小さくてニューゲーム
「ん……?ううん……。」
………知らない天蓋だ。
……え?天蓋?マジ?天蓋ってあれだよね。お姫様ベッドみたいな奴だよね。え?って事はお姫様?本当に!?あの神マジで王女様に憑依させちゃったの!?もしそうだったらふざけてる場合じゃないんだけど!?マジで!?
マジだったよ。
何せ周りの家具とかランプとかこのベッドとか壁とか何処見ても高そうな物ばかり。少なくともこの部屋は王女様の部屋と見て間違い無さそう。後服が寝間着だったんだけどこれまた高そうな服。日本でも着た事無いよこんなの。
そしてこれは少し話が脱線するんだけど、
「……身体小さく無い?」
そう、子供になってる。前よりも目の高さが低くなったりしてて、もしやとは思って身体を見てみたら身体が小さくなってた。
いや、考えてみれば背丈や年齢が変わるのは当たり前なんだけどね。そう都合良く私と全く同じの人がいる訳無いだろうし。
でも神よ、せめて子供だって事は伝えてくれても良かったんじゃないかな。混乱してパニック起こすとか考え無かったのかな。………考え無かったんだろうなぁ……
まぁこの時点で叫びたくなってきているけどそこは私の鉄の意志で何とか耐えて、もとい棚上げして、
「とりあえず外の景色でも見ようかな……」
そんな事してる場合じゃない気もするけど兎に角落ち着きたかったからこの部屋を調べるついでに外の景色でも見に行こう。周りの高そうな家具とかはなんか触る気になれなかったってのもある。
まぁ後回しにしてもそこまで問題は無いでしょ。さぁこのカーテンを開いて窓を開けた先には透き通るようなあの空が……
見えない。薄暗い城しか見えない。
こっち違うわ。この窓多分換気の為かインテリアだわ。多分この窓とは反対の窓だわ。うっわ恥ずかしい。この部屋に人居なくて良かった。全くこんな所に窓置かないでよややこしいなーもー。という訳でこんな暗い石壁とはおさらばしてあっちの窓へ……
「ん?」
自分の思考に自分で引っかかった。何でこんなに外暗いの?そもそも何で私ベッドで目覚めたの?今は神と一緒に見た世界は昼だったしそこから時間が経ってるとは思えないんだけど。
まさか今って夜?いやまさかそんな筈は。そうだ、あっちの窓の景色でわかる筈。では早速、御開帳〜。
おお……素晴らしい景色。夜の帳が落ちた街、綺麗な三日月、草も眠る静かな夜。
どう見ても夜ですねはい。
うーんどうゆう事?何か神の方でトラブルがあったのかな?それとも此処は神と見た世界の裏側だから夜なのかな?分からん。
それかもしくは……
「リース様?起きていらっしゃいますよね?」
…身体が凍り付いた感覚がした。例えるなら親に隠れてPCでエロ動画見てた時にいきなりドア開けられた感覚。いや、家で見た事無いけどね。ってマジかー廊下に人居たのかー。まぁ確かに良く考えたら王女様何だし護衛や乳母の1人や2人は居るだろうけどさ。部屋に居なかったからてっきり自室で寝てたのかと。てっきり護衛とか居ないのかと。後リース様って誰?私そんな人知らないんだけど。あれ、ひょっとして今不味くね?え、えーいもうこの際どうでもいいや!かかって来い!こちとら王女様だぞ!
「リース様?入っても宜しいですか?」
「……良いよ。」
ガチャ
来たっ!さぁ来い!こっぱみじ……ん……に……………!?
「はぁ、やっぱり……リース様。まだ7歳なんですから夜ふかししては駄目ですよ。身体に毒です。」
えーいちくしょうもう何でも来いやとか思ってたけど私は本日何度目か分からないカルチャーショックを受けた。
相手の姿は白と銀色を混ぜたような髪の色をしたショートヘアの女性何だけど多分背丈は生前の私と同じ位。後胸がD位あって「これが異世界か」と少し舌打ちしたくなった。ちくしょうもぐぞ。まぁそこら辺は割とどうでも良くて。一番驚くべき所は、
「先程からごそごそ動いたりこんな夜中に窓開けたりして居たのが耳に入って来てたんですが……何してらっしゃったんですか?」
ぴょこぴょこ。
顔の横にある耳とは別の耳がぴょこっと髪の中から出ており、ぴょこぴょこと動いていた。
投稿が遅れて申し訳ございません。本当はもっと進めたかったんですがこの話は此処で切り上げます。次は前よりは遅くならない筈。……筈。