あれからの事
俺が死んでから、色々とあった。
死んだと言っても肉体だけだが。
まずは、柚。
死ぬ前からだったが、二人には子供が出来た。
海という名前で、分かりにくいが女だ。
その男らしさを俺に分けて欲しかったが、無理だろうな。
そんな海は、信と結婚した。
意外な所だが、可愛い孫だ。由紀には孫馬鹿だと言われるが、由紀も同様なのだから仕方ないだろう。
次に優。
こちらは独り身を貫いていた。
研究者チックになり、謎の極小機械を作り出していた。
...結局、何かしらの事をしたのか斉太とヴァルを巻き込んでどこかに行った。
だが、其の行先は分からないまでも何かは分かる。
異世界に行ったのだ。恐らく、もう会えないのかもしれないが―――それが、少しだけ悲しかった。
藍理栖は、あまり変わらなかった。
結局歌手で貫き、女優にもなるなど、まあすげえな、と言った感じだ。
ダグラスは、国際的になった。
アイツの店が世界進出していた。
本店にずっしりと構える老主人、その中身は国際的なバーの会長だ。
まさか、終日珈琲と過ごすような奴がそんな奴には思えないのだろうか、たまに驚きの声が聞こえた。
ベルと弓は、俺と同じ様に由紀に振り回されている。
いい気味だ。ざまを見ろ。
んで、俺は、というと―――何も変わらない。
ただただこうやって由紀と共にいるだけだった。
それが、俺の幸せなのだから。
―――The End―――
―――
ってことでどうも、ようやく終わってしまった、と思える∀・1です。
愉しかった、番外編も含めると全141部に及ぶ短めな作品でしたが、今までご愛読ありがとうございました。
次回作は、<新生・新たな世界にて>ですかね。
まあ、宜しくお願いします。
以上、葵でしたッ!




