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Cardinal Online  作者: ia
Doomsday Knights編
22/105

クリスマスの出来事

「ううう...。寒いねえ、イア」

「当たり前だろ、ベル。

...寒いようならこっち来るか?」

「いいの?じゃあ、お言葉に甘えて...。」

「...おい、抱き締めるな、痛い痛いイダダダダダ!?」

「えへへ~」「えへへじゃないッ!」


12月24日。

俺達は、ⅬⅡ層に来ていた。

今日、此処ではヴァイテル主催で〔休戦日〕とされ、七面鳥などのクリスマスパーティに相応しいパーティになっていた。

その資金は殆どが鉄楼団から―――具体的に言えば、俺が全体の6割を負担していた。

その資金源は今までのモンスタードロップだ。

が、レアドロップなどいくらでもある。

...なお、一番高く売れたのは第Ⅲ層で手に入れたボスドロップ品、《煌々たる櫓》で、15Ⅿケイだった。




「...では、これより名誉司会、イア様にお話を伺いたく存じます。

イア様、御登壇お願いします」

何!?と思う間もなく、Blowー∀が謎の言葉を唱えた。と同時に、俺はマイク席にいた。


「...ああ、そうか。

くそ。



...ああ、失礼した。これより、クリスマスパーティだ!俺の懐が痛くなったが、その分楽しんでくれ!」


そういうと、皆は笑いながら次の言葉を待った。


「...ありがとうございます。では、これより食事の時間です。

皆さまは、ご自由にお食事をお楽しみくださいませ」

それが開始の合図となった。

誰よりも早く、俺はグラタンに手を出そうとし―――そして、俺よりも早くベルが七面鳥を貪っているのを見てしまった。

そこからの事は、午後8時まで記憶にない。



―――

「ふい―――...。

おなかいっぱいだねえ...。」

「ああ、そうだな」

「なんでイアがケロッとしてるのか不思議だけどね」

「いや、お前は俺よりも喰ってたのになんでケロッとしてるんだよ」


閉幕間近。

俺達のほかには、後片付けの保守的鉄楼団メンバーぐらいしか残っていなかった。


「じゃあ、私は帰るね。あ、ベル...」

そういうと、ベルに耳打ちする。

ベルは顔を赤くしていた。

可愛い。


「じゃあねー」

そうして、会場には片付けも終わり、俺とベルのみが残った。

ベルは何もしゃべらず、俺は何を切り出そうか悩んだ。

そして、午後9時を知らせる鐘が鳴ったとき、俺はあれを思い出していた。



「ベル」

「な、何!?」

突然慌てだすベル。

本当に「可愛いな」と思った。


「か、可愛いなんて...。嬉しいなあ」

どうやら口に出てしまっていたらしい。

過去の俺よ、何故そんな事を口走ったのだ。

そういったとしても、(知らねえよ!)と言う答えしか返ってこないだろう。

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