第5話.second gear
第5話.second gear
ヒダノニトンと会ったあと、アイラの祖父であるラッセ爺さんは
村長の元に向かった。
村長に経緯を説明し許可を得た。
村長も元職人で好奇心が旺盛なタイプなのでラッセと同じようにワクワクして、ヒダノニトン アールヴを見ることを熱望している。
村長の元を去った、ラッセはとある工房に行く。
ラッセの息子、アイラの父であるサウルの工房だ。
ラッセはサウルの工房に入る。
「おい、サウル!どこにいる!?いるんだろ!?」
「いるけど、今は手が離せねぇ!
それと、今日は工房に籠るから飯いらねぇって言っといてくれ。」
「今日は、じゃなくて今日もだろ!!
いつ帰ってくるんだ!!何日も飯食わねぇで籠りやがって!!死んじまうぞ!」
「栄養は摂ってる、飯食っちまうと糖質が回りすぎて頭働かねぇんだわ。
すまねぇけど、母ちゃんにも言っといてくれ!」
「ったく、しょうがねぇな…
そうだ、お前に見せたいもんがある。テーブルに置いておくからな!!
見とけよ!」
「あー、分かった。」
ラッセはアールヴから借りたIDカードをテーブルの上に置き、サウルの工房を後にして帰宅した。
ラッセの家では食卓を囲んでいる、
「ってく、サウルの奴、また工房に籠ってやがる!」
「ほんとしょうが無いわねぇ…。」
サウルの妻、サウルの母も口を揃えていう。
「でも、また新しい何かを考えてるんじゃない?」
アイラは父であるサウルを尊敬しているようでフォローする。
「前までは、いい物考えてたけど最近はダメだ」
ラッセはダメ出しをする。
「それでも、凄いんでしょ?お父さんって…
ゴムの耐久力上げたり、ベアリングの性能アップはお父さんのアイデアだって…」
「そうなんだがな…、最近はアホなもんばっかり作ってやがるだろ?」
「確かに…」
と、家族揃ってサウルが最近作ったあまり役に立たないアイテムを思い出していた。
家族団欒な会話が食卓に華を添えていた。
翌朝…
サウルは連日の徹夜でフラフラになりながらも、工房の作業部屋から休憩部屋へと移動した。
ふと、テーブルに目をやる。
「そういや親父…なんか言ってたな…」
サウルはIDカードを手にした。
「なんだ……これは……」
サウルは慌てて、ラッセの元へと走った!
「親父!親父!!こ、これなんだ!?」
ラッセはアールヴの寝床を作るために、小屋を建てている最中だった。
「あー…それか…、東の草原で…」
と、サウルに今までの経緯を説明した。
「ちょっ、ウッドスクート借りるぜ!!」
サウルはウッドスクートを飛ばして東の草原に向かった。
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全く関係ないですが、今日誕生日ですw