蒼き祖
雪が舞っていた。
コトウはネルサン団長の後ろで、龍に乗っていた。
「コトウ君、寒くないかい?」
「大丈夫です。」
出発前に上着を持ってくるといいと言っていたのはこの為だったか、とコトウは思う。
出発して1時間ほどで随分と移動した。
コトウの家を訪ねたネルサンは、
「会いたがってる方がいる。」
そう告げた。
コトウの準備が終わるとネルサンの龍の後ろに乗せてくれた。
配下の団員を2人連ねて一団は飛んでいた。
さらに寒さが増した。
クーカイロン王国には四季があり、コトウも冬を知っていたが
その寒さだけでは無かった。
神聖な場所にだけ満ちる、澄んだ冷気が近づいていた。
暫く行くと島についた。
此処は、クーカイロン島の遥か北。
クーカイロン王国最北端の島【ノーザンド】
コルベルト一族の神域。
4人と3頭の龍は浜辺へと降り立つ。
すると龍達は島の中心にある雪山へ頭を垂れる。
「お前達は龍達とここに残れ。」
ネルサン団長は部下に指示する。
「ここからは神域。普通の人間は入る事を許されないんだ。」
ネルサンはコトウに説明をした。
「あの雪山に君に会いたがってる肩がいる。」
「神域の中に?」
「そう。さぁ行こうか。」
ネルサンとコトウは龍に乗り進み出す。
空の上から吹雪ていたように見えたが気のせいだったのか、ゆきがしんしんと落ちてくるだけだ。
「吹雪いてない所を通って行くんだ。道を作ってくださっているんだよ。」
コトウには一体どういうことなのかいま一つピンと来ていなかった。




