お姫様と焼き肉晩餐会
もうすぐ、ネンガラ・ネンジュー・ショクヨク・ノ・アキ王国(スマホから打ち込むのが大変(@_@))で3か月に一度開催される、焼き肉晩餐会の日がやって来ます。
幹事は、ご存じお肉大好き巨漢のガッツラーです。
「姫様~今度の晩餐会は、森の焼き肉食べ放題の店でいいですか?」
「いいわよ。あそこ、店員の態度も良いし、肉も国産なのよね。食後にはスイーツも選べるしね。」
(ワ○カルビ?!)
「じゃあ、予約しておきますね。」
「よろぴくぴくー」
―さて。そして、晩餐会当日になりました。
今日の晩餐会メンバーは、姫様と旦那のアッサリーとガッツラーの三人です。
他の護衛は、別の警護の仕事が入ってしまい、欠席になりました。
「うぉぉ肉肉肉!!姫様、どのコースにします?」
ガッツラーは待ちきれず、よだれをたらしています。
「そうね、いつもの『森の獣たちの射ちたて肉set熊・うさぎ・鹿・牛・豚食べ放題コース』にしましょうか。」
「一人\2980のコースですね?」
「経費で落ちるのよね?」
「落ちます。」
肉が来るまで、三人で会話に華を咲かせます。
アッサリーがガッツラーに話しかけました。
「ガッツラー、心筋梗塞の方は大丈夫なの?」
アッサリーと、ガッツラーは元同僚なのでタメ語で話します。
「まぁ、とりあえずはね。」
「あまり肉ばっかり食べない方がいいよ。」
ガッツラーはイラっとしました。
(アッサリーうぜぇ。だったら焼き肉食いに来てんじゃねーよ。)
「お待たせ致しましたー。セットのタンになりまーす。」
「タン来たわ!食べよ食べよっ♪」
姫様も、最近は三食和食を心がけているものの、元々は大のお肉好きです♪
タンを焼き、姫様が特製たれを付けて食べようとすると…
「ミィ、焼き肉のたれは、糖質高いんだよ?こっちの『その辺の湖から採れた岩塩』にしときなよ。」
と岩塩をすすめてきました。
姫様もイラっとしました。
(アッサリーうぜぇぇーだったら焼き肉食いに来てんじゃねーよ。)
しかし、3か月に一度の楽しみ、肉を次々と焼くトングがとまる訳がありません。
じゅううぅぅぅぅ。。。
「あぁっあんまり焼き過ぎるとダメだよ!焦げ目が体に入ると、体の中で同じようにコゲが発生するんだよ!」
姫様は耐えきれずに叫びました。
「ちょっと!アッサリー!今日ばかりは空気を読みなさいよ!」
その後も牛肉・豚肉・熊肉・鹿肉・うさぎ肉等をいろいろ頼んで、じゅうじゅう焼きまくり、食べまくりました。
そして、ラストオーダーの時間になりました。
「ラストオーダーの時間ですので、スイーツをお選び下さい。」
「きゃー♪何にしようかなっ 私はこの『森の妖精さんのパフェ生クリームましましたっぷり(;´д`)ぷりぷりぷりんチョコソースもたっぷりん』にしようっと!」
「僕は、『ベリーベリー!とてもvery!!森の木の実とベリーがのっかかったリスさんも★驚く超☆濃厚カマンベール・モッツァレラ・青カビのふわっふわのチーズケーキ』にしよーっと。」
「えっ、肉をたらふく食べたあとにそんなしつこいものを食べるの?!杏仁豆腐にしときなよ」
「………。」
「………。」
「ありがとうございましたー。又のお越しをお待ちしておりまーす。」
そして、焼き肉晩餐会は幕を閉じました。
「あー、美味しかったねー。焼き肉もたまにはいいなぁ。」
満足そうなアッサリーを尻目に、姫様とガッツラーはげっそりしました。
(もう、アッサリーとは焼き肉行かない。。)