真章準備の予定
クッソ短いゴミストーリーなので、ご覧いただかなくても結構―――どころか、見ないでくださいお願いします。
「ああ...。
また戻るのかあ...。」
「まあいいじゃん、一からだねッ!」
「あんときと違うのは此処にお前がいることだけどな」
「まあまあ...。」
そんな会話(優には『私の前でイチャイチャしないで、無性に兄さんの顔殴りたくなるから』と言われてしまったが)を交わし、再び俺はその世界に戻る。
―――改悪が施された、新生<Scarecrow>に。
―――
「...新たな春、再び舞い戻る者達。
私が作った譜面だが、我ながら素晴らしいではないか!
...佑子、再び私は同じ間違いをしない。信じてくれ」
『信じるも何も、信じられる要因があると思っているの?』
「...それを言われると弱いんだよ」
『弱くて結構。そのまま弱って衰弱死してしまえばいいのよ』
「おおう...。」
その譜面を自ら描いた男もまた、其の世界に舞い降りる。
素晴らしき譜面を自画自賛した男は、愛する人の複製体に正論を言われ、こちらも複製となった肉体を持つ男は心に痛みを感じた。
それを見ながら足をぶらぶらさせたパーカー姿の少女は、またしても父親の陰謀に巻き込まれると思って「うええ...。」と苦言を呈するのだった。
―――
「そうだ、俺達も行くか」
「やっぱり?輝弥なら乗るっておもったんだよね!
さッ、灰もいこっ?」
「わ、私は子供ではないのだ!
どうせまた多大な年月がかかるに...」
「いやあ、案外短いかもよ?」
「...むう」
仕方なさそうに言う平沼灰と言う少女と、その兄輝弥、そして輝弥の恋人である氷桜 柚依は新生スケアクロウに乗り込むことにした。
...柚依の予想は外れているのだが。
―――
「...仕方ねえなあ。
破瑠も行くだろ?」
「勿論だ。当たり前だろ、おやっさん」
「仕方ねえんだからなあ。
良衣哀、また行ってくるからな!」
「はいはい、分かりましたよ。
まあ、早めに帰ってくれればいいさね」
ダグラス、及びヴァルもまたこの世界に入る。
―――
「姉さんも行く?」
「勿論!でも、あんまり守んなくてもいいからね?」
「うん。
...(まあ、仕方ないよねえ...)。」
それだけに集約された二人の愛を感じられたものは少ないだろう。
かくして、俺が出会ってきた者達は殆どがあの地に行く者だった。




