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Cardinal Online  作者: ia
Leviathan Corner(進行時間が短いのでストーリアは少な目)編
40/105

運命のレールの上

「おお!旦那、久しぶりだな!」

「ああ、久しぶりだな、ダグラス。それにしても、なんで今日は何でこんなに混んでいるんだ?」

『Doomsday Knights攻略おめでとう、我等がイア団長!』


今日、2040年、12月24日。

あれ(・・)から約3ヶ月経ったが、いまだにベルとの接点はない。

強いて言えば、アイツの妹、ヴァイテルとあったぐらいだろうか。


その中で、これは驚いた。


「へへへ、伯父さんに用意してもらっててよかったよ!」

その言葉を聞いて、俺は思わず振り返ってしまった。


「...ベル?」



―――

「体は大丈夫なのか?それよりも、まだあれから一週間しかたっていないが、ここにいていいのか?」

そんな俺の心配も、彼女には通用しないようだった。

「私の身体はそんなに柔じゃないですー!後、威亜だって十分まだ痩せてるでしょ!」

「うるせえ、お前みたいに俺はアウトドアじゃねえんだよ!ダグラス、なんたってこんな奴の伯父なんだよ!」

「仕方ねえだろ、ライアの妹の娘なんだからよ!」


ベル―――事、ダグラスの姪、佐々木 れい

見た目はあの世界と変わらない。

しいて言えば、あの世界で見せた茶髪は偽で、実際は俺よりも多少白っぽい色が入った銀髪だ、と言うぐらいか。

こう、都合よく同じような世界に俺の知人がいるものなのか、と思っていると、

「あのー...。姉さん、そこ人の邪魔だけど...。」

「あ、ごめん弓!ちょっと威亜が…。」

「いや、俺は悪くねえどころか助けてやったんだ、感謝しろ!」

「知るもんか!そんな威亜なんて、もう知らない!」

「じゃあ、さよならだな」

「ちょっと!?嘘だよ、大好き威亜!!」

弓の苦言が入り、多少慌ただしくなったが、鈴の想いは変わらないらしい。

そうなると、あの質問が心配だが―――流石に、もう覚えてないだろう。


「威亜、“この”世界だったら私を受け入れてくれるんでしょ?」

前言撤回、やはりベルは覚えていた。

それもそうか、これを鈴が前俺に聞いたのはⅠⅭ層攻略時、つまり約三か月前だ。

流石にその位は覚えているだろう、俺だってオープニングイベントの言葉は一字一句忘れていない。


「...前言った通りだ。

だが!俺はお前とつるむ気なんて毛頭ねえからな!」

「結構!私は伯父さんに言いつけて、せっかく今日用意した物も投げ捨ててやるんだから!」

軽く泣き声の混じった鈴の声に、俺は思わず問い返してしまう。

「用意した物?」



「......悪い!この通りだ、許してくれ!」

「だったら、早く司会やってよ!」

「うええ...。」「うええ...。じゃない!」


用意した物とは、或る物、それも俺がダグラス以外に知られてはいけないものだ。

エターナル=ゲイルの先端に着いた赤い宝石の内側に作ったもの。

それは、所謂ラブレター、と言う物だ。

ダグラスには事前に説明し、その時でさえ気恥ずかしい思いをしたのだ。

誰かに読まれたら、と思うと...。


そのような経緯で、今俺は進行をすることになっていた。

俺達の目の前には茶髪の少年と同じく少女がいた。

少年は輝弥、少女はかいと言った。

どうやら、グロウとグレアらしい。


「ハア...。

コレヨリクリアノウチアゲヲスル。ミンナタノシムヨウニ」

カタコトでいった俺の開催宣言によってその日〔Dagla Riss〕(ダグラスの店のバーバージョン)は荒れた。

誰が始めたのか炭酸が店内を駆け巡り、そこらへんで炭酸の流れた後のシミが出来た。


―――次の日、〔D's Cafe〕及び〔Dagla Riss〕は休業した。

その掃除に駆り出されたのは、仕事の無い者たち、つまり俺のような奴らだった。



―――

本来の目的である《Destiny Plan》の発展は完了した。

俺は作り出さないものの、ほかの企業が作り出すごとに日/500円(一作品)と言うお小遣いがダグラスの許に入った。

そのうちの2割が俺の手元に、残りはダグラスが6割を店の発展に、4割を世界の管理費として使った。

現在―――2041年、3月現在《Destiny Plan》をベースとしたゲームは2643作品、一日で俺の手元には260000円も入る計算だ。

大きくなっていく毎に俺の懐はあったまるが、もう怖くて見ていない。

一昨日は二つ目の1000倍の点の先に2桁存在するのを見て、それより先は見たくなかった。




―――

氷桜 威亜  ステータス

2023年、12月21日生まれ。父母ともに不詳だが、本人は氷桜 海斗と氷桜 藍良の息子だと思っている(・・・・・)

《Desiny Plan》と言う名の新ゲームベースを発表したため、その資金は常に増え続けている。


Ia 追加ステータス


特殊ステータス 黒龍王の加護

【イア、貴様のかつての名はイヴェンシア=ヴァルカリアと言う。

貴様が、かつて世界の中心だったのだ。それなのに、今の体たらくは何だ!

天竜人だか月天人だか知らぬが、我の友を腑抜けにしたヴァルと言う者には今度きつい仕置きが必要と判断した!後は我に任せよ!】

能力上昇...龍の系譜に連なりし者との交渉が成功しやすくなる。

また、首の声帯に被るような爪の甲のような見た目の黒い模様が出来る。

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