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Cardinal Online  作者: ia
Gun Rebellion編
49/105

Rebellion for Gun or Darkness waltz

【えー、お久しぶりですね、皆さま。

本日、当大会、<Rebellion for Gun>を開催いたします。

それぞれブロックごとに転移を行いますので、今暫くお待ちいただきますよう、お願いいたします】


鈴の締めの声と同時に、空に光華が咲く。

それを開始として、転移が行われた。


【じゃあ、頑張れ、威亜♪】

そんな鈴の声が聞こえたと思うと、俺はχブロックにいた。


何故かここだけは人がいないように見えた。

見える人影はあと一つ―――どこかで見たような灰人間だ。



「【また会ったな、威亜。楽しく二人でりあおうじゃねえか】」

「......おめえかよっ!?」

そこには、諸悪の根源に近い存在が俺に笑いかけていた。



―――



「【これを作ってくれた奴の好意に感謝だな。

存分にお前と殺し合えるなんて、素晴らしいじゃないか。

俺は今から楽しみだよ】」

「...俺は全然楽しみじゃねえよ」

「【なんだよ、反応詰まんねえな】」

「そもそも殺し合いしようなんて言ってるのがおかしいんだよ!」

「【...そうか?】」

「そうだ!くそ、鈴め...。次顔見たらどうしてやろうか...。」

【私は特別登場で出るからね、やるなら現実でよろしく】



突然の声に驚いたが...この程度で驚いていては俺の心は持たないのだ。

「ああ、戻ったら覚悟しろよ?」

鈴が軽く息をのむのが聞こえたぎり、通信は終わった。



―――

「【さて、始めるか】」

「やりたくないんだが...。」

「【まあ、俺の許された行為だ。それに、どちらが勝とうと決勝には行ける】」


コイツは脳筋だ。

決勝には行ける、その言葉がコイツの性質を表している。


...毎回思うが、俺には何故か異世界、と言う物の来訪者が接触してくるらしい。

最初はステータス面(イヴェンシアその一だろうか?)、次は独龍、そして目の前にいるイヴェンシアその二だ。



...なぜこうも俺に固執するのだろうか?



―――

暫く、斬撃の応酬が続いた。

稀に掠ることはあるのだが、それも続かず、そのうち回復すると言うことが続いた。

...【ちょっと、ほかの所もう決勝終わったよ!?】と言う、焦ったような鈴の声が聞こえたが、そんなものに気を取られては瞬殺間違いなしだ。


実際、今までよりも何段階も早く、殺気まで込められた斬撃が飛んできた(・・・・・)

なんとか防げたのだが、髪がバッサリと持ってかれた。



「【......!?殺気だと......!?】」

そう灰野郎が言った瞬間、俺はその首を刎ねていた。



「......俺の見た目の最たる部分なんだ、よくもやってくれたな」


《Winner:Ia》の文字が見えた時、俺達は人馬宮に転移させられていた。



―――

【えー、お疲れさまでした。

この後に一名特別登場プレイヤーがいるために、49名のバトルロワイヤルとなります。

では、この星に龍の祈りの届かんことを。Bell verio】


さすが、鈴だ。

期待させておいて落とす作戦、俺には到底使えないだろう。

...それを俺が使う羽目になるのは、氷華 斉太の所為だ。そう信じたい。



―――



「さて、私の作戦も佳境を迎えたか。

...由紀君、君もそろそろ彼に会う時だよ」

「そうかなー、斉太小父さん。ボクはとりあえずゆっくり行こうかなーって思ってるけど?」


そういう由紀と言われた少女の言葉に苦笑する男。

「優と過ごしているのだろう?私は君にあの世界でもクレジットと言う名の金を渡しているが?」

「ああ、あの人ね。...てことは、私に物理的にやってるわけ?娘の面倒を見ているから?」

「流石鋭い。私の片腕なだけある」

男の言葉に、由紀は喜ぶ。


「ふふふ、私が佑子おばさんが途中まで作ったのをやったからね。

小さいころから続けていたのが良かったよ」

そうして、二人は暗闇の中笑う。


いつまでも、いつまでも。

暗闇を廻る舞踏曲が、二人を包んでいた。

いや、二人がワルツを奏でていたのかもしれないが。

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