図書室での交流
月曜日。
俺は登校していた。
俺は図書室に赴いた。
「ヨリくん、おはよう」
「おはよう、江東。何かお探しか?」
「何よ、その言い方。そっちこそエロ本探しに来ているの?」
「江東、言うじゃねぇか……ハッ、それでなんの用だ?」
「貴方に用があって来たわけじゃないわ。陽葵はいつも通りでしょうね?」
「一緒に登校してないから分からない」
「ふぅ〜ん、一緒に登校してないんだ夫婦のくせに」
「お前ら夫婦夫婦うるせぇぞ……」
俺は片腕を振って、煩わしく言った。
「揶揄いやすいからやってるだけ。娯楽がないから、暇潰ししてるだけじゃん」
江東は机の周りを歩いて話す。
本棚に並んだ文庫本を指先で触れていく彼女。
外では小鳥が囀っているのが聞こえている。
俺は側の机の椅子に座り、本棚の一冊を抜き取り、開いて読み出した。
「ヨリくん、土曜日はありがと」
彼女は俺の背後に立ち、肩に手を置いて来た。
「あれくらい、どうってことはない。江東、お前だけでも夫婦呼ばわりはやめてくれないか」
「陽葵は満更でもなさそうだけど……私は陽葵の味方。じゃあね」
彼女は図書室から出ていった。
俺が教室に向かったら、伊奈沢が駆け寄って来た。
「いよちゃんいよちゃん、おはよう!!」
「おはよ」
「素っ気ない〜いよちゃん」
「夫婦の登場だ〜」
「夫婦の登場〜」
クラスメイトの揶揄いが始まった。
「はぁー……」
俺はため息を漏らした。
俺は教室を出て、トイレに向かった。
トイレを出て、廊下を歩いていると来栖教諭に声を掛けられた。
「よぅ〜蒼嶺。少し頼みがあるんだけど……」
「その頼みって、そのダンボールですか?」
「あぁ、そうだよ」
来栖教諭が抱えていたダンボールを指定された教室に運んだ俺。
「助かったよ、蒼嶺〜。ドリンク奢るから何が良い?」
「紅茶で」
「そうか。伊奈沢と仲直りしたか?」
「えぇ、まあ」
自動販売機で来栖教諭が缶コーヒーと紅茶を買った。
「ほらよ」
「ありがとうございます」
俺は頭を下げた。
来栖教諭は職員室に戻っていった。




