↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レベル-99の大佐が異世界転生したら、身体の耐久度が水に濡れたティッシュ並みだった件〜天才的な脳だけで生き残る〜  作者: ティラピア池
第1章 新たな人生と、新たな旅

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/41

第5話: 薬草採取の冒険

はじめましての方も、お馴染みの方も、お越しいただきありがとうございます!作者のティラピア池です。今日も皆様に楽しんでいただけるよう、気合を入れてお届けします!

朝。


クロシマの街に、柔らかな朝日が差し込んでいた。


俺とアヤは、初めての依頼に向けて準備を整えていた。


今回の依頼は、森に生えている薬草の採取。


俺にとっては、異世界に来てから初めての本格的な冒険になる。


「……薬草採取か」


俺は依頼書を見つめながら呟いた。


「うん。森には野生動物もいるから、気をつけてね」


アヤが淡々と答える。


「野生動物?」


「うん。でも大丈夫。私がネクロマンサーだから」


アヤはそう言うと、ほんの少しだけ胸を張った。


「危なくなったら、スケルトンを召喚する」


「なるほど」


俺は頷いた。


正直、俺自身の戦闘能力は皆無に近い。


低級の武器すら、まともに扱えない。


だからこそ、アヤの存在はかなりありがたい。


俺たちは街を出て、森へ向かった。


しばらく歩くと、木々に囲まれた場所へと辿り着いた。


「ここが目的地か」


「うん」


アヤは周囲を確認しながら、薬草を探し始める。


俺も地面や木の根元を確認していく。


すると――。


「……ん?」


少し離れた場所に、背の高い植物が生えていた。


その先端には、小さな花が咲いている。


「アヤァァァァ!」


俺は思わず叫んだ。


「なに?」


アヤがこちらを振り向く。


「あれは薬草か!?」


俺は植物を指差した。


アヤはその植物を確認すると、頷いた。


「ムーングラス(Moon-Grass)」


「名前まであるのか」


「薬草だよ」


「よし!」


俺たちはムーングラス(Moon-Grass)の採取を始めた。


しばらくして、俺の袋にはそれなりの量の薬草が集まった。


ふと、アヤの袋を見る。


……俺より少し多い。


「……さすがだな」


「そう?」


「ああ。助かる」


俺は素直に感謝した。


その時だった。


森の奥から、大きな物音が聞こえてきた。


「……?」


木々の向こうから、巨大な影が現れる。


地面を揺らしながら、こちらへ向かってくる。


「……イノシシ?」


いや。


普通のイノシシじゃない。


明らかに巨大だった。


「アヤ、下がれ!」


俺が叫ぶ。


アヤはすぐにスケルトンを召喚した。


「出てきて」


地面から、骨の兵士が姿を現す。


スケルトンはイノシシの前に立ちはだかった。


しかし――。


「グオオオオオッ!」


イノシシが猛然と突進する。


スケルトンは一瞬で吹き飛ばされた。


「……え?」


アヤが目を見開く。


「アヤ!」


俺が叫んだ。


アヤは咄嗟に俺を突き飛ばした。


直後、イノシシの突進を受け、アヤが地面へ倒れ込む。


「アヤ!」


俺は駆け寄ろうとする。


しかし――。


俺の身体能力では、まともに戦うことすらできない。


「……くそ」


イノシシがこちらを睨む。


どうする。


武器はない。


筋力はマイナス300。


防御力はマイナス400。


まともに攻撃を受けたら終わる。


「……なら、頭を使うしかない」


俺はイノシシの動きを観察した。


奴は突進する前に、必ず頭を低くする。


そして――。


地面を踏みしめる。


「……なるほど」


突進は直線的だ。


ならば――。


「誘導できる」


俺は周囲を見回した。


少し離れた場所に、大きな岩がある。


その上には、不安定な岩が乗っている。


「……使える」


俺は地面に落ちていた小石を拾った。


「これで……!」


イノシシへ向かって、小石を投げる。


「アウチィィィィ!」


小石を投げただけなのに、手が痛い。


「骨が折れそうだ!」


俺は痛む手を押さえながら走る。


「こっちだ!」


イノシシが俺を追ってくる。


「来い……来い!」


俺は大岩の方向へ走った。


しかし――。


「グオオオオオッ!」


イノシシが一気に加速する。


「速い!」


俺はギリギリのところで横へ飛んだ。


イノシシはそのまま俺の横を通り過ぎ――。


「グオッ!?」


大木へ激突した。


「今だ!」


木がゆっくりと倒れていく。


しかし、イノシシはまだ動いている。


「まだ終わってないか!」


俺はポーションを取り出した。


「ヒールポーション……!」


一気に飲み干す。


身体の痛みが少しだけ和らいだ。


そして俺は、もう一度走り出した。


目指すのは、先ほどの大岩。


「こっちだ!」


イノシシが再び俺へ向かってくる。


「来い!」


俺は岩の前まで走った。


そして――。


「今だ!」


突進してくる直前、俺は左へ飛んだ。


イノシシは急に方向を変えられない。


そのまま岩の下へ突っ込んでいく。


「グオオオオッ!」


イノシシが岩へ激突する。


その衝撃で、上に乗っていた岩が崩れ始めた。


「……落ちろ!」


ドォン!


大きな岩が落下する。


森に大きな音が響き渡った。


しばらくして――。


イノシシは動かなくなった。


「……終わった?」


俺は慎重に様子を確認する。


どうやら、本当に倒したらしい。


その瞬間。


《EXPを獲得しました》


「……EXPか」


俺はステータスを確認する。


すると、EXPの数値が変化していた。


「……-9,900?」


レベルは変わっていない。


ステータスも、何一つ変化していない。


「……EXPを獲得したのに、マイナスになってるのかよ」


俺はしばらくステータスを見つめた。


どうやら俺のEXPは、普通の人間とは違うらしい。


「……まあいい」


今はアヤのほうが重要だ。


俺は急いでアヤのもとへ戻った。


「アヤ、大丈夫か?」


「……うん」


アヤはゆっくりと身体を起こす。


しかし、かなり痛そうだ。


「動けるか?」


「……少し」


俺は中級ヒールポーションを取り出した。


「これを使え」


「でも……」


「いいから」


俺はアヤにポーションを渡した。


「……ありがとう」


アヤがポーションを飲む。


少しずつ傷が回復していく。


俺はアヤを支えながら、森を出ることにした。


「……重いな」


「ごめん」


「いや、いい」


俺自身も身体がボロボロなのだ。


何度も休みながら、少しずつ進んでいく。


「……はぁ」


俺は大きく息を吐いた。


「ほとんどのポーションを使っちまった……あああ……」


そして俺たちは、なんとかクロシマへ戻った。


アヤは冒険者ギルドの治療所で治療を受けることになった。


「これで大丈夫です」


治療担当の職員が告げる。


「よかった……」


俺は胸を撫で下ろした。


アヤがこちらを見る。


「アラリック」


「ん?」


「ありがとう」


「……気にするな」


俺はそう答えた。


その後、俺は宿へ戻った。


部屋に入り、ベッドへ腰を下ろす。


「……さて」


俺はステータスを開いた。


《ステータス》


名前:アラリック・シロガネ


種族:人間(バグ進化)


レベル:-99


EXP:-9,900 / -10,000


HP:-500 / -500


MP:-1,000 / -1,000


STR:-300


DEF:-400


AGI:10 / 10


INT:70


スキル:


『冷酷な尋問(インテロゲーション)』


『不条理の科学脳(ミリタリー・ロジック)』


『超高速再生(エンドレス・パイン)』


『不変の生存権(タイムレス・ライフ)』


『絶対二重装甲(ダブル・レイヤー)』


デバフ:


『虚弱の極み』


『老体以上の腰』


称号:


『歩くバグ』


『最弱の大佐』


「……やっぱり、おかしい」


俺はステータスを眺めながら考える。


EXPを獲得した。


なのに、レベルは上がらない。


それどころか、EXPの数値はマイナスのままだ。


「……-10,000から、-9,900になった」


つまり――。


「このマイナスを、ゼロまで減らせってことか?」


俺は小さく笑った。


「……とんでもないシステムだな」


そのまま俺はステータスの分析を続けた。


気づけば、外はすっかり暗くなっていた。


「……武器を作れるか?」


俺はふと思った。


もし自分の身体が弱すぎるなら――。


武器そのものを作ればいい。


俺はスキルを確認しながら、武器の生成を試してみる。


最初に作られたのは――。


小さな剣だった。


「……小さすぎるだろ」


何度も試す。


形を変える。


大きさを変える。


能力を変える。


しかし、なかなか思い通りにならない。


「……くそ」


何度も試しているうちに、マナポーションも大量に消費してしまった。


「……MPまで使うのか」


俺は再びスキルを確認する。


その中で、一つの能力に目が止まった。


『サイズ・オルタレーション(Size Alteration)』


「……サイズ・オルタレーション?」


説明を確認する。


どうやら、物体の大きさを変更できる能力らしい。


小さな物体を大きくする。


大きな物体を小さくする。


条件次第では、かなり自由にサイズを変えられる。


「……なるほど」


俺は小さな剣を見る。


「普段は小さくしておいて、必要な時だけ大きくする」


これは使える。


問題は――。


「……耐久性だな」


大きくした時に、ちゃんと武器として使えるのか。


まだ分からない。


だが――。


「試す価値はある」


俺は再び研究を始めた。


そして翌朝。


「アラリック!」


宿の外から声が聞こえた。


「……アヤ?」


俺が外へ出る。


そこには、元気そうなアヤが立っていた。


「もう大丈夫なのか?」


「うん」


アヤは頷いた。


「次の依頼、行こう」


「……もう?」


「うん」


アヤは依頼書を取り出した。


「今度はゴブリン討伐」


「ゴブリン討伐……?」


俺は少し驚いた。


昨日までとは、明らかに危険度が違う。


「大丈夫なのか?」


「大丈夫」


アヤは自信満々に答えた。


「昨日の夜、スケルトン・コマンダー(Skeleton Commander)を一体作れたから」


「……スケルトン・コマンダー?」


「うん」


アヤの背後から、巨大な骸骨兵が姿を現す。


昨日までのスケルトンとは、明らかに違う。


「……おい、本当に大丈夫なのか?」


俺が尋ねる。


アヤは自信満々に頷いた。


「大丈夫」


俺は巨大なスケルトンを見上げた。


……本当に大丈夫なんだろうな?


こうして俺たちの次なる冒険――。


ゴブリン討伐が始まろうとしていた。

少しでも「面白い!」「続きが気になる!」と思っていただけたら、ページ下部の**【ブックマークに追加】や【評価(★★★★★)】**をいただけると嬉しいです!皆様の応援が執筆の大きな励みになります!もしかしたら「こういう設定の小説は途中でエタる(エピソードが途絶える)んじゃないか……」と思って、ブックマークをためらっている方もいるかもしれません。ですが、断言します。私はこの作品がライトノベル化、コミカライズ、そしてアニメ化するまで絶対にエタりません(更新を止めません)!ぜひ大佐の行く末を、一緒に最後まで見届けてください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。