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龍の初戦闘

スキル人化を擬人化に変更しました。4/4

翌日、目が覚めてあたりを見渡す。周りは相変わらず森だった。昨日のことは夢ではなかったらしい。まあそれも、今となってはどうでもいい。今日はスキルの検証と、この森の周辺を探索して食べられるものを探すこと。食料は光刃で作れるが、結構光力を消費する。食料を確保できるようになれば光力を消費しなくて済むだろう。


まずはスキルの検証だ。検証するスキルは光刃、このスキルの説明ではあらゆる光を吸収してあらゆる物体を創造することが出来ると鑑定してわかった。光力でどこまで創造することができるのか試していこう。


食べ物を作ることができることは、昨日のハンバーガーで分かった。とりあえず俺の欲しいものを創造してみよう。今俺が欲しいものは、前世で使っていたスマホだ。スマホは父親からの小遣いで買った物だ。俺にはサバイバル生活の知識なんてものはない。だがスマホがあればもしかしたら情報が得られるかもしれない。恐らくスマホを創造することはできても、ネットがないから使えない可能性が高いのだが…。


ダメ元で創造してみよう。光力を集めてスマホを創造する準備に入る。…昨日のハンバーガーを作った時よりも光力の消費が激しい。もしもう一回スマホを作ろうとしたら、今溜まっている光力全てがなくなるだろう。そして一際光が輝いた後に地面を見てみるとスマホが完成していた。ただ俺の今の姿、龍の姿に合わせて作られているから結構大きい。タブレットの2倍ほどの大きさだ。


電源をつけてみる。画面には俺が使っていたスマホと全く同じものがうつっていた。早速ネット検索をしようとすると、突然スマホ自体が光り出した。そしてスマホは分解され俺の中に入ってくる。そして目の前にあったスマホは無くなっていた。


………俺のスマホが消えた、ちょっとショックだ。スマホを作るための光力はかなり消耗が激しい。というかなんでスマホが消えたんだ?


……もしかして俺に吸収された?スマホの画面は光っている、つまり吸収の対象に入るということなのだろうか?


俺はもう一度光刃を鑑定するべく自分のステータスを見た。するとそこには驚くべきものがあった。


名前 ルミエール・ラム・ドラグイユ (レーベ)

種族 光刃龍

Lv 1

筋力 12740 (S)

耐久 14860 (S)

俊敏 11280 (S)

魔力 106380 (S)

光力 36740

スキル 光刃 龍の王 空の王 検索 千里眼 空間魔法 結界魔法 全魔法耐性 精神耐性 不老不死 擬人化


まず1つ目が筋力や耐久、俊敏、魔力、幸運がSじゃなく数値化されていた。しかも保有する光力まで見ることができている。更にスキル欄は鑑定が消えて新しく検索というものがあった。


検索……鑑定より更に詳しくみることができる。対象がいなくても検索可能。


要するに俺のスマホがスキルになったということだ。ちょっと便利すぎないか?


…まぁこれで1つの仮説が生まれた。俺が吸収した光によってスキルを獲得することができるかもしれない。それにステータスが数値化されるのはありがたいな。


さてスキルの検証はこれぐらいにして、この周辺を探索してみることにしよう。まだ昨日から魔物に出会っていない。ここらで戦闘をこなしておきたいものだ。それに空を飛ぶのは物凄く楽しみだ。


一応空の王のスキルを検索しておこう。


空の王……自分から半径100メートルを支配することができる。範囲指定可能。支配した領空は許可されたものしか飛ぶことはできない。空を飛ぶ際魔力消費無し。俊敏10%上昇。


説明に少し追加されている。範囲指定は支配する範囲のことだろう。そして俊敏10%上昇。これはあんまり実感がわかないような気がする。もう既に10000を超えているわけだし…。


早速空を飛ぼう。空の王を発動する。すると飛行方法の知識が頭に入り込み飛ぶ準備が整った。俺は思いっきり翼をはためかせ上昇する。


空から見た森は終わりが見えなかった。これなら人間がここまでくる可能性はゼロといってもいいだろう。俺は翼をはためかせながら飛んでいく。すると俺が作った寝床から30キロ地点の場所に湖を発見した。直径10キロ程の大きな湖だ。


湖のほとりに降りてみた。湖は太陽の光を反射していて結構綺麗だった。ここは結構風も気持ちいいし、見通しもいい。ここを寝床にしてみてもいいかもしれない。湖に近づいて水を見てみると澄んでいた。これなら魚も住んでいるかもしれない。


すると湖の水が一部盛り上がり輝きだした。先ほどのスマホと同じような輝き方だった。そして水は俺に吸収されていった。まさか水の反射も吸収の対象だったとは…。だったら鉱石類もいけるかもしれないな。


さてステータスを見てみよう。


名前 ルミエール・ラム・ドラグイユ (レーベ)

種族 光刃龍

Lv 1

筋力 12740 (S)

耐久 14860 (S)

俊敏 11280 (S)

魔力 106380 (S)

光力 39560

スキル 光刃 龍の王 空の王 水の導き 検索 千里眼 水魔法 空間魔法 結界魔法 全魔法耐性 精神耐性 不老不死 擬人化


新しく水の導きと水魔法を手に入れた。やはり俺の仮説は正しかったようだ。さぁ、スキルを検索しよう。


水の導き……水中での活動が可能。水中で活動する際全ステータス5%上昇。水魔法攻撃の威力50%上昇。水魔法を使う際の魔力消費50%減少。


水魔法……水魔法を行使可能。魔力の消費量によって威力が変わる。


…俺の活動範囲が広がっていく。水中で活動できるようになれば魚取り放題じゃないか。


さてそろそろ移動しよう。まだこの周辺も探索ができていないからな。


移動しようとした時、突然何かに体を掴まれ水中に引きずり込まれた。俺は爪に光刃を纏い何かを切り裂く。切り裂いたそれは大きな触手であった。


引きずり込もうとしていた方を見ると()()がいた。検索してみる。


名前 なし

種族 スピーゴラ種

Lv 75

筋力 6270 (S)

耐久 7680 (S)

俊敏 2610 (A)

魔力 4670 (A)

スキル 怪力 触手 自己再生 水中呼吸 水中移動 水流操作 水魔法Ⅳ


自己再生……一定の魔力を消費し瞬時に傷を治すことができる。


超巨大なタコ型の魔物だった。名前がないからタコと呼ぼう。


レベルの上限は知らないが普通に考えれば75は高いはずだ。だがステータスは一番高いものでも俺の二分の一だ。


俺の初戦闘だ。気を引き締めて戦うとしよう。と言ってもすぐに終わる気もするが…。


水中にいることで既に水の導きが発動している。更に爪や牙、翼に光刃を纏っている。これで切れ味もかなり上昇している。


先に動いたのはタコだった。タコの持つ無数の触手で攻めてきた。だが俺はまるでバターを溶かすように切り裂いていく。これがタコの常勝手段だったのだろう。俺に全ての触手を切り裂かれたことにより、うろたえている。


次はこちらの番だ。タコは急いで触手を自己再生しているがそれも無駄だ。龍にとっての最大の遠距離攻撃、ブレスだ。俺は口に光力をチャージする。タコの触手の自己再生が終わった。こちらのチャージも終わった。


極光ブレス。


スキルではない、龍種ならば誰でも持つ最大の切り札の1つ。俺のブレスは光が源だ。光は時に超高温で対象を溶かすことができる。俺のブレスも同じだ。全てを溶かす。


ブレスはタコに直撃しその胴体に風穴を開けた。


俺の初戦闘は余裕で勝った。今日の晩飯はタコにしよう。そして拠点もこの湖の近くに作ることにしよう。


明日は何をしようかな。



とある一室にて。


「陛下、先日の光が生じた場所が判明致しました。」

「ほぅ…。どこだ?」

「キュクロ大森林、その最奥部です。」

「航空隊を現地に送れ。奴らならたどり着くことができる。もし敵であった場合、森に火をつけ殲滅せよ。」

「はっ」


そして報告を行なっていた人物は去っていく。


「くくく…。亜人も魔物も魔族もこの世界にはいらぬ。この世界は全て余のものだ!」


彼は今一番勢いのある帝国の皇帝。


スカーレット・ラヴァーレ・クリムゾン


彼は今、破滅の道へのカウントダウンを刻み始めた。

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