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閑話①
「お母様!今日も絵本を読んでください!」
「ふふっ、エリーは甘えん坊ね。それじゃあ横になって。」
「はい!」
ここはとある王城の一室。今日もまたエリーと呼ばれた少女は母親に絵本を読んでもらっている。
ーーある日。
龍は1つの集落を発見しました。
その集落は悪い王様からいじめられていました。
龍はその集落を救う事を決意します。
龍は自由に生きています。
龍は誰にも邪魔されることはありません。
龍の存在はまだ人間に知られていません。
龍は世界を見守っています。
人間が龍を知るのはまだまだ先のお話。
「ねぇ、お母様。」
「どうしたの?」
「龍さんは今も生きてるの?」
「それはわからないわ。でもね龍さんを見たっていう人はちゃんといるのよ。」
「私も龍さんにあってみたい!」
「エリーがいい子にしてたら会えるかもね。」
「うん!」
「それじゃ、いい子はもう寝ましょうね。」
「は〜い。」
龍に会う。それが少女の夢。