現在公開可能な情報 3
オーサカ
鉄で埋め尽くされた都市国家。鉄の町。
国中に鉄くずが溢れかえっている。人の姿はほとんど見られない。国王がいるが、由緒ある血筋ではない。現国王はもともと研究所にいた技術者である。
資金源は研究所との取引からしか得られず、国民全員の生活を賄える訳もなく、オーサカ国民の生活は困窮、オーサカから人が離れていく原因となった。
研究所に不当な条件を飲まされている背景として、研究所に任命された国王のほとんどがこの条件に反対したために殺害されたことが挙げられる。
また、審判の日以前の技術の復元も課せられており、入国案内はロボットが行うなど非常に発達している側面もある。
国宝として、電気で動くバイクが三台ある。
オーサカ国王の宮殿
コノハは塔と表現したが、審判の日以前で言うところのビルが一番近い。ところどころ脆く壊れている。曇りの日には影で黒く見え、何とも不気味である。エレベーターがある。
王の居室は絨毯やシャンデリアなどとにかく豪華である。部屋の奥の少し高くなった壇上にソファがあり、玉座として使われている。
ナズナ
入国案内を担うロボット。国王が創った。人を模してある。外装は滑らかで、四つの小さな車輪で動いている。
ヒョーゴ
温泉が多数存在するものの、資源の少なさで廃れた都市国家。無人の町。しかし大陸側の海に面しており、また宝石がひそかに存在するので、少数ではあるがいくつかの商会が整備し、宿場町として利用している。周りが広大な岩石地帯なので陸路では他の都市から行くことが難しい。
密航の船
主に布を取り扱う商船。船員は全員オーサカ出身。オーサカの復権を望む節があり、研究所に反感を抱くものも多い。
船は鉄製で、最新鋭の蒸気船である。甲板から下りると部屋が、さらに降りると船倉がある。基本的に帆は張らない。
プサン
研究者と人造人間がうろつく都市国家。死神の町。
入口と出口を兼ねた門が一つあり、港から門まで一本の広い道で繋がっている。その通りに二分される形で町が広がる。家のほとんどが平小屋。
研究所に土地を提供する形で栄えた都市で、研究所支部の大きさは世界有数。『死神』はここで初めて造られた人造人間で、痛みを感じず、体が欠損しても動き続ける。ただし、痛みは感じないが負荷は生じている。薬を大量に投与し、なおかつストレスを与えられるので、成功率は極めて低い。
プサンからは許可なく出国することができず、亡命ができない。研究所から得た金を王宮が受け取り、その一部が国民に分配されるという手段が取られている。多くの場合不正があり、少数の富裕層と多数の貧困層が生まれ、孤児が多数発生した。この孤児たちのほとんどが死神研究に用いられた。
確保できる子供の数の問題から、死神を製造できるのはプサンとニューヨークだけである。
教育制度
義務教育制度が設けられている都市国家は珍しく、そもそも教育機関がない都市も多い。設置に費用をかける余裕がないというのも理由の一つだが、教育者となれる有識者、教養者が少ないことが最大の原因。ただし、新たな研究者の育成の目的で研究所が設備を提供した例はある。
学校に通うために必要な金も馬鹿にならず、コノハの父のように大学まで行くのは稀である。
おまけ
デトラとコノハの夜の関係はトーキョーの時点ですでにあった。コノハが普通に食事を取れるようになり、点滴も必要なくなった頃、デトラがコノハの脚の包帯を替えるときに自然とそういう流れになったのである。ただし、この時は愛がどうこうは考えていなかった。
求めるのは、デトラからのこともあればコノハからのこともある。