部長の茂君2(200文字小説)
結婚して20年。
今でも妻を愛している。
そして、子供たちも。
店を出ると茂君が両手を合わせて謝っている。
まあ、しょうがないか…。
「最近、仕事なくてなぁ…」しょんぼりする茂君。
茂君は大工。
「気にするな。 お互いさまだろう」
「そうか! 悪いな。 よしっ! じゃあカラオケ行くか?」
「また?」
「どうせ明日も仕事ないし」
カラオケの店は飲み放、歌い放題で2千円。
「まあ、いっか」
午前2時。
お開き。
帰ると鍵がかけられていた。