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~お姫様とアル中の護衛~

~前回までのお話(*^o^)/\(^-^*)~


ネンガラ・ネンジュー・ショクヨク・ノ・アキ王国のお姫様には五人の護衛がいましたが、ある日、皆で森の病院に行く途中、熊に襲われてしまいます。五人の護衛のうち、四人はポンコツ。お姫様を救ったのは意外にもやさ男のサンショク・ワショクー王国出身のアッサリーでした。数年後、お姫様はアッサリーと結婚し、毎日あっさりした食べ物を食べながら健康的な暮らしをしていてのですが…?!



【五人の護衛・プロフィール】

・アルチュー …アル中で宴会部長だが、根は心優しい。密かに姫様をお慕いしている。発音は、『ア』にaccentでお願います

・ガッツラー …お肉大好き巨漢。

・スウィーツゥー …スイーツ男子。女子よりカワイイルックス。

・サプリ… サプリメント大好きオタク。

・アッサリー… 隣国サンショク・ワショクー王国から来た新人の護衛だったが、みごと熊を倒し、お姫様の旦那となった。あっさり和食と適度な運動が大好きな真面目男。




はてさて。

相変わらず健康的で優秀な生活を送られているお姫様でしたが、実はここ最近、お姫様は少々退屈しておいででした。


申し遅れましたが、お姫様の名は、『ミィハァ』、この国での愛称は『ミィ』です。


ある日お姫様が窓辺で午後のティータイムを楽しんでいると、アルチューが 窓の外から姫様を呼んでいます。

相変わらず片手にアルコールを持参しています。

(ってかこんな護衛おるんか)


「姫様ー!へへへへ…」


「あんた、熊に襲われそうだった時、私をほっぽってお酒でベロンベロンになってたくせに、よくクビになんなかったわね。」


「そんなん気にしないで下さいよぉ~。」


(この楽しい感じ、何だか久しぶりだわ…)

(アッサリーって、真面目過ぎてつまんないところがあるのよね…)


「姫様、よろしかったら今日の夜、二人で飲み会しませんか?」

(こんな護衛あかんやろ)


「えっ…何を言ってるの?私はアッサリーの妻なのよ。」


「そっちこそ何言ってらっしゃるんっすか。飲み会っすよ、ただの。」


(ヤバイわこの感じ…)

(ドキドキわくわっく。)


「しかたないわねぇ。行ってあげるわよ…」

(内心、キャハ(*^^*) )



その夜。


お姫様は人の目を盗み、アルチューの元へと忍びました。

いつも、人目につかない庭のどこかを探して飲み会をしています。



「かんぱーい!」

「イエーイ!」


今日は雲に霞んだ三日月が庭の生い茂った木の葉っぱの陰からうっすらと見えている、そんな控えめな夜です。


「久しぶりッスね!姫様と飲めるの。」


「そうねぇ。最近はアルチューとの極秘★こっそり♪お忍び飲み会出来てなかったわねぇ…。」


お互いに最近の出来事を話し合い、お姫様はアルチューのギャグに笑いました。

(やっぱり、アルチューといたら楽しいわ。)

(まるでタイムマシーンに乗って、昔に戻ったみたいだわ…。)


そのうちに、アルチューは、ガブガブ飲み始めました。


(楽しい。 楽しいけれど…)


余りにもガブガブお酒を飲むので、お姫様はアルチューの体が心配になってきました。


そして、とうとう口に出してしまいました。


「アルチュー!飲める男はかっこいいかもしれないけれど、そんなに飲んだらだめなのよ!」


アルチューの顔が少し曇りました。


「なんか、姫様…変わりましたね。

前は一緒に潰れてくださってましたよね。」


「そうね…。でも、健康が第一だって、気づいたからね…。」


「確かに健康診断の結果はあんまり良くないんスけどね…。」


「ダメじゃない…。」


姫様はアルチューのことが心配で心配でたまりませんでしたが、これ以上深入りするのは良くないと思い、その場を去ろうとしました。


「そろそろ帰らないとだわ。じゃあね。護衛はクビにならない限り頼むわっ。」


「もう帰られるんですか?!」


アルチューはとっても残念そうにしています。

そして…ついに言ってはいけない言葉を発してしまいました。

酔っぱらってはいるけれど、気は確かでした。


「実はオレっ。。姫様のことが…。」


「え?何?聞こえなーい。」


姫様は、アルチューが何を言おうとしているのか、

分かっていました。

そして、姫様も又同じ気持ちでした。

しかし、気持ちのままに行動することは不可能でした。


(ごめんなさいね、アルチュー。この国の為にも、アッサリーを裏切ることは出来ないの…。)


(それにね、何より二人でいると、『楽しい』に負けてしまってあなたも私もお酒がやめられなくなるの。お互いの体にとって、良くないのよ…)


お姫様の目から一筋の涙が流れました。


けれど、振り返ってニッコリ笑いました。


(貴方と私は、永遠の同士でいましょう…。)



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