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Cardinal Online  作者: ia
Doomsday Knights編
27/105

<Doomsday Knight>と言うモノ

俺は悩んでいた。

それも、Ⅽ層ボスの攻略法を、戦場でである。



2040年、9月21日。

俺達は、Ⅽ層ボスのドームにいた。

そう、ドームに。


ドームとしか言いようのない見た目をしている、Ⅽ層の中心。

俺達は、その中心で機械と戦っていた。

<Doomsday Knight>。

騎士とはもはや言えない、そんな存在が目の前にいた。




「...ふう。私ですら、流石にここまで硬くなっているとは思わなかったぞ」

「知りませんよ!とりあえず、攻撃を行わず、次の硬直時間ディレイタイムに総攻撃!残り1段です!一気に削り切りましょう!」

それに、疲れて居ながらもやる気に満ちた怒号が返る。



......それから、丸2週間がたった。

何故わかるかと言うと、ステータスウィンドウに書いていたからだ。

俺のウィンドウには、ある一つの技が載っていた。

一撃でこいつを倒すことが出来る技だ。

だが、コイツを倒すためにはすべての仲間が後ろにいる必要がある。

そのために、俺は声をかけた。


「皆!俺に、コイツを倒す方法がある!分かったら、全員後ろに行ってくれ!」

その一声でも、皆は素直に後ろに下がった。

皆は、此処までで完全に疲弊していた。

対して、機械は体力を初期値の6段目まで回復している。

だから、それに頼る事しかない、と言う物だ。




「よし!じゃあ、俺が死ぬかもしれないが、試してみる!しぬなよ!」

皆が頭に?を浮かべている頃、俺はようやく準備が整った。


「【我は、彼方の物を滅せんとする。

我の魂は、虚ろなる力を放つ。

彼方まで、その先を滅ぼさんがため―――】」


そう言って、放った技。

嘗て、その使用をある男に封印されたという禁術だが、流石にこの場合は許されるだろう。

―――その俺の言葉と共に、或る異世界の男の声が混じっていたことなど、俺含めて、誰も気づいたものはいなかった―――。




ドオォォォォンと言う音を立てて、機械は崩れる。

俺以外に立っていたのは、ベル、アリス、そして氷華 斉太。


「...ありがとう、イア君。では、私は去ろう。君のステータスには、もう一筋の線が存在するだろう」

【2040年9月22日15時24分、この時を以て世界は放たれた。私は斃されてはいないが、Ⅽ層と言う目標に辿り着いたのだから、良しとしよう。これより、全ての者のログアウトを行う。それでは―――さらばだ】

その声と共に、<Doomsday Knights>最後の戦は、幕を閉じた。

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