやるな。


「オイお前等、危ねぇからてっぺんで立つんじゃねぇよ。」

「大丈夫だよ〜私達浮けるから!」

あっ、そっか。いらぬ心配だったな。


「今度は昼ドラやるから準くんもおいでよ!」


ふざけんな。ジャングルジム関係ないじゃん。



「キャァ!ロシュ何するの!!」

「フン、あんたなんて白味噌よ!この白味噌!」


もう帰ろっかな?何か知らんが二人仲良く遊んでるみたいだし。気が済んだら部屋に戻ってくるだろ。

あ、そうだ晩飯の買い出し行かなきゃ。

オレは一人公園を出るとスーパーへ向かった。



さて、今日のメニュー何にするかねぇ。

オレはスーパーまでの道を歩きながら考えていた。

ん〜、確か冷蔵庫には卵が残ってたから・・・


『あれ?里原さんじゃないッスか?』


あん?誰よ?

声のした方を見ると上下ジャージ姿の金髪ヤンキーボーイが二人いた。里原さんじゃないッスか?って聞かれてもオレはこいつらの事を知らん。


「お前等誰よ?」


「あっ、オレファンタズマの一員ッス!」

「里原さんのお話は噂に聞いてました!」


・・・ファンタズマ。


「ん、そうか。じゃあな。」


「え、あ、行っちゃうんスか!?」

「ほらみろ!だからオレが最初にモノマネで里原さんのハートを掴めって言っただろうがよ!」

「よ、よし、じゃあポテトチップスを噛む音のモノマネを・・・」


も〜、変なのに絡まれちゃったよ〜!


「お前等オレに用があって呼び止めたんじゃねぇのかよ?」


「あの、えっと」

「ふ、冬音姉さんが里原さんに会いたがってましたよ!」

「イヤだ。って伝えとけ〜。」


他にも何か言いたそうだったが無視してオレはその場を去った。しかしまぁ、厄介な連中に会っちまったよな。おっと、それより早く帰らないと死神が・・・


「私がお腹すかせちゃうもんね〜♪」

「そうそうお前がお腹すかせ・・・貴様いつからそこにいた?」


「丁度今だよ〜♪メアは夜叉さんに呼ばれて先に帰っちゃったから〜。突然準くんがいなくなっちゃって寂しそうだったよ〜♪」

「そりゃ悪いことしちゃったな〜。てっきり一緒に晩飯食っていくと思ってたから。」


スムーズに合流したオレ達は一緒にスーパーへ向かった。


「準くん、ウチに卵残ってたよね?」

「お〜、よく覚えてたな。卵で何か作って欲しいモンあるか?」


「ん〜、孫の息子?あ、それは〈ひまご〉だ。アッハハハハ!」


クズ神さん会話しませんか?




結局その日はオムライスにしました。


「ゥアッハハハハハ!」


死神はバラエティー番組を見て笑っている。


・・・冬音さんか。めんどくせぇな〜。

「死神〜。」

「な〜に〜?」

「オレ明日ちょっと出かけてくるから留守番よろしくな〜。」


「いいよ〜ん♪・・・ウフ。」


最後の〈ウフ〉に物凄い不安を感じるんだが。

ま、いいや。じゃあ次回はオレ不在ですので、読者様、死神のことをよろしくお願いします。

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