パトとラッシュは、ず~っと一緒♪③速足(トロット)
コロンさま主催、『菊池祭り』参加(連載)作品になります♪・・名前は後で出てきます!(菊池・・きくち・・じゃあ、これで!・・でも、大丈夫かな?、全国のきくち様、コロン様へ申し訳ありません!m(__)m⇐何故か、いきなり謝罪)
一応、分割してみましたが、いつにも増してイラスト多用!ご注意下さい!
【注:作中で気になる箇所があると思いますが、お祭り終了後(8/16~)に『自主開催の間違い探し』をする予定なので、その点は触れずにお願いします♪】
五戒
『僕たちに語りかけて下さい。たとえ言葉が分からなくても、僕たちに語りかけてくれる貴方の声は理解できます』
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(ここはイヌたちが学ぶ教室の中・・今はゴハンの時間で、生徒たちは仲の良いグループで集まったり、そこの赤いリボンを着けている子のように、一匹だけで悠々とゆっくりゴハンを食べたりする子もいます・・犬にとって誰にも邪魔されない、満ち足りた美味しい食事は、ヒトよりも大きな幸せを感じさせてくれるのです)
(あの赤いリボンは大切な宝物なんでしょうね?、他の生徒たちに自慢していました・・一匹が好きなことや、小食なのは、まだ以前の名残があるからですね・・こういった様々な生徒が通う学校の平和と秩序は、守られなければなりません・・その為、ラッシュ君の不可解な言動と行動を調べようと、理事長であるワタシ自ら、パトさんとラッシュ君の元にやってきた訳なのですが・・)
パト「もーラッシュたら理事長先生じゃなくて、今はゴハンの時間でしょ?、ラッシュが食べないなら、おかわりとして、パトがもらっちゃうぞ!・・とりゃっ!」
ラッシュ「あっ!?、パトが僕のゴハンを!?」
パト「えっへっへ♪、ぼーっとしてたら食べられちゃうんだよ?、これがシゼンカイのきびしいオキテなのです!・・それじゃ、いただきまーす♪、ぱくりんこ♪」
(あらあら、パトさんがラッシュ君のゴハンを奪ってしまいました・・そうなると普通、多少なりとも揉めるところですが・・この二匹の場合では?)
ラッシュ「それってボクが前に教えたヤツ・・こんな風に返されるとは・・うぅ~、僕のゴハン・・まあ食欲ないし、これぐらいでいいか・・もぐ・・」
ラッシュ「それにしてもこの学校に来て、ずいぶんパトも変わったよね~?、前はゴハン食べるにも、おっかなびっくりだったのに・・元気なのはいいんだけど?」
パト「へっ?、そーだっけ?、ラッシュが全然ゴハンを食べないのしか覚えてない・・ラッシュはもっと食べないとダメだよ?・・さて、おかわりに行こう♪」
(ラッシュ君の諦めが良いのか、パトさんの押しが強すぎるのか、それだけ仲が良いということなのでしょうか?・・パトさんがおかわりのため、席を離れます)
ラッシュ「えぇっ!?、僕の分を奪っておいて、またおかわりするの!?」
パト「ただいま~、でも今のパトは、いくらでも食べられちゃう感じだよ!、じゃあ、いただきます!・・もぐもぐ!・・う~ん、おいしい♪」
ラッシュ「うわわん!?、まだ、そんなに食べるの!?、食べ過ぎたら、逆に体調が悪くなっちゃうんだよ!?、腹八分目にしないといけないよ!?」
(戻ってきたパトさんは、最初にあった量の倍はありそうな『おかわり』を持ってきたので、ラッシュ君が慌てています・・ふむ、敵ながらアッパレです!)
理事長「今まで食べられなかった分を取り戻すような見事な食欲・・ふふっ、やりますね!、この大食い対決、楽しくなってきましたよ!」
理事長「しかし、生徒に負けるようでは理事長は務まりません!、全力でパトさんのお相手をしましょう!・・ワタシも『おかわり』です!、もぐもぐ!」
ラッシュ「あわわん!?、理事長先生とパトが、食欲の権化となって暴走している!?、他の生徒たちが食べる分が無くなっちゃう!?」
(どどーん!っとワタシの前に置かれたゴハンに驚愕するラッシュ君!・・奥の生徒も唖然としてますね!、ふふっ皆の者、括目せよ!・・目的を忘れています?)
パト「それにしても、ラッシュが食べなさすぎなんだよ?・・『あの夢』を見てからだと思うけど、ラッシュの食欲がないから、すごく心配してるんだよ?」
パト「シンパイで心配で、ゴハンも喉に通らないぐらい・・あぐあぐ・・」
(言葉と裏腹に、凄い勢いでパトさんの前からゴハンが消えて・・代わりにギャラリーが増えてます?・・しかし、パトさんが気になることを言いましたね?)
理事長「一概に『犬』と言っても、食が太い子もいれば、細い子もいますからね・・でも、ラッシュ君の食べる量が少ないとは心配です・・何か食べたくない理由でもあるのですか?、よければ話してもらえませんか?・・もぐもぐ・・」
ラッシュ「ぎくっ!?・・はい・・元々、僕は少食なんですけど実は最近、夢見が悪くて・・その夢は、この『イヌの学校』とは違う、見知らぬ場所のことで・・」
(図星だったのか、ラッシュ君が目に見えて狼狽えて・・でも、ちゃんと話してくれるようです・・ラッシュ君は、素直で優しい良い子なのですね)
ラッシュ「パトがいて、バケツがあって・・そのバケツの中が真っ赤になってて・・僕はそれが凄く怖くて、すぐ目を覚ますんです・・その夢を何回も・・」
(何が怖いのかよくわからない夢ですが・・ラッシュ君にとっては、よほど怖い夢なんでしょう・・顔色が見るからに悪くなって・・少し震えているようです)
パト「前に言ってた夢ね?・・パトは、そんな赤いバケツなんて持ったことないし、何も知らないんだけどな~?・・それでラッシュの食欲が無いみたいで・・」
パト「それって、ラッシュがよくクロ先生に怒られて、バケツ持たされるからじゃないの?・・それとも勝手に道で何か悪いの拾って食べた?・・ぱくぱく・・」
(夢に出てきた当のパトさんは、何も感じないようで平然とゴハンを平らげています・・他の生徒が『どんだけ食べるの?』って注目しているような気も・・)
ラッシュ「僕は悪い物なんて食べないよ!?、パトこそ、ネギやブドウ、チョコレートなんて食べないでよね!?、犬には与えたらダメな食べ物があるんだから!」
(全力で否定するラッシュ君・・パトさんを心配してますが、その知識は・・)
パト「はいはい、わかってますよ~・・だからこそ、ゴハンをいっぱい食べたら元気でるんじゃない?、パトと理事長先生みたいに食べないとダメだよ~?」
ラッシュ「その僕のゴハンを誰がとったのやら・・ふぅー、ふたりの食欲と夢のことを話したら、ますます食欲がなくなっちゃった・・やっぱ、これだけでイイや」
ラッシュ「食べ過ぎたら、また眠くなっちゃうだろうし・・理事長先生、こんな夢なんですけど、何かわかりますか?・・クロ先生に怒られる僕が悪いんですけど、夢に出るほど自分では気にしてない、と思ってるんですけど・・」
(すっかり食欲を失くしてしまったラッシュ君が、すがるような瞳でワタシを見つめてきます・・この状態は健全とは言い難いですね・・何とかしてあげたいです)
理事長「理事長であるワタシも、流石に当の本人たちが知らないことを答えるのは難しいですが・・とりあえず、目の前の課題を全力でクリアしますね!」
理事長「がつがつ!!!、もぐもぐ!!!・・ごっくん!!!」
ラッシュ「うぁわんっ!?、あっと言う間に理事長先生の前から食べ物が消えていく!?、スゴイよ!、理事長先生!?」
理事長「ぱくぱく!!!、あぐあぐ!!!・・ごっくん!!!」
パト「わぁうんっ!?、そんなに早く、パトでも食べられないよ!?、これじゃあ、パトの完敗だよ~!?、きゃうぅ~ん!?」
理事長「けぽんっ!・・失礼、急いで食べたもので・・それではある程度、お腹も膨れたので、ちょっと待ってて下さいね?・・『管理者権限行使』!」
(そう言って、ワタシは虚空から『筒状のモノ』を取り出します)
キーーンっ!!!
(取り出した瞬間、いえ、ワタシが『権限』と宣言した時から、この『世界』の流れが一時的に止まります・・ラッシュ君とパトさんも、ワタシの食べるスピードに驚いた表情のまま固まっています・・他にも動く者は一切いません)
理事長「バケツに濁った水が入っている夢・・周囲の『モノ』とのトラブル・・精神的なツライ思い・・パトさんと赤色・・あり得ない知識・・それらから連想することは・・開示せよ、世界よ!」
(集めた情報の断片を頭に浮かべながら、『筒状のモノ』を様々な角度から眺めます・・そうすることで、この『世界の記録』を拾い上げることが出来ます・・程なくして、必要な情報がワタシに刻まれていきます)
理事長「なるほど・・どおりで、ラッシュ君とパトさんの記憶も言動もチグハグなワケだったと・・ラッシュ君の知識の出所も判明しました・・厄介ですね」
(他にも『監視』機能などを有していますが、『またお腹が減ってしまう』ので、今は使わず・・音もなく『筒状のモノ』を収納して・・『世界』が動き始めます)
理事長「お待たせしました、ラッシュ君、パトさん・・ワタシは、この後の対策に取り掛からなければならなくなったので、これにて『ごちそうさま』です」
ラッシュ「えっ?・・理事長先生、何もされてないんじゃ?・・結局、バケツの夢はどうだったんですか?、何か思い当たりますか?・・そこにあるものは?」
(停止した『世界』での情報は、『権限』を持つモノにしか認識されません・・当惑するラッシュ君がどういうことかと、ワタシに聞いてきますが・・ここで下手に刺激すると、思わぬ反発が生じる可能性がありますので不安とは思いますが・・)
理事長「どうやら、その事は時間が解決・・いえ、成り行きに任せるしかないようです・・ラッシュ君が『ラッシュ君のまま』ならば、きっと大丈夫だとワタシは信じています!・・ヒトは言いました・・腹が減っては戦に勝てぬ!と・・残り物ですが、さあ、これをどうぞ!・・一応、理事長からの命令ですからね?」
ラッシュ「えっ?、あっ、はい?、いただきます、けど?・・えーっと、その・・いろいろと気にしない方がいい、ということでしょうか?・・パンありがとうございます?、理事長先生、お仕事ガンバって下さい?・・あぐ・・」
(ワタシの残したパンを受け取り、まったく腑に落ちてない様子でしたが、ラッシュ君は、ぽそぽそと食べ始めてくれます・・少々、強引でしたが犬は上下関係を重視する生き物・・食事は心身を健やかに保ってくれることでしょう)
パト「あっ、理事長先生、お仕事行っちゃうの?、また、ゴハン大食い勝負しようね?、約束だよ!、今度はパトが勝っちゃうからね!、またね~♪」
理事長「そうですね、パトさんがあのたま・・いえ、ボールとラッシュ君を大事に思ってくれてるならば大丈夫でしょう・・では、またです!」
(パトさんがワタシに手を振ってくれます・・その様子を見ながら、教室を後にします・・さて、ほうぼうに手を回さなくてはなりません・・忙しくなりそうです)
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(自分でおかわりしたパンを置き土産に、何だか意味がよく分からない言葉を残して、理事長先生は教室から去って行った・・)
パト「ラッシュ~・・理事長先生、行っちゃったね~・・どうしようか~?」
(パトが何だか名残惜しそうに?つぶやいて・・僕の方を見つめている)
ラッシュ「やっぱり、パトも気になる?・・う~ん、いったい何が言いたかったんだろうね、理事長先生?・・ひょいぱく・・もぐもぐ・・」
ラッシュ「ごっくん・・どっちにせよ、なるようにしかならないってことなのかな?・・でも、流石は生徒思いの優しい理事長先生だね・・」
(最後に残ったパンのかけらを飲み込んで・・食べる気が無かったけど強引にでも食べたおかげか、何だか食欲が湧いてきた気がする・・そこには素直に感謝を)
パト「ラッシュ、なんとかできる~?・・実はね~、言いにくいんだけど・・パトね~、理事長先生がいなくなったらね~?・・」
(口元にゴハンを運ぼうとした手を止めて、パトが僕に助けを求めているような目を向けて?)
パト「何だか急にお腹がいっぱいになっちゃって、もう食べれないの♪、ラッシュがこの残り全部、食べてくれる~?・・調子乗っちゃったパトのこと許してね?、えへっ♪」
ラッシュ「ワンですとぉぉぉうぅ!?、こんなにたくさーーんっ!?」
(予想外の衝撃的な事実を僕に伝えてくるんですけどー!?、そっち!?、そっちを気にしてたのパトー!?)
ラッシュ「食欲出てきたけど、こんなの絶対にムリだぅぉーーん!?、助けて!、理事長せんせ~い!?・・うぅっ・・クロ先生、お腹いっぱいで僕が寝てても怒らないでくださーい!?・・もぐもぐもぐーーー!!!」
(残念だけど楽しい食事は終わり、僕にとって苦しい食事が始まってしまった・・でも、本当の地獄を味わうのは、この後であることを、その時の『ぼくたち』は知り様もなかったんだ・・)
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六戒『貴方が私たちをどんな風に扱ってくれたか、私たちは決して忘れません』
『お祭り終了後(8/16~)に自主開催の間違い探しのヒント(全部ひらがな)』
【き】づいてよ
【く】?????が
【ち】がうこと
@<話数進むにつれて【?】が明らかになる予定!、お祭りなので、気に入ったイラストあれば、ご自由にお持ち帰り下さい♪(ヘンなことには使わないでね?w)