木枯らしの匂い
冬がやってくる。
私の生まれた街、宍粟市は真ん中より北は雪がつもる。子供の頃よりはかなり頻度は減ったかが、
本当に減ったのか、子供だったから冬の雪が強烈に心に残っただけなのかは分からない。
私の子供の頃から大人だった人達も同じように雪は減ったというがそれだって、どのような心の変化が影響しているがわからない。
私は雪についていくつかの思い出があるがその一つに初雪の思い出がある。
小学生当時ある人気アニメの影響でサッカーがはやっていた。休み時間、一学年20人に満たない少ないクラスメート達。
男子はサッカー、女子は何をしていただろうか。
私はサッカーボールを片付けるうち今から雪が降るとつぶやいた。
そして友人達と空をみあげた。
風の匂いが変わったのだ。
雪は本当に降り出した。
積もるような大雪ではない、からからの風をきってパラパラと落ちていく雪。
子供は雪が降ると喜ぶ。
だから気づいたのかとも思うが多分ちがっている。
私は今、雪なんて滅多に降らない大阪にすんでいる。
それでもあの風の匂いをかんじる事がある。
寒くはあってもやはり私の故郷よりは暖かく、雪ではなく小雨がふった。
みんな寒そうにしている。私だって全く寒くないとは言わないが、雪が降ったあの木枯らしの日々とは違っていた。
私は帰りを急ぎ走る人を見つめながらゆっくり木枯らしの匂いを嗅ぎながら歩いた。




