イベント後譚
【さーって、これからラストイベントを開始するっよー!
ラストイベントは―――なんと、あのスケアクロウの最後に出現していた、とっても強いって言うドゥームデイ・ナイトの討伐、だよっ!
...みんな、頑張ろー!】
その一声と共に、体育館の中央を基盤とした場所にフィールドが形成されて行き―――そして、皆はその意識を落とした。
―――
「...ん?」
そこに広がっていたのは、かつて見た光景。
しかし変わったのは、その《Doomsday Knight》が人型として認識できるレベルになっていた事、その見た目が、俺が嘗て宇宙にいた時に秘密裏に作っていた対艦、対地上要塞戦機体重装甲の機体、《annihilation for fortress》、新たに戦艦が追加されていた事、その見た目が完璧にクリンゲ級二番艦<エリトルガ>だったこと、などだ。
そのなりに絶句したのはおそらく俺と由紀、それにいるのならヴァルあたりだろうか。
他の物は、早速そちらに向かい機動兵装の方の名の通り消滅されていた。
...俺には、あの時同様切り札があった。
それは、声帯認証を可能としている物な為に俺が声を上げれば二機ともに破戒可能ということだ。
だが、それをするのはつまらないし、どうせアイツの事だ、そのような場所にも対処を施しているのだろう。
まあ、それ以前に異世界からどうやってこちらの世界に持ち込めたのかということだが...。
「わああぁぁ!」
そんな声と共にエリトルガ機関部、相互干渉永久滑落炉の方に向けて小さな光弾が放たれた。
...いや、それはよく見ると光弾ではなくナイフ、それも投擲用の物だった。
どうやらこの世界にB.E.は存在するらしい。
そう感心しているうちに、《Cllinge-Class second ship Ellitolga》はそのほとんどMAXに残っていたHPバー32段中30段半を少し減らした。
皆は、きっとこれを見て何をしてるんだ、と思ったかもしれない。
だが、俺にはこの後にこの艦がどうなるかが予想できた。
予想通り、艦は急激に其の体力を減らした。
秒速2段という速さで減っていくそのHPを見ると、俺が作り、そして何者かによって破壊されたクリンゲを思い出し、涙が浮かんだ。
そして遂に、その分厚い魔晶鋼製装甲の中からまばゆい光が出現したかと思うと、最後にエリトルガが上方に何かを打ち上げ、そしてエリトルガ機関部を中心として魔力で構成された極小太陽が発生した。
その爆発に対要塞撃滅機動兵装、《ゲイル》は消滅し、またしても迸った魔力の奔流に一人一人と焼かれて行き―――残っていたのは藍理栖、由紀、俺―――それに、《ゲイル》に搭乗していた斉太だけだった。
「いったい何が―――」
そう話しかけた藍理栖を見ようとした時、由紀が俺の方に倒れ―――。
―――
「...いやあ、あんなになるなんて思わなかったよ。
周りが魔力だらけのとこだったから強かったけど、案外魔力がないとエリトルガって脆いんだね」
「...俺の魔力と聖霊力が―...。」
「もう、まだ言ってるの?」
次の日、俺達はいつも通りに過ごしていた。
最終イベントでアレの起こった理由は、あの空間にいた者達に精神レベルで干渉し、スケアクロウⅭ層を再現したらしかった。
そして、Ⅽ層戦にて最も活躍した由紀はと言うと―――。
「...まあ脆かったけど、仕方ないんじゃないか?
え、社長さんよ?」
「...うええ。
...ただのおしつけをしたかったんだよ、あの人!」
一応社長になっていた。
因みに、本当の社長と言うのはそもそもとして存在しない場所だったために、実質名誉職のような物だった。
それでも給料は入ってくる。
だが―――。
「もうやだあ、伯父さんの手伝いなんてえ...。」
「そうか?
...まあ確かに、アイツのやることなすことすべてが気に喰わないが、皆の苦しむ顔を...って言っていたのも他の要因があったんじゃないのか?」
「そうかもだけど...。」
不満そうな由紀の事も分かる。
由紀が斉太の許で働かされているのは事実なのだし、だがそれで給料が発生しているのも事実なのだ。
(これは会社の経費として使われている為、秘匿費用である。)
なおも不満そうな由紀の頭を撫で、耳元で呟く。
「...それに、お義父さん、になるかもだろ?」
「...!
...も、もう、威亜はエッチなんだね」
そんな事を言っておきながらも、由紀の方からもともとはきているのだ、俺は悪くない。
...のだと思いたいが。
Ia ステータス
lv,252
HP78000+21000
STR1500+8200
AGI1020+10450
スキル
片手剣 1200/1200
両手槍 1680/1649
釣り 648/648
統率 2480/2480
両手剣 1200/1086
双剣 2880/2880
隠蔽 2400/2400
索敵 2400/2400
片手槍 1200/126
料理 3200/2412
特殊スキル
<全宙を統べし者>
神龍皇のその先に、全宙を統べし者がある。
それまで、彼の者に課せられし運命は―――。
特殊強化:HP+21000、STR+8200、AGI+10450、特殊能力<魔力>+∞、特殊能力<虚無>入手
ひゅるる―――...バァーン!
ってなってほしいですね、威亜君。
(あっ、書いてるの自分だ)




