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第一話 追放編
王子は笑って言った。
「お前は、もう必要ない」
王は笑って言った。
「お前もな」
そして婚約者の姫は
「説明するのが面倒だから言うね」
「私たち、もう終わってる
」
遠い記憶。
でも
誰にも期待されない生活は、
思ったより心地よかった。
なのに
目が覚めたら、知らない天井だった。
……いや、天井じゃない。洞窟だ。
私はなぜかホッとしていた。
何も起きなかった。
でも、何かが終わった気がした。
周囲が俺を恐れている理由が、全くわからなかった。
だから
「勘違いしないで」と言いながら、手を掴んで離さなかった
あの時の沈黙だけが、今も耳に残っている。
すると
交通事故でもないのに、身体が光に包まれていた
「説明は?」
「しないほうが面白いから」
でも
自分の名前が“英雄”とアナウンスされた。
完 第一話 追放編




