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転生者の私は〝推し活〟するため聖女になりました!  作者: 玉響なつめ
第二部

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プロローグ

 戦争終結から約半年が経ったけど、忙しい日々が変わらないってどういうことだ!

 といっても新兵も加わったし、国内全体に戦争が終わったことによる安心ってのは広まっている。


 私ことイリステラ・ミュラーも軍に籍を置く聖女の一人として、今のところまだ回復しきっていないことから治癒の力は使わせてもらえないけど雑用で頑張っているわけですけども!

 夫であり推しのアドルフさんが何もさせてくれないのでね! ええ!!


「イリステラ、それ以上書類を持つな。お前の手が傷ついたらどうする」


「紙でちょびっと切るくらいなんてことないですから」


「……それに重いものは俺が持つって言っているだろう」


「いやいやこのくらいは。マグカップ以上の重さが持てなくなったら人間として私どうしようもなくなっちゃいますので」


「相変わらず冗談が上手いな」


「冗談じゃないんだよなあ……!」


 紆余曲折を経て契約結婚を本物にした私たちだけど、アドルフさんの甘さが留まることを知らない。

 ゲームをやってた時はただただ不憫な属性てんこ盛りだった推しも、この世界に転生した私の努力の甲斐あって今は幸せそうにしてくれている。

 その笑顔がもう可愛くって素敵でいくら語っても語りきれないんだけど!

 ましてや推しがまさかの私を信頼だけじゃなくて愛情をくれて供給過多な日々になるとか思わないじゃん!?


(ま、まあこれはこれでありだけどね! 過保護な推しも愛しい……)


 それはさておき。


 元々終戦直前にはお通夜ムードじゃなくて妙に静かだな? くらい穏やかさがあったおかげか、国民もそう混乱した様子はない。

 軍もいきなり縮小じゃなかったおかげで職を失って大勢が食うに困るって訳でもないし……その辺、新しい王様になったゲオルグ様が頑張ったあれこれが功を奏しているようだ。


 とはいえ、穏やかだからって戦争の傷跡は我が国には今もたくさん残っているし、復興はしていかなくちゃいけない。

 周辺諸国との外交、とりわけ敵対していた国との関係性もギスギスしているのは仕方ないけどちゃんとやっていかなきゃいけない。


「ってのはわかるんです。わかってるんです」


「……なら何が問題だ?」


「問題おおありですよ!」


 私はアドルフさんの執務室に山積みにされている書類の一つをつまみ上げてペチペチ叩いた。

 そんなことしちゃいけないってわかってるけど不満はどうしようもないじゃない?

 幸いというかなんというか、この部屋には他に人もいないわけですし。


「なんで! 私たち第五部隊が! 敵国との講和条約結びに行くのに名指しされなきゃいけないんですか!!」


 そういうのは第一と第二がやるから第五は終戦後、のんびりしてていいぞってゲオルグ様は言ってたのに!

 その余生(?)を楽しみに頑張った私の努力まるっと無視で今もあれこれ禍根の残る元・敵国に乗り込めとはどういうことだ!


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[一言] 第二部始動めでたい
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