アリスの正体、身近な終わり
「.........」
俺は、無言で上を見ていた。
...コンクリートのような色。俺がいたギレア伯の旧邸にはなかったものだ。
次いで、左右を見渡す。左には仕切りがかかり、微かな寝息が聞こえる。
右には、窓が見える。窓などあの世界にとっては高級なものだった。
此処はどこなんだと思いつつも、肉体を見る。
その肉体は、華奢ですぐ消えそうだった。
頸には黒と紫、そして灰の線が走り、その横に俺の髪の色であるボサボサした銀の筋が大量に走っていた。
そして、左の仕切りを開けると、少し頬の肉が無くなった藍理栖がいた。
コイツもあの世界にいたのだ、きっと肉体に影響もあったのだろう。
そう思い、栄養を入れていたのであろう、細い注射針を抜くと、何とか異常に細い左腕を伸ばして仕切りを掴み、身体を持ち上げると藍理栖に言う。
「おはよう、藍理栖。俺は帰って来たぞ」と。
「...ん?」
「おはよう、藍理栖。俺は帰ってきたぞ」
「おはよう、お兄ちゃん...!?その首のは!?」
突然起きた藍理栖。だが、俺はずっと一緒に居たような気がした。
「ああ、「もしかしてⅬⅩⅩⅡ層とⅠⅭ層のボスの徴!?」...ああ、だけど何で知ってるんだ?」
「もしかして、イアって名前でいた?」
「当たり前だろ、俺はその名前以外でいたことがないぞ」
「そっか。じゃあ、いいや」「何がだよ」
俺は、ずいぶんと自分の世界が近しい範囲で広がっていることに気付かされた。
ー--Iaステータス
lv,148
HP 49300
STR 990
AGI 910
追加効力 隠蔽率+200%
装備
頭部 なし
胴 黒のコート、絹のシャツ
腕 防護籠手
指輪 鉄楼団の腕章(左)、婚約指輪(右)
足部 革のズボン
脚部 黒衣のブーツ
武器
右 ターミナル=バルク
ステータス...<人の形をした悪魔lv,148>、<ヒトガタに好かれし者ー--Raлoles>
<人の形をした悪魔>
・<Possession Knight>に見初められたものの証。このステータスを持つものは、首に輪状の跡が一生涯残り続ける。
能力上昇...STR+50、AGI+50,隠蔽率+50%、HP+4500
<ヒトガタに好かれし者ー--Raлoles>
・Raлolesに好かれたものの証。首に紫の輪状の跡が現れる。いつか、復活される時まで、彼の者には枷が付くであろう。
能力上昇...STR+130、AGI+190、隠蔽率+155%
能力低下...HP-300
スキル
片手剣 1200/1200
両手槍 1680/1649
釣り 648/648
統率 2480/2480
両手剣 1200/1086
隠蔽 2400/2400
索敵 2400/2400
片手槍 1200/126
料理 3200/2412
特殊スキル
虚龍王 9999999999/9999999999
特殊ステータス
終末を乗り越えし者
【イア君、クリアおめでとう。君が次にこれを見るのは、きっと君が作り出した世界のその先だろう。
...君が作り出す未来に、ベルと言う少女がいることを願って。
氷華 斉太】




