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第二話 覚醒編
誰かが俺を見ていた。
――いや、監視されていた?
「お前の能力は危険だ。だから封印されていた」
「昨日まで一般人だったよな?気のせいか?」
「説明するとつまらないから黙ってろ」
何かが体の奥で“砕けた”。
「まだ封印が残っている。開けてもいいのか?」
指先が、かすかに光っていた。
自分の鼓動が、やたらとうるさい。
「触るな、爆発するぞ!」
だが
力の使い方は――覚えていた。
「使えばわかる。全部、な」
覚醒の代償が何かは、まだ知らなかった。
それでも
俺は能力を得た。
――でも、この世界から拒絶された気がした。
「脚本家出てこい。誰だこれ書いたの」
すると
「知らない。全部あなたのせい」
「いや、そこでBGM流れるのおかしくない?」
いつの間にか周囲がざわついていた。理由は誰もわからない。
「おい、ステータスが壊れてるぞ」
「いや壊れてるのは世界のほうだ」
「間違ってはいないけど、正しくもないな」
「なんでそこで笑うんだよ」
空気の重さが、昨日と違った。
「よし、全部忘れよう!」
世界が、止まった。
「やばい。何もしてないのに怒られそう」
「何もしてないから怒られるんだよ?」
完 第二話 覚醒編




